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歯内療法日記: 2017年2月アーカイブ

ゴールドアンレーSet

http://eedental.jp/ee_diary/2016/11/post-1502.html 

以前の患者さんの根管治療後

2017EEdental I.jpg

ゴールドアンレーを入れて経過観察していきます。

 

奥歯の治療は非常に手間がかかります。

奥歯ほど顕微鏡治療は有効な手法になると感じます。

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親知らずによる虫歯で神経が死んでしまった歯

親知らずによる虫歯で神経が死んでしまった歯

2017 EEdental AF (1).jpg

赤丸が根尖病変、紫丸が虫歯

  

奥歯の親知らずの辺りはかなり意識的に歯ブラシを奥に入れないときちんと磨けません。

多くの場合で問題を起こすことが多いので、先に抜歯してしまうのも1つですが、

抜歯は抜歯で多少のリスクは存在します。

 

まさに自分が体験中

http://eedental.jp/ee_diary/2017/02/post-1556.html  

頭痛が治まらず痛み止めを常用する日々。。。 

 

今回の患者さん、まず親知らずを口腔外科の方で抜歯して頂き

2017 EEdental AF (3).jpg

 

抜歯後2~3週間待って、抜いた穴から顕微鏡を用いて虫歯治療スタート 

2017 EEdental AF (4).jpg

*抜いた穴がふさがってしまうとまた切開しないといけないので予め抜歯後から治療日を算出します。

神経が死んでいなければこのようにレジン充填をしてお終いなのですが、今回は神経が死んでしまっているので、根管治療も必要になります。  

  

約3.5mmの穴からの根管充填

2017 EEdental AF (5).jpg

その後アプローチした小さな穴にレジン充填

2017 EEdental AF (2).jpg

 

で、

治療後3か月根尖病変のレントゲンで確認すると治癒傾向が見られます。

2017 EEdental AF (6).jpg

黒い半円がなくなってきています。

 

3か月後の口腔内(手前の銀歯もレジンで修復) 

2017 EEdental AF (7).jpg
 

今回の虫歯、どのようにアプローチするかは先生毎に違いがあると思います。

私は必要最低限のアプローチで治療を行ってみました。

(目茶目茶手間はかかりますが・・・)

 

 

がっつり削る治療を推奨する先生からすると

たぶん「ナンセンスな治療だ!」

と判断されるかもしれませんけどね、今の私はこれがベターだと思っています!(p・Д・;)

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続・パーフォレーション術後6か月

【3年に1度ぐらいの根管充填してしまうと治ってしまう感染根管歯】

http://eedental.jp/ee_diary/2016/11/1-11.html 

 

6か月後

2017 EEdental SY.jpg

*だいぶ骨が出来上がってきてくれました。

 

外科をしなくて正解でした!(・ω・)ノ

 

先日来院された患者さんも先生に

「外科をしないと治らない」

と言われたとのことですが、根管治療の問題の多くは歯の中にあります。

 

まずは歯の中をきちんと掃除してみることをお勧めします!〆(-ε・ )ノ

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歯が溶けて無くなる内部吸収・外部吸収 感染根管治療

15年前に膿が出て一度根管治療を行ったが最近また膿が出てしまい

近医で抜いてインプラント治療と言われた40代の患者さん

  

歯茎には

2017 EEdental KM (1).jpg

膿が出ている形跡が・・・

 

レントゲンを撮ってみると

2017 EEdental KM (2).jpg

歯の真ん中辺りに歯根吸収が見られます。

*紫色が歯根吸収部分

**隣の黄色の線が正常な歯の輪郭

 

患者さんと話合い、保存はかなり難しい治療になりそうであることと説明

 

ただ、私の言った

「根管治療専門でしてる人間からするとこういう超難度のケースは是非トライしたいんだけどね」

の一言で治療できるのであればお願いしたいとのことでトライさせてもらいました。

 

丁度その頃日本でも発売されたXP-Endo finisherを入手していたので

 

これを使えば何とか掃除出来るだろうと企みました。

 

