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歯からくる蓄膿症 (歯性上顎洞炎の原因歯を根管治療で治す)
- 2015年1月 6日 17:16
- 歯内療法日記
蓄膿症と聞くと『鼻の問題』と思われがちですが、実は歯科も関係していることがあります。(2割ぐらい)
歯科絡みの蓄膿 ⇒ http://www.ha-channel-88.com/sinusitis/
患者さんは耳鼻科にかかられたそうなんですが、CTを撮った結果
「歯が原因だと思われます」
と診断を受け当院に
初診時、鼻水・膿がすぐに喉に溜るようで、生活にも支障があり
鼻をかんだり、痰を吐くなどしていないと治療もできない状態でした(´A`;)
待合室、診療室でここまで症状が出ている方の受診は初めてでした(´・ω・`;)
(待合室の患者さんの咳き込む音が診療室の方まで聞こえていました)
膿を止める方法としては
1、抜歯(+手術)
2、根管治療(感染根管治療)
の2つです。
*症状が重い場合には総合病院などで全身麻酔で手術を行うこともあります。
一般的にここまで症状が大きいと選択肢1の抜くことが多いと思います。
ここまでの深刻になるケースは特に第一大臼歯がの抜髄治療が失敗に終わり、
運悪く上顎洞(鼻の横の空間)に炎症が連鎖してしまうと上記のような症状が出ることがあります。
今回の患者さんも上顎第一大臼歯(・ω・、)
大きな病変が2つ見られます(>。<)
また根管治療の質も。。。(病変が見られる神経管は治療したのか?)
治療を始めてみると、いつもの診療体勢では喉にタンが絡むようで、
少し右を向いて定期的にラバーダム下の奥のツバを吸いながらの治療となりました。
1カ月おきに治療を行い徐々に症状も軽くなっていきたところで根管充填
治療回数:4回(治療期間4カ月)
その後、仮歯で3か月様子をみてもらい治療後3か月検診でレントゲンを撮ってみると!
2つの病変少し小さくなってきてくれて、骨が出来てきてくれているようにも見える「いい感じ」のレントゲン!
また初診時にあれだけ苦しそうにしていた痰がからむ、鼻をかむという症状は殆ど無くなったとのこと!
術後3カ月なので、1~2年ぐらい経過を見て行く必要がありますが、まずは症状が取れたことが一安心( /^ω^)/
根の治療(神経の治療)から大きなトラブルに発展することがありますから、
1回目の根の治療は非常に大切ですよ!( ̄o ̄)
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