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歯内療法日記: 2012年9月アーカイブ

樋状根の治療後

先日書いた初めての形の神経管

http://eedental.jp/eeblog/2012/09/post-607.html

 

もともと銀歯が入っていたのですが、最終的にはレジンを詰めてお終いにしましたヽ(・∀・)

EEdental I2.jpg

綺麗に修復が行えました!ヾ(・ω´・ )

 

 

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Dr.ブキャナン 自分メモ

・テクニック的に根管治療で大切な部分は!?

1、Access(髄腔開口)

2、Negotiation(穿通)

3、Shaping(根管形成)

4、Irrigation(洗浄)

5、Obuturation(根管充填)

 

私は2のNegotiation(穿通)が最もテクニック的に重要だと考えていたのですが、

ブキャナン先生は1、Access(髄腔開口) 2、Negotiation(穿通)が大切だと話していました。

 

後、面白かったのが寺内先生の講演で

レッジを作ってしまう割合

未処置歯(抜髄、ネクローシスパルプ):33%

再治療歯(感染根管):41%

個人的にはたぶん5%以内なんですが・・・

ファイルは回すからレッジが出来る訳です。

先日のハンズオンを受講して頂いた先生から、「ファイルは押して使うなんて目から鱗が何枚も取れた」と言われましたが、道具は使い方です。

注)、回さないといけない時もありますよヾ(・_・;)

 

 

・石灰化は歯冠側で起り、根尖から起るものではない。

『(ネクローシスパルプではたまに起っているけど・・・) 

EE dental T.jpg病変の原因になっていそうな側枝にもたまたま入りました。』

 

 

・ラバーダムは大切だが、時にはアクセスキャビティーの時には一度ラバーダムを外して根管治療することもある。

 

 

・抜髄で根管が太ければ、大きく削らず、歯髄を洗浄液(NC)で溶かして歯の中を清掃する。

 

 

・GT-X(ニッケル・チタンファイル)はクラウンダウン的な使い方をしなくて、

上手になれば1本で形成も可能。

・根管形成は1〜5本のNi-Tiで形成している。

1本で形成が終わるものは1/3、その他の多くは2本で形成している。 

 

日本にあるファイルでの根管形成レシピ

2世代目「GTファイル」テーパー12 #35 根管口〜根管中央まで 

4世代目の「GT-X」ファイル テーパー4 #20 根尖まで

4世代目の「GT-X」ファイル テーパー6 #30 根尖付近の拡大

*GT-Xはラジアルランドなので初心者向けファイルです。

この3本での根管形成を『今』思いつきました(笑)

 

とりあえず、ボルテックスブルー購入して10年近く変えていない術式を大きく変えようかな。

 

 

・レジスタントフォーム「GPを止まるように根尖をすること」 

 

 

・ヒートプラガーの先は根尖から3mm以上引いた所に止めること

システムBのヒートプラガーは根管に添わせるように根管内で少しずつ曲げる

 

 

・最終洗浄は#10Kファイルを根管内に入れ根尖から1mm出したファイルに超振動を与え消毒させる。

↑これは目から鱗でした。(特殊な道具いらないし直にできる) 

 

・大臼歯の1回法での抜髄には2時間半かかる。

 

・エンドの問題で起る痛みは頬骨〜下顎枝までの範囲内に出る、その他の部分に関しては他の疾患を疑う。

 

・全ての患者さんでCBCT撮影をしている。

私全然撮影していないですね・・・

今日診断の難しいケースがあり、今月初めて撮影しました♪(o=゜▽゜)

 

今月ってもう25日ですけどね(笑)

 

 

・外科的歯内療法後予後が悪ければ通常の歯内療法に戻り治療することもある。

・その際、別途2000ドル(18万)の根管治療費はかかる

 

 

・根管治療前に軟組織の観察を行う。

 

 

・EPT(電気歯髄診断)はあまり役に立たない。

『個人的にも同意、かなり悪くなった歯しか分らないので・・・』

・歯髄は温度診で診断を行う。

 

 

 ・MB2の35%は独立した根管である。

初めて聞きましたが、そんなものなんでしょうか吉岡先生!?≡≡≡((っ`・Å・)っ

 

 

・同じ様に穿通したファイルでも#10と#15では根管に当っている場所は異なる。

 

 

エンドベンダー は25年前に発明したもの既に特許も切れている

構造的に直に作れそうなのでどこかのメーカーが作れば売れると思うんだけど・・・

今もアメリカのサイブロンエンドで売っていますが、個人輸入すると3〜4万します。

 