この「XP-Endo finisher」1本のファイルが激高で

普通のヤスリであれば1本100円ちょっと

このファイルは1本3000円オーバー。。。

(しかも使い捨て推奨) 

 

いざ治療を始めてみると、前回の根管治療の形跡はなく

歯を削っていくと歯の中には歯肉が充満していました。

2017 EEdental KM (3).jpg

またこの歯は2根管で小さな神経管と大きな神経管の2つがあり

大きな神経管の方に吸収が起こっていました。

    

この吸収形状だとXP-Endo finisherでしか触れない部分が出てくるのですが、

使った感想は「動画のようには削れてないねこれ!?」

歯の中の肉芽組織(肉)はなかなか取れてきません。。。

 

私のファイルの好みは良く削れる

「ボルテックスブルー」や「プロテーパー」などなのですが、

全く切削感がないので、途中から次亜塩素酸Naを入れて歯肉を溶かしながら削っていきました。 

 

XP-Endo finisherは他のファイルで根管形成後に

消毒剤をかくはんする道具的なのですが、

今回のようにかなり太い根管であればベンディングしたレンツロでもいいかも・・・

  

その他、超音波チップを曲げて(ベンディング)して根管形成・清掃の方を行いました。

 

顕微鏡下でやっていてもどこが歯で、どこに穴が開いていて、どこが骨かも分かりませんでした。

 

 

その後、水酸化Caを貼薬して様子をみること2カ月

フィステル(膿)が無くなったところで根管充填

 

レントゲン

2017 EEdental KM (4).jpg 

小さな神経管は通常通りガッタパチャー

穴の開いた大きな神経管にはMTA

 

過去さかのぼっても一番MTAを使ったケースです!

モクダ商会にもらったMTAプラスが無くなりました。

 

後はアクセスホールにレジンを詰めて終了!

2017 EEdental KM (5).jpg

自分が出来ることは全てしたので、この歯が保存できることを願います( ・ω・)ノ

  

  

追記:http://eedental.jp/ee_diary/2018/02/post-1723.html

2018 20EEdentalKM20.jpg

無事保存の方ができました! 

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レジン+根管治療で=Cr-endodontist(クレドドンティスト)

中学生の患者さん

検査をしてみると前歯を治療した所の神経が死んでしまっている様子

レントゲン

2017 EEdental OY (1).jpg

赤丸の部分が炎症で骨の溶けた場所

紫丸が虫歯の取り残し・・・

 

虫歯を取ってエッチング(酸処理)をしてみると

2017 EEdental OY (4).jpg

神経管からダクダク浸出液が・・・

浸出液が出るのは根の先に溜った膿が出るようなものです。

 

この状態だとレジンを詰めてもうまく接着しない為

レジン充填前に根管治療を行う必要があります。

  

この状態から先に根管治療を行なうと更に大きく削ってしまい

14歳の患者さんの前歯は『さし歯』決定。。。(´ヘ`;)

 

ふと、この穴から根管治療できないか!?

 

いつもはエンジンを使って秒速で根管形成は終わらせるのですが、

穴の位置的にエンジンが使えないので 

選りすぐりの使えそうなハンドニッケルチタンを出してきて全てハンドで根管形成

(かなりファイルに負担がかかっているのが分かりました・・・)

 

そこからまず根管治療を行い根管充填!

2017 EEdental OY (2).jpg

*シーラーが少し出てしまいました。

 

その後「レジン充填」

2017 EEdental OY (3).jpg 

治療時間1時間30分(1回)

  

このケースに関しては、

3流ながら『レジン』と【エンド】の専門で良かったと思う1症例でしたね! 

