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第5回 Endoサミット(フリードマン教授&須田教授) 俺ノート

先週、東京でセミナーをして、

また今週日曜日に東京にフリードマン教授と須田教授の講演を聞きに行きました。

(なぜか、やりたくもない仕事ばかりしています。。。)

DSC00256.jpg

 

フリードマン教授は昨年のIFEA以来の来日

http://eedental.jp/ee_diary/2013/05/-ifea.html 

一方、須田教授は3月一杯で東京医科歯科大学を退官されるので、最終公演となりました。

 

前から2番目の縁者の教授の裏の席でしたので、ちゃっかり名刺交換を

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須田先生も「この名刺もあと2日だけどね」と(笑)

 

 

須田先生の講演は何回か聞いていますが、流石大学の教授

スライドの1枚1枚の情報がかなり為になります。

 

 

 

そう考えると、自分のスライドは情報を詰め込み過ぎでもっと、ピンポイントで伝えたいことを書くべきだなと。。。

 

今回、お二人とも教授でしたのでエビデンスベースの私の好きな話が聞けました。

今の日本のエンドの世界って、もうカオス状態で、

 

主観でガンガンいうタイプの先生、その先生オリジナルのエンドの先生ともう何が何だか・・・

(渥美先生曰く、『ジャパニーズエンド』 オタク文化のように世界に羽ばたけばいいですけどね!)

 

そういう点では大学の先生は、エビデンスベース(科学的根拠)で話をしてくれるので為になります。

 

 

今回は珍しく寝ないで色々メモってきました(笑)

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学生の頃から昼飯食べると必ず寝るんですが、

午後一が須田教授の話で面白くて起きていました。

 

 

では、俺ノートを、

須田先生から、

H24 6月に行われた根管治療

・抜髄 614,986本

・感染根管 750,177本

12倍して年間16,381,956本の根管治療が行われている

 

これを見て、

「えっ!凄い増えてる・・・」

 

H22年は

年間:15,152,292本ですから、2年で年間約100万本近く歯内療法を行った歯が増えています。

 

2年で100万本も治療の対象歯って増えるものなのかな!?

治療したからといってはたして治っているのか!? また、成功率は・・・

 

 

 

 

また、年間これだけ多くの歯内療法が行われていると、治療費が10円上がっただけでも年間1億6000万の財源が必要になるとので保険治療費の大幅なアップも望めないとのことでした。

 

 

ただ・・・、(歯チャンネルの森川先生に教えてもらった情報)

http://www.kokuho.or.jp/kokuhoshinbun/2013/2013-1017-1622-6.html 

「24年度国保特審 1千万円超が千件突破 最高額は1億5423万円」

 

結局歯科は10円単位で節制を年間単位で行っても、医科の方は1人の患者さんで1カ月で1億5423万使っているのですから先ほど書いた1億6000万の財源はこの1人の1カ月の治療費で補える計算にもなります。

 

人一人の生命も非常に大切なので、難しい問題だと思います。

(ただ、1億5423万という数字は普通の歯科医院の売り上げの4~5年分に相当します)

 

 

 

かなり歯内療法の話とはそれましたが、話を戻して

 

 

・医科歯科でレントゲン審査を行うと50~70%近くの歯に透過像(病変)が見つかった。

(下顎の前歯が透過像の出現率が低かったですが、 日本の根管治療の成功率ってやっぱり50%ないような気がします)

・加齢に伴う歯髄腔の容積変化が歯内療法を難しくする

・側枝を埋めたければ、6%NCと15%EDTAの組み合わせが効果的

・AAE会員の使用しているNCの濃度は半数以上の先生が5%以上である

・FC(ホルマリン系の薬)抜髄後、根管内から全身に移行して、その日のうちに尿の中から検出される

その他、3日後には血漿、血球、肺、肝、腎、尿、呼気から検出され、

FCを根管内に貼薬することは、ホルマリンを全身投与しているのと同じことである。

 

Lee先生の報告だとアメリカではFCは殆ど使用しなくなっているようなのですが、

日本ではまだまだ使用されている先生多いですから、こういった情報というのは非常に為になります。

 

私のセミナーの時のスライド「水酸化CatoFCのメリット・デメリット」

FC.jpg

 

 

須田教授の最終講演

非常に勉強になりました!ヾ(*・∀・)/

 

次に、フリードマン教授

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・根管治療を受けた人の71%近くに病変が見られる。

・フリードマン教授の日本の印象は、インプラントに移行するのが早すぎる印象がある

(日本の場合治療費が安すぎる為か、再治療出来る歯も抜いている!?)