 

・根管治療をショートで終わらす方が失敗する

ショートで治療する方が良いというのは先人が作ったルール

「根尖を触ることにより分化が起こり嚢胞化させてしまう」という理由だがノンエビデンスである。

針治療でも体に針を刺している、インプラントなどはもっと太い金属を体に入れているのではないか。

 

まぁ、学派が変われば言うことも違ってきますね( °o°)

私の今の考え、

抜髄;オーバーは絶対駄目!(再治療の際に根先から飛び出したGPの除去が難しいので)

感染根管;根尖のシールが大切(細菌が根尖から出ないようにする必要がある)

 

 

後、最近思うんですが、

GP自体滅菌もできない不潔なものですから、それを根尖から出していいわけが。。。

(GPが綺麗だと思っていては駄目ですよ^^;)

もう1点、オーバーと言っても、垂直加圧のオーバーと側方加圧のオーバーは意味合いが全然違うと思います。

 

トロープ先生も

「現在の歯内療法の弱点は、根管充填にGPを使用すること」と話されています。

最近勉強をしてようやく「まさに!」と私も思えるようになりました。

 

結局の所根管充填なんて必要最低限のことが守れていればどれもあまり大差ない気がしています(-ω -;)

 

根管充填のこと書くと長くなるので割愛!

 

既に長いけど・・・(-∀- ) 

 

 

・『相手をたたえること=そのマネすることである

 

 

と言うことで、

考え方の近いブキャナン先生のマネをして(笑)

 

そして直に我流化ます!(^ω^ )

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Dr.ブキャナンセミナーに

先週はみっちりエンド三昧でした。

 

気が付くと、今年の前半はレジン関係のものが多く、後半はエンド関係のものが多いですね^^;

 

やっぱり、一流どこの臨床的な感覚を話を聞けるのは為になります! 

 色々メモってきました。

DSC05236.jpg 

 

 

今回の一番の収穫は、

「ボルテックスブルー」

DSC05208.jpg

このファイルは良い!ヾ(゚д゚ )

「マルテンサイト」と言う組成で、これが凄い!

使っていると、ブルーの削る部分が疲労で銀色に変化する。

オートクレーブ(滅菌器)で熱を加えると分子構造が元に戻り、色もブルーに戻る。

金属疲労を熱処理で元に戻す!

(金属内に蓄積されたダメージを熱でリセットする)

 

私の中では『革命』でした!ヾ(*ΦωΦ)ノ ヒャッホゥ

 

あっ、これは寺内先生から教えて頂いた情報でした。

(ボルテックス・ブルーでボルテツファイブを思い出しました^^;) 

http://www.dentistryiq.com/articles/2012/02/dentsply-vortex-blue.html

このサイト見ると、第4世代のMワイアーのNi-Tiファイルより更に折れにくいみたいですね。 

(たぶん歯科の先生が読んでいてもマニアック過ぎて既に暗語に近いかも・・・) 

 

 

さっそく近くにいた日本のメーカーの人に聞いたら、

「これ、日本で売るの!?」

「あっ、先生日本での発売はありません」

「即答ですか・・・今西さん」

「だって、今度新しいファイル販売しますもん」

「えっ、私買わないよWAVE ONE!」

「え、え〜〜〜・・・」

 

だいたい、「Pass File」とか中途半端なもの売るならこっちの薬事取りに行った方がいいのに・・・(> <;)

 

 

海外にはホント良い材料が山のように・・・

今回のセミナーでもブキャナン先生の準備したい道具の4割しか日本で手に入らなかったそうです。

他の国では当たり前に売っているものが日本では買えない。。。

 

日本の場合海外とは違い保険診療が主体の為、

道具の良い・悪いと言うの前に『安い』と言う基準をクリアーしないと販売はありません。

 

国が設定した治療費では赤字になるような道具は使えません。

当たり前です(。´-д-)

 

ブキャナン先生も言っていましたが、

「根管治療(エンド)はインプラントより難しい治療なのだから当然治療費もインプラント以上にならないといけない」

 

日本の場合

歯を残す歯内療法:3000円

歯を抜いてインプラント:30万円

 

もし、あなたが患者ならどちらを選びますか!?

もし、あなたが歯医者ならどちらを選びますか!?

 

因みに、歯科界の現状

歯内療法学会  :1800人

インプラント学会  :10000人以上

歯内療法はほぼ毎日95%の先生が行うのですが、治療費が高いインプラント学会の方が人気があります(ー△ー;)エッ、マヂ゙? 