*普通エンドの専門医はレジンしていませんからね(p・Д・;)

 

Cr-endodontist (クレドドンティスト) 

http://eedental.jp/ee_diary/2011/09/cr-endodontist.html 

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「バスクラリゼーション」の1年後

http://eedental.jp/ee_diary/2016/02/post-1322.html 

http://eedental.jp/ee_diary/2016/08/post-1447.html 

 

術前⇒治療5カ月⇒術後⇒1年後

2017 EEdental SA.jpg

下野名誉教授がおっしゃるように神経管はどんどん細くなって行っています。 

 

術前時、歯ぐきから膿が出ていた歯

今は歯ぐきからも膿はなく健康な状態まで回復してくれました。

 

暇になったら、

下野名誉教授に治療中の動画や検査資料を送り一度見てもらおうかと思います。

  

たしか・・・、

院長室のどこかに名刺があったはず。。。

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大変な感染根管治療のレッジ修正

根の先に病変が出来てしまった患者さん

2017 EEdental UY (1).jpg

またご丁寧に長い金属の芯(土台)が・・・

*抜髄時にこんな治療の妨げになるポストいらないのです(■Д■;)

 

ただ、この芯を外さないと根管治療がスタートしないので、

歯の中の金属除去からスタート

 

治療スタート15分

超音波のブーストモード(MAX)で難なく金属の土台を外せました(・∀・)

 

 

さて、第二関門

前の先生が太く削った場所から元の神経管を探す

2017 EEdental UY (3).jpg

赤い線の部分が感染しているであろう神経管

 

図にすると簡単そうなのですが、実は『超難度』です。

 

 

簡単な例えでいえば、

『暗闇の部屋の中で落とした10円玉探すようなものです』

  

それを手の感覚だけで行うのが従来の方法でした。

 

が、

今は顕微鏡や、CBCTなどを駆使して元の神経管を探します。

*ただ、これらの道具があっても探すのは難しいです。

『暗闇の部屋の中で落とした10円玉を探す際に豆電球を得たようなものです』

 

 

私は先が0.1mmのマイクロオープナーで怪しい入口を探ります。

op.jpg 

この道具でブッサ、ブッサ怪しい場所をさしていきます。

見つかると0.1~0.2mm程度先が歯の中に入り込みます。

 

見つかればそこに0.06mmのファイル(ヤスリ)で探りを入れます。

 

0.06mmの道具が入れば、そこをきちんと拡大・洗浄して

 

 

根管充填後+レジンコア(ポストなし)

2017 EEdental UY (2).jpg

この後治ってくれるかは経過観察をしていきます(・∀・)ノ

 

 

 

知っておいてもらいたい根管治療について

神経を初めて取る治療を【抜髄】と言います、こちらは細菌などは殆どいません。

その最初の根管治療に問題があるとやり直し根管治療を【感染根管治療】と言いますが、こちらは細菌感染しており問題が複雑化しています。

 

手技的に言っても

抜髄は誰も触っていないので、傷や医原性の問題もなく比較的スムーズに治療が進みます。

問題なのは感染根管治療、前の治療の問題点を解決しつつ細菌まみれの歯の消毒を同時に行わないといけないので非常に難易度が格段に上がります。

私の感覚では抜髄に比べ感染根管は3~5倍手間がかかります。

 

 

おかしなことに保険治療では手間のかかる感染根管治療の方が抜髄より

治療費が安く設定されており世界的にも摩訶不思議な治療費設定です。

*大昔バイト先の先輩に

【治療費が安い=そんなに力を入れてやらなくていい】という国の方針だから」と習いました。←そんなことはないんですけどね(笑) 

 

ホント感染根管治療は手間のかかる治療であること覚えておいてくださいヾ(・ω´・)

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根管治療で神経を取った歯が痛い、冷たい物、温かい物がしみる!?

半年前に神経を取ったが術後から銀歯が痛む

普通神経を取った歯というのは温かいものがしみるなどの感覚は無くなるはずなのですが・・・

 

レントゲンを撮ってみると

2017 EEdental S (1).jpg

1本中途半端に触ったような所見があり、

もしかしたら・・・

 

顕微鏡下で治療を行うと、

怪しい部分から2本の神経管が出てきました。

2017 EEdental S (3).jpg

間違え探しのようなレントゲンですが、

術前時の細い白い線が太い白い2本の線になったの分かりますかね?

 

これで症状が落ち着いてくれればと思います(・ω・)ノ

2017 EEdental S (2).jpg

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