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下顎第2大臼歯の「樋状根」

根管治療の中でも一番トラブル多く、保存が難しい上・下第2大臼歯

特に裸眼だとこの奥歯は見えない為に手探りの勘頼りの治療になってしまいます。

(顕微鏡があっても全て見えている訳ではないですが、顕微鏡が「ない」より「ある」方がいいとは思います) 
  

また、教科書的な位置から神経管が出てくる割合は7割程度(私見)で

3割ぐらいはかなりイレギラーな神経管の形をしています。

  

上顎第2大臼歯の神経は本当に色々なタイプがあります。

7.jpg

過去に治療した歯の神経は1本~5本と色々出てきます。 

  

また、下の歯で有名なのは「樋状根」という歯になり、

日本人の女性に多くみられ20~30%が樋状根だそうです。 

 

それ故に奥歯の感染した歯を残すのは難しい治療になります。

 

 

患者さんは30代男性「悪い所は治したい」とのこと

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緑の○:虫歯 赤○:根尖病変

 

まず口腔外科で邪魔な親知らずを抜いてもらい

根管治療スタート 

2018 EEdental KK (2).jpg

樋状根という複雑な神経管の形状で

前回のゴムを除去出来たと思ったのですが・・・

 

1回目の治療後のレントゲンではまだ白い線(ゴム)が見られます(-ω-;)

 

これはCBCTを撮って、戦略を立て直さねば! 

2018 EEdental KK (3).jpg

3Dである程度把握できるので診断には有効なツールです。

 

何とか、除去でき根管充填 

2018 EEdental KK (4).jpg

 

根管治療から半年

2018 EEdental KK (8).jpg

根の先も正常所見に近づいたので

 

ゴールドクラウンの製作

2018 EEdental KK (5).jpg

  

術前⇒術後 の口腔内

2018 EEdental KK (7).jpg

左下5:レジン充填(C色)

左下6:レジンアンレー(A色)

左下7:歯内療法+コア+ゴールドクラウン

 

綺麗に治療を行うことが出来ました! 

2018 EEdental KK (6).jpg 

樋状根は難しいですが、自分の中でだいたい攻め方が決まりつつあります(・∀・)v

でも、奥歯の根管治療はホント難しい・・・

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