歯チャンネルの「インプラント緊急報告」は必見!

 

注意)、歯医者が悪い訳ではなく国の保険治療費設定が完全に間違えているのです。

 

良い治療、良い医療は誰もが受けたいと思っていると思います。

当然です、でもこれ以上医療従事者ばかりに負担を強いるのはどうなのかな!?と個人的には思います。

(因みにこのセミナーも医院を休みにして14万7000円払って受けているわけですからね、タダで受けている訳ではありませんので)

 

 

と言うことで、

「ボルテックスブルー」が日本で買えなければ・・・

 

e-bay見たけどないみたい・・・

http://www.ebay.com/sch/i.html?_nkw=DENTSPLY++FILES+&_sacat=0&_odkw=DENTSPLY&_osacat=0

 

じゃあ、来年のAAEで大量購入してきたいと思います( `・з・)ノ

前は、『GT-X大量購入していましたね。

 

 

セミナーではブキャナン先生、「GT-X1本」で根管形成していましたね。

大臼歯の治療の1/3は1本で形成出来るそうです。

 

 

寺内先生とお話させてもらって

「ボルテックスブルー」で穿通させて、GT-X1〜2本で形成できるような気がします。

 

そうすると根管形成に革命が起こるかも!

いや、今回のハンズオンで感じたのは革命の匂い的なものを感じました。

 

今度の第3回ペントロンハンズオン(*1)に間に合えば、 やってみましょうか!?

 杉原先生だけ受講料確実上がるけど6万円⇒14万7000円に(嘘)

 (*1):募集は終了しています。

 

後、ブキャナン先生の衝撃的発言

『根管内容物は歯冠側から取れなかったら、根尖から押し出して掃除する』

根管内に汚れを残す方がフレアーアップの確率が上がる。

 

専門医レベルの話ですよ^^;

 

ブキャナン先生の臨床ではフレアーアップ(治療後腫れる、大きく痛む)が起こる確率は1%以下だと。

私も大体年1〜2名なので年間1%以下ですね。

世界的な文献では、8.4%とありますがそんなに起らないねぇ〜(・ω・;)

 

その他の臨床的な感覚もそんなに違わなかったので一安心!

(一流と三流という差はありますが、そこは置いておいて)

 

聞いていて思ったのが、ブキャナン先生は

根尖の最狭窄部を作業長の先端と位置づけているようでいた。

 

私の考えも師匠経由でブキャナン先生の影響がかなり入りこんだ術式なので、今回初めて術式、手順を聞きましたが、大体似ていました(>ω・)ノ

作業長も最後にしか測っていませんでしたしね。

 

ただ、コーンフィット(GPの試適)の際作ったGPの先0.5mmをカットしてオーバー根管充填にならないように配慮するのは知りませんでしたので、明日からさっそくマネしてみます。

 

 

またブキャナン先生

「根管はオープンにする時がある」そうです。

この理由は、まずは患者さんの痛みを取らないといけない

その為にはオープンも1つの治療選択肢であると

 

患者さんに2〜3日我慢してもらっても細菌を歯に入れないことを考えるのか!?

それとも入った細菌を効率的に減らす技術・考えを持ち一時的にオープンにするのか!?

 

考え方は分れる所です。

 

私の考えもブキャナン先生と同じで可能な限りオープンはしませんが、どうしようもない時は1日だけオープンにします。

歯を残すことも大切ですが、まずは患者さんの痛みを何とかしてあげたいと考えます。 

 

 

一般の人へ

歯内療法(エンド)の考え方は大元の幹の部分はどこも変わらないのですが、

枝・葉の部分の考え方は色々あります

 

私は師匠の影響が一番大きくアメリカでも西海岸よりのアグレッシブエンド(積極的に根の先まで掃除をする)なのです。

最近思うのは西寄りのエンドでもまた派閥が色々あるなと・・・

(枝・葉の部分ですからね 大切なので2度言いました!!!!(゚ロ゚))

アメリカと言っても1つの州が日本より大きいですし、アメリカ全土が同じ考えではないですよね。

 

 

でも、本当の所、ヨーロッパよりでも、アメリカよりでも、日本的でも治れば良い訳です。

治る確率が高いものを臨床家が勉強すればいい訳です。

  (今信じられているエビデンスが覆ることも多々ありますし、今のトレンドが必ずしも未来のトレンドとは限りません)

  DSC05211.jpg 

非常に面白でした!

