Home> 歯内療法日記 > 1年に1本 上顎第一大臼歯のMB3(第3近心頬側根)
1年に1本 上顎第一大臼歯のMB3(第3近心頬側根)
- 2012年11月 6日 19:27
- 歯内療法日記
休み明けの今日
エンドの患者さんが集中したのですが、たぶん今年初の珍しい神経管を見つけました( ´ ▽ ` )ノ
上顎の奥歯は3本の神経管の治療がしてあることが多いのですが、
実は 第2近心頬側根のという4本目の神経管があり、その存在は90%ぐらいにあると言われています。
ただし、実際歯内療法専門医が治療できる割合は
顕微鏡なしで17%
顕微鏡を使用して65%
ぐらいというのが上手な先生の発見率です。
私のMB2の発見率も⇒http://eedental.jp/eeblog/2011/02/ee.html
90%近くあると存在は分っていても治療ができない神経管。
何故か!?
4本目の神経管は他の3本に比べ細すぎる為に発見出来なかったり、
第3象牙質で入り口が隠されている時があります(>。<;)
では、この細い神経どうしたらいいのか!? 専門医のデーターを見ても顕微鏡を使用した方が優位に発見はできます。
多少トレーニングした学生さんで実験しても顕微鏡を使用した方が裸眼に比べ優位に発見率が高かったとの報告があります。
ですから、質の高い根管治療を行うには歯を拡大して見た方がいい訳です(・∀・)ノ
拡大することによってこんな珍しい5本目の神経管(第3近心頬側根)の治療まで行うことが可能な時があります\(>ε<)/
術前 赤丸の部分に感染があり膿が出てきます。
高価な被せ物と土台を外した所です。
ただ・・・
この部分がメチャ怪しい!ミ(ノ゜д゜)ノ
顕微鏡を見ながらチマチマ治療を行うと。
いつもより1つ多く出てきました( 。・o・)。
隠れていた神経管に細菌感染が起こり、膿が出ていたのかは分りませんが、
裸眼では見落としがちな部分の治療も顕微鏡を使用することで歯を残せるかもしれません。
もしこの歯、再び裸眼で治療してMB3が見つけれず抜歯になったとしたら・・・
怖いですねミ(ノ゜д゜)ノ
次回イスムス部分の掃除・消毒をして、最終的な薬(ゴム)を詰めてお終いです(・∀・)
- 購読
- Powerd By