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開業から11年 診断の変化と経験則からの「診断力」

今日が2018年の診療最終日になります、2007年に開業して11年目となりました。

 

昔から来院して頂いている患者さんのケースなどを見ると

診断と方針が変わってきていることに気づきます。

 

例えば、

2010年に来院して頂いた患者さん

2018 EEdental Yam.jpg

前歯に太くて長い金属の芯+セラミッククラウン

側切歯は先日書いた、根尖が湾曲しているのにまっすぐ削ったパフォ・・・

http://eedental.jp/ee_diary/2018/12/post-1848.html

 

患者さんに説明をして、外科的歯内療法で対応させてもらいました。

この当時、ここまで太い芯を外すのに少し自信がなかった覚えがあります。

*今はこのぐらいの土台は全く恐れずに除去してしまいます。

 

 

外科的歯内療法

http://www.eedental.jp/surgery.html 

直後のレントゲン 

20120821.jpg

MTAで逆根管充填

(少し軸がズレていますが、この当時はこれが自分の精一杯でした)

  

1年経過して、

20131012.jpg

骨も出来つつあり、腫れや違和感なく順調に経過していたのですが・・・ 

 

 

外科から4年

20160826b.jpg

腫れてきたと患者さんが来院されました。

レントゲンを見ると両方とも治っていないね。。。 

  

 

その時出した私の方針は

一度被せ物と金属の芯を外して根管治療をしてみましょう!

超有名歯内療法専門医の先生も外科で治らなければ⇒再び再根管治療を行うと話されていました。

 

コア/GP除去後のレントゲン

20161021.jpg

 

根管充填

20161130a.jpg

MTA根管充填 綺麗に入りました!

 

そこから仮歯で1年経過をみてもらい痛み・腫れがないことを確認

 

術後1年のレントゲン

20171103.jpg
骨が出来てきてくれています、

被せ物を本歯に代えてもOKですね!

術後2年(2018年)のレントゲン

20181124.jpg

透過像はだいぶ小さくなっているのが確認できます。

 

2010年の最初の頃のレントゲンを見ると、

今であれば外科はファーストチョイスにはしないかもしれません。

(ゴリゴリ根管治療での根尖のパーフォレーションがあるので根管治療だけでは治らない可能性はありますが・・・)

 

ただ、今だから外科処置後にもう一度根管治療を行う選択肢を持てていたとも言えます。

 

普段何気なくやっている臨床ですが、

経験を積めば積むほどその糧から、自分がこの歯を残す為には何がベターなのか!?

というのも変わってきます。

 

自分なりに、知識を身に付け、技術力を高め、考える・悩む臨床を続けていると、

診断の変化というものは起こって行っているんだなと感じます。

 

将来この変化が良いベクトル方向への成長だったと言えるように、

これからも自分なりに考えて治療をして行きたいと思います。

sinndannn

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