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下顎7番(第二大臼歯)の癒合歯
- 2011年6月 6日 07:59
- 歯内療法日記
根管治療をしていると神経管が特殊な歯がたまにあります。
バリエーションが多い歯
・上顎2番
・上・下顎7番
下顎の7番は他の歯に比べると比較的多くのケースで特殊な歯の形が見られます。
ええっと、
下顎の7番とは下あごの一番奥の歯です。
(親知らずはカウントしないで( ^-^))
一般的には日本人の2〜3割が持つ「樋状根」と言う歯が有名なのですが、
今回は7番に小さな歯(臼傍歯 )が合体した「癒合歯」を取り上げます!(`ゝд・)
一番右の歯です!
似たような形で「癒着歯」と言うものもありますが、
2つの違いは2本の歯が軽く接している物を『癒着歯』(ゆちゃくし)、
一方がっつり神経までくっ付いているものを『癒合歯』(ゆごうし)と言います(*^ー゚)b
今回は歯髄までがっつりくっ付いていたので「癒合歯」になります。
患者さんは海外で虫歯治療を受けられたのですが、不幸にも神経が死んでしまってました。
(歯科治療にはどうしてもたまに起こってしまう偶発症です)術前時、非常に上手なレジン充填がしてありました!ヾ(^ω^ )
動画の詳しい説明
まず小さな歯の横の面(頬側)にレジンが充填してあったのでこの部分から除去、すると膿がダクダク出てきました。(0:20過ぎ)
歯を押しても膿が出たり引いたり・・・(((((( ;゚Д゚)))))
まず虫歯を取り、もう一度レジンで壁を作ります(1:05辺り)
フロアブルレジン(液体状のプラスチック)を何回かに分け詰めていきます。
この時最終的な形を考え丸みのある本物らしいラインを目指します( °o°)
針金の先から液体状のプラスチックが出てきますが、針金の細さは0.4mm程度です。
1:36 ラバーダムをしていよいよ歯の中の掃除に!!
1:47 今回は奇経歯と言うことで一応術前にCT撮影を行い根管の位置は術前に把握しているのですが・・・
思った以上に難しい根管のようで、また患者さんは小さな女性で口も大きく開けられないので(2横指ちょっと)ヽ(・_・;)
口が開きにくい患者さんの治療は難しい。。。
1:55 もう少し削ることにしました。
と言っても0.4mm程度ですが^^;
2:20 神経管の数は3本でした。
2:37 通法通り根管充填終了!!
2;53 その後コア用レジンを詰めて行きます
3:16 土台のレジンの色(真っ白)を消す為にオペーク色のレジンを詰めます。
下地の色を消して歯の色っぽくしていきます。
3:32 レジン充填終了( ´∀`)ノ゛
6カ月後骨が大分回復してきてくれました。 めでたしめでたし(。ˇε ˇ。 )
でも!
神経を取った後は被せる治療方法しか治療オプションが無かったら。。。
これどう補綴するか・・・
これも最初に考えなければならない問題の1つではありました( ´Д`;)
これ被せ物作れないでしょう・・・
被せ物が想像出来ない(>д< )
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