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抜歯宣告! それでも何とか歯を残すのが歯内療法専門医
- 2017年1月18日 09:07
- 歯内療法日記
「痛みが止まらず、膿も出ており歯を抜かないといけない」
という30代女性患者さん
話を聞いてみると、
3か月前に大きく腫れ切開なども2度行っている
担当医から「抜歯」の可能性が高いと言われたとのこと。
実際見てみると・・・
歯の中は大きく削ってあり、肉芽組織で満たされています。
またレントゲンで見える白い線は歯の外に出たガッタパーチャー(ゴムの薬)。。。
この場合外に飛び出たガッタパーチャーは根管治療では取れません。
またガッタパチャーは細菌が繁殖する足場になるので、
歯の外に出ると治療が複雑化して難治化していることも考えられます。
患者さんには残す方向で治療は行うが、
根管治療後に外科的歯内療法で外に出たガッタパーチャ―除去を行う必要が出てくるかも!?
と話し
前歯なので何とか残したいとのことで治療スタート
歯の中の肉は過去に見たことない量入っており
更に+パーフォレーション!もあるのか!?
幸い歯の側面に穴はなく、歯の先端から長期間にわたって入ってきていた肉芽でした。
1回目の治療で歯の中の汚れを取り除き、徹底的に根管洗浄
1ヶ月後に2回目の治療
話をすると1週間弱い痛みがあったが今は全く痛みはない
じゃあ、根管充填!\(・ω・ )
根の先が大きく削ってあったのでMTAをチョイス!
そんなこんなで7カ月
痛み、膿もなく経過しています(・∀・)ノ
*患者さんには外に出ているガッタパチャーは、問題になった時に外科で除去すると説明しています。
ガッタパチャーに細菌感染が起こっていることが
今の歯内療法の世界では言われているので、なるべくならガッタパチャーは歯の外に出さないように治療をした方がいいと思います。
ただ入口から出口方向への一方通行の治療なので、時に出てしまうこともあります。。。
何とか残ってくれればなぁ~と思います!(ゝз・)ノ
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