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難易度の高い正中離開(すきっ歯)
- 2017年10月10日 09:03
- マニアックレジン
左右の側切歯(2番)が先天性欠如の為
歯と歯の間にかなりの隙間がある患者さん
非常に透明感が強く、はっきりしたマメロンが観察されます。
また切端側には白帯もあり、近心側のエナメル質もかなり分厚いので
色合わせの難易度がかなり高いケース
こういう場合、基本はロングベベル
ロングベベルとは、歯の表面を2/3ぐらいスロープ状に削り近心のエナメル質などを除去してしまい、レジンの色合わせをしやすくするテクニックです。
海外のコンポジスト(レジン専門医)の症例をみていると、結構ガッツリ行っています!
(もうクラウンでいいだろ・・・と思うことも)
なぜ虫歯でもない健康な歯を削るのか!?
基本的に前歯のレジンは面積が大きければ大きいほど難易度が下がります。
*前歯は詰める面積が多いとその分術者の自由度が上がる
今回のような詰める面積が限られ透明感が強いケースは
健康な歯をある程度削らないと、安定した審美アプローチができません。
ただ・・・、
個人的には削るのは抵抗があるので、いつも通りのノンベベルで勝負してみました。
私が毎回正中離開で削る厚みは極々僅かですが、
過去に全く削らずにやってくれという患者さんがいましたが、はやり詰めたレジンはすぐに外れました。。。
例えれば、油と泥で汚れた面に接着剤を塗っても上手くくっ付かないとの一緒です。
歯の表面はタンパク質(ペリクル)とプラークで接着には不利な層になります。
今回は、レジンを詰める近心側のエナメル質は0.01mm程度削除しました。
そして、術後1週間
ノンベベルでの色合わせはこのぐらいが限界かなと思います。
逆にいえば、エナメル質の主張が弱いマットな歯の色の患者さんであれば
ノンベベルで色のマッチングは行けると思います。
正中離開、同じように見えて患者さんの歯毎に難易度が大きく異なります。
いやぁ~、難しかった。。。 (>。<;)
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