 

先日もこれに似たような初診患者さんが・・・

「えっ、これ抜いてインプラント言われたの!?」(; ̄□ ̄)ツ

「すげぇ~なぁ、ネジ屋(インプラント屋)さん」

 

 

グラグラしていない歯を抜きたくなければ、

一度歯内療法専門医に抜相談に来てください。 

 

提供:http://www.eedental.jp/ 

「残せるかも?その歯!」

以上CM

 

続きます。

 

・オサダの超音波はかなり良い!http://i.wook.jp/000229/229525/ 

(私もオサダの超音波使っていますが、チップも豊富でコストも安く扱いやすいと思います)

・感染根管時のNi-Tiファイルは歯根破折を起こす原因になっている可能性がある

GP除去時のベストソルベントは「クロロホルム」、他の物は作業効率が悪い

 発癌性は気にしなくてよい、人間には起こらない 多くの論文からMcdonald,Vire 1992  、Margelos et al.1996 、Chutich et al 1998

・ファイル除去は途中で止めるという決断も時には必要

・側枝まで根管充填出来た方が臨床成績が飛躍的にあがるという論文はない

・パフォレーションにはMTAを使用した方が成功率が高い

・外科をする際に必ずカット、逆根管充填が必要ではなく、根尖掻爬だけで治る歯もある

・逆根管形成時にクラックは殆ど入らない (ロマリンダ大学、オレゴン大学の研究)

(パワーは弱~中の間で使用)

・外科的歯内療法で3mm根尖をカットすると、歯根に埋まっている面積の3割程度失うことになる

・外科的歯内療法の成功率は75~85%ぐらい

(私も同意見で、キム先生の95%とありますが外科が得意な先生の数字で、私的にも75~85%の方がしっくりきます。 前歯か大臼歯か?の部位にもよりますが、私も成功率は8割あればいい方だと感じています)

・歯冠側のリゲージの可能性があるので、ファーストは歯内療法を選択すべき

 

 

 

両教授の話が、今の私の歯内療法の考え方、方向性と殆ど一緒だったので自分の歯内療法は大きくトレンドから外れていないことを認識できました。

(どうしても、この仕事一人でやっているので独りよがりの治療になりやすいので、絶えずズレを修正せねばと・・・)

 

 

 

最後の質疑応答で、いやらしい質問を

「トロント大学での大臼歯の治療費(感染根管)、ファイル除去、パーフォレーションそれぞれの治療費を教えてください」

「また、日本では大臼歯の感染根管治療が9500円ですが、9500円であればどこまで先生に治療して頂けますか!?」

日本の先生知りたいことベスト3に入る質問をさせて頂きました。

 

 

すると、『あなたの質問はフェアーではない!』と開口一番言われてしまいました(笑)

 

『あなたが歯科医師になる時には既に、日本の根管治療の治療費は分かっていたはずだ。また患者さんの為になることを目的に歯医者になったのではないのか!?』

 

『後は、保険医ではなく自費治療医になるかだ』と言われてしまいました。

 

一応、私自費診療医なんです^^;

 

 

その後に優しく、トロント大学の治療費のことは教えてくれました。

 

トロント大学はオンタリオ州で決められた治療費通りだそうで、

前歯は700ドル~(たぶん抜髄)

大臼歯の3根 は1100ドル~ 4根は1300ドル~

*一般歯科(GP)の先生に比べ専門医の先生は治療費が30%高いとのこと

また抜髄に比べると感染根管処置(正確にはリトリートメント)は30%費用が高くなる

パフォレーション(外科なし):800ドル

以上のことを教えてくれました。

 

 

 

まぁ、普通に考えれば、

最初の抜髄より感染根管の方が細菌感染して治療難度が上がる分、治療費が高くなるのですが

日本は何故か手間のかかって治療の難しい感染根管の方が治療費が安いんです。。。

 

  

不思議!

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こちらのいやらしい質問にも丁寧に答えてくれて、「おぉ~、いい先生だ!」と私の中での高感度アップです!(笑)

 

今回の講演非常に勉強になりました、

と同時にまだまだ勉強してテクニックを身につける必要があるなと感じた1日でした。

 

7月歯内療法学会でも須田教授の講演が聞けるそうです。

http://shinsen.biz/jea2014/program.html 

 

(一応、理事なのでCMしておかないと^^;) 

もし7月12日から学会行かれる先生いましたら、飲み会でも(笑)

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