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根管治療後のファーストチェックは3か月後に
- 2016年9月 7日 09:03
- 歯内療法日記
膿が出てきていたような歯を根管治療した場合
その歯の周りの骨は炎症により溶けており、レントゲンで見ると
黒い丸のように見えます。
こうなってしまっているとその歯の付近に問題があります。
また患者さんは根管治療で最終的な薬を入れたらすぐに治るとイメージされがちですが、
レントゲンで黒くなった骨の溶けた場所(病変)はすぐには正常所見には戻りません。
ではいつ骨は回復するのか?
私見ですが、これは個人差がありますが、
「えっ、病変なんてありました?」
というぐらい骨が回復するのにはおおよそ2年ぐらいかかることが多いです。
では2年も本歯(セラミック・銀歯など)は入れない方がいいのか?
そうではありません、根管治療後3~6カ月ぐらいで成功か失敗かのおおよその判断ができます。
例えば、上のレントゲンの患者さんも
黒い丸が徐々に小さくなっていきます。
根管治療後にまた腫れたり、歯茎から膿が出たりした場合は残念ながら根管治療は失敗となります。
*たまにあるのが腫れたにも関わらず抗生剤を服用して収める方法は抜本的な解決にはなっていません。
こういった場合に関しては『外科的歯内療法』で歯の保存を試みます。
http://www.eedental.jp/surgery.html
私は基本的に外科的歯内療法主体ではなくできるだけ
ベーシックな歯内療法で治したいと考えるタイプの専門医ですヽ(―― o ―― )
*歯内療法専門医でも外科で勝負する専門医タイプもいます。
個人的には外科は短期予後はいいと思いますが、長期予後に関しては・・・
「!?」です。
MTAセメントを逆根管充填で詰めても咬合を与えれば一生揺らされ、セメント層にヒビが入ったり隙間があいて細菌が再び外に出るような気がしています(★。★)
(一度使えば一生安定した材料がこの世には存在しないと私は考えます)
また保険治療の切って終わりの歯根端切除術はやらない方がマシだと思います☠
今の私は、クラウンを外してきちんと上からリケージ(再感染)しないようにしてやった方がいいと思います。
例えれば、
ストローの管の中がグチャグチャに汚れていてたえず上から汚れが中に入ってきている状態、
その汚れが外に出ないようにするには出口だけ蓋を作り処理するより、
入口から中の汚れを取って、入口・出口をきちんと封鎖した方がいい訳です。
この【汚れ】が目には見えない「細菌」で、出口だけ処理するのが外科的歯内療法、入口から掃除するのが歯内療法+土台・クラウンなのです。
EEデンタルでは感染根管治療後レントゲン定期診査を行っております。
指示された定期のレントゲン診査費用はかかりませんので、治療を受けられた方は3か月後・1年後の診査に来てくださいね!( ̄▽ ̄)
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