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温かい物を食べると神経を取った銀歯がしみて痛む
- 2015年1月16日 09:09
- 歯内療法日記
患者さんは、以前から銀歯の歯で温かい物を食べると、歯がしみてその後痛い
ということをおっしゃられていました。
私の経験上、上部の冠部歯髄(*下の図の赤色の部分の神経)を取った歯では
大きな痛み、冷たい物・温かい物などの知覚は殆ど無くなるのでどこが原因でしみているか分かりませんでした( ノω< )
レントゲンを撮ってみても非常に綺麗な根管治療・銀歯がしてあります。
かなり上手な先生が治療されたのでしょう。
ただ・・・
患者さんはこの歯が痛く、温かい物が咬めないとおっしゃられます。
別角度のレントゲンでもう一度診察
ん~?
赤⇒の部分、もう1本神経管がありそうです。
ただ、この部分は神経管でも歯茎から下の部分ですから、本当にこの部分が原因なのか?
患者さんと話し合い
症状が改善されるか分からないが一度治療をしてみることに
治療後
あれだけあった症状が嘘のように無くなったそうです!
(上の図の黄色い部分を処理)
過去のブログでも触れていますが、第一大臼歯(奥歯)の神経管は解剖学的に4本です。
ただ、保険治療では昔の基準のままで、
神経管1本 神経管2本 神経管3本 と3つの治療費しか設定がありません。
もし4本目の神経管があっても、それは歯科医院のサービスで行ってね。
国としては、治療費は神経管3本分しか出せません(´ヘ`;)
ときちんとした治療を阻むかのような治療費設定。。。
高齢者の社会保障が膨らむ日本では、死に直結しない病気に関してはこんなものなのです。
昔と違い、奥歯の神経管は4本と解剖学的にも分かっているのですから、時代に則したものにすべきなのでしょうが・・・
国には財源がありません(>。<)
難しい問題だとは思います。
今回のケースはたまたま改善してくれましたが、
1~2年に1人ぐらい「神経を取ったはずの歯がしみる」と表現される人がいます(p・Д・;)
3年ぐらい前にも被せ物を入れたが沁みて沁みて咬めないという患者さんがいました。
この患者さんは、顕微鏡歯科で自費根管治療を受けてきたとのことでしたが、神経管が2本残っており
そこが原因で沁みていたようです。
*この場合、1本の歯で5本の神経管がありました( ゜ー゜;)
MB3の説明: http://eedental.jp/ee_diary/2012/11/post-639.html
今回の患者さんも仮歯で3か月生活して経過良好なので、
次回ゴールドクラウンを入れて終了です(ゝω・)ノ
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