 

ホンダのTシャツって。。。 

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入り口から3つの道に分れる迷路のような神経(樋状根) 根管治療専門医

一番左側の神経の再治療を行いました。

EE dental iho.jpg

銀歯と歯に隙間もある、のですが、実はこの歯「樋状根」と言って、

日本人の2〜3割ぐらいに出る、レアな歯で、通常のパターンAが通用しない治療が非常に難しい歯になります(;´∩`;)

*樋状根は色々な形体がある難しい神経管なのです。

 

一応教科書にも、このパターンがある見たいな図は載っていますが、

toizyou.jpg

当てはまらない神経管の形も多々あります。 

 

今回のレントゲンを見ても、ガッタパチャーの白い線も、途中で止まってしまっています。

非常に治療が難しかったのだと思います。

 

歯の中を治療していくと、

EE dental iho (1).jpg

ん!?

入り口は「C」の字なんですが、 

 

入り口「図」

EE dental iho (2).jpg

根の先端1/3の出口付近「図」

EE dental iho (3).jpg

 中で3つの洞窟に分れてきました。

 

樋状根色々治療していますが、このパターンは初めてだな!

 http://www.youtube.com/watch?v=WUfP_LoT-jU

http://www.youtube.com/watch?v=OzF-nOfpnvc

http://www.youtube.com/watch?v=eIbJfK7JNPY

 

で、チマチマやっていると、

「?」 

もしかして、この神経管3つの洞窟に分れた後にまた1つに合流していないか!?((φ(・д・;)

(わざわざCTを取らなくてもアナログですが、消毒液の動きを見れば大体想像はできます)

 

で、それに合わせた根管充填を行ってみると

EE dental iho (4).jpg

 はい、ビンゴ!φ(・∀・ )

 

最後は1つの神経管にまとまっていました。

ですので、 『入り口C型で1つ、出口付近で3つ股に分れ、最後の出口は1つ』

 

8年顕微鏡治療やっていて初めてのケースでした。

 

奥歯の樋状根をきちんと治療しようとすると私は必ず顕微鏡を用います

 http://eedental.jp/eeblog/2011/07/post-321.html

逆に言えば、顕微鏡があるので、その歯の状況が分り、その状況に合わせたアプローチが出来る訳です〆(・ω・ )

 

 ただ、顕微鏡は拡大する道具です、顕微鏡があれば治療出来る訳ではありません。

 

先日、『顕微鏡+CBCT』の歯科医院で自費で根管治療を受けられたと言う患者さんの歯を見ると・・・

 

「・・・」(;´Д`)

と言う状態でした。

(「3流のお前が言えたことか!」と突っ込まれそうですが・・・)

 

まぁ、いいんですけど道具で専門性を判断するのは、あまりお勧めできませんねぇ・・・

お金さえ出せば道具は買える訳ですしね

 

ホント、根の治療をきちんとする歯科医院を受診したければ、

『根の治療だけを行っている歯科医院』を選んだ方がいいと思いますよ。

 

となると、EEデンタルもその基準から外れますが、

まぁ、患者さんが損をしなければ良しでしょう!(。・∀・)ノ゛

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第2回ペントロンセミナー

ありがとうございます。

 

第2回ペントロンセミナーが『満員御礼』となりました。

 

 

 

募集ってしていたっけか!?=====( ̄∇ ̄*)

 

しかもまだ、開催日、会場も未定の状況で(笑)

(来年H25年1月か2月の予定)

 

今回はどこにもセミナー募集の告知をしていなかったのですが、

興味のある先生に問い合わせを沢山頂いていたようで。

 

ありがとうございますm(_ _;)m

 

とりあえず会場や日時が決まりましたら、またブログやメールでお知らせします。

 

 

櫻井先生

>やっぱり井野先生のハンズオンはアンダーグラウンドで進行させるべきだな

 

と、言われてしまいましたが、その方が私的にはいいかな(笑)

第1回の先生は全員アングラなブログ繋がりでした(⌒_⌒;

 

 

 

以上、現在のセミナー申し込み状況でした。 

Endo EEdental.jpg 

 

 

セミナーを受講して頂く先生へ、

第1回同様に土曜の飲み会メインで、(風来坊希望)

日曜は「な〜、な〜でやって行きたいと思います」

また、午前中のスライドが多い為、ご飯を食べながらのランチョンは決定です!

 

スライドまた年末に足します(´-ω-`;)ゞ

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