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クラウン修復・アンレー修復の為の【咬合印象】って知ってる!?

去年のカルホルニアラボツアーでアノさん、ティムさんのラボで見せてもらった

摩訶不思議なシリコン印象

DSC02629.jpg

 

私も今年から取り組み始めたのですが、

日本名は【咬合印象】だそうです。

(アノさんに印象法の名前聞いたら「知らん!」と(笑))

  

補綴の歴史を殆ど知らない私は

今まで「咬合印象」という単語すら知りませんでした。

 

ネットで日本語文献探して読んでみましたが、そんなに悪い方法ではなさそう!

(たぶん微妙な所は勘所だなと感じました) 

 

何でお前が印象!?とも思われるでしょうが、 

一応私はレジンで詰めれるものはレジン押しですが、無理と思えば印象を行い間接法で治療を行っております。

 

 

咬合印象1症例目 ゴールドアンレー

2019 EEdentalSM (1).jpg

マージンフィット、咬合問題なく 無調整でSetすることができました。

(六甲の上垣さんゴールドバッチリでした!)  

*基本無調整で入れれるようにやっています。

   

EEデンタル技工所を何件か使い分けているのですが、

セラミスト(セラミックの技工士さん)的な感覚では、

「石膏模型を咬合器にマウントする際にどうしても和紙が介在するので、バイトが高くなる傾向が出てくるかも!?」

ともおっしゃられておりました。

 

どの程度模型上で咬合を空くかは、

トライ&フィードバックで試行錯誤しながら調整量を決めていきます。

これは各技工士さんの勘所であり人間の手仕事が答えを出す所かなと思います。

 

  

 

さて、この「咬合印象」何かと歯科医院のメリットが多く

・上下一緒に印象を行うので、時間の短縮が出来る。

・対合歯もシリコン印象ができ、対合精度の向上

・印象時にバイトの印記も出来るので、バイトを採る必要がない

・術者が印象トレーを保持しておく必要がない(硬化時間中にカルテや技工指示書を書いていられる)

・石膏をプロ(技工士)についでもらえるので、寸法変化が少ない

(歯科助手、歯科衛生士より技工士の方が石膏は熟知していますからね)

・印象を技工士についでもらうので、スタッフは別の仕事ができる

・トレーがディスポなので清潔 (+トレーから印象材を取る必要がない)

・シリコン印象なのでアルジネートに比べ消毒をしっかりできる

・座位で印象が取れバイトが安定する

・患者さんの印象時の苦痛が少ない(喉の方に垂れていかない)

 

次に、デメリット

 

1、上下シリコン印象なので材料費がかかる

(Ciなどの安いシリコンを使用すれば1回の印象のコストは約500~600円)

2、咬合器にマウントした際に和紙分バイトが上がる

以上!

 

と、圧倒的にメリットが多い!

 

またこのデメリット1は、

歯科医師、スタッフの印象の拘束時間を考えれば500~600円はすぐにペイできます。

歯科医師の時給はおおよそ1万円(分給167.7円)

咬合印象で8分時間を短縮できれば、167.7円×8分=1341.6円

 

という感じで、材料代はあまり気にしなくていいという感じです。

  

 

1つ目のゴールド修復からこの結果だと、何でこの方法知らなかっんだろう・・・

と思います。

  

流れ、

基本的に1歯、2歯までの印象法になりますが、

(犬歯から第2大臼歯まで印象できます)

2019 EEdental kougou (2).jpg

トレー プラスチックの中にメタルフレームが入っています。

真ん中の和紙っぽいものは不織布です。

 

アドヒーシブなどの接着材は私は使っていません。

 

歯間部の必要な所には水硬性のセメントでブロックアウトしておきます。

 

まず、このA面にシリコンを流す

2019 EEdental kougou (3).jpg

セラミック系の技工士さんは歯肉の形態も知りたいので、なるべく多めにシリコンを!と

 

でひっくり返すとB面 (和紙が見えています)

2019 EEdental kougou (4).jpg

ここにもシリコンを同じように盛ります。

 

2019 EEdental kougou (5).jpg

B面にもシリコンを盛りました。

 

で、支台歯にはいつもどおりにインジェクションを流し

 

トレーのフレームを咬ませないように口腔内に入れガブッと咬んでもらう(和紙部分)

DSC02627.jpg

昨日のN先生の写真(笑)

この時、私は反対側の犬歯が元の位置で咬んでいるかでバイトしているか確認しています。

 

撤去は「せーの」と声をかけ一気に開口してもらいます。

トレーが上顎か下顎のどちらかに固定されていますので、

術者はそれを取るだけ。

 

すると!

 

上顎

2019 EEdental kougou (6).jpg

・どうしても上顎の口蓋側のシリコンボリュームが少なくなるので

その点は改善点を見つける必要がありそう。

*基本的に下顎より上顎の方に少しシリコンを多めに盛るのがポイント

 

下顎

2019 EEdental kougou (7).jpg

・下顎は頬側・舌側均等な感じで流れます。

 

シリコンボディーだけでもこれだけ裂溝の精密さがあります。

流石シリコン!(ここまではアルジネートでは無理でしょうね・・・)

また印象時にトレーを動かさないように術者は動かず1点を見つめる

という保持時間の問題

 

 

この辺も正月に実験してみました。

正月の写真ブログの写真

2019 EEdental kougou (8).jpg

左:座って、頭を固定した状態の印象

右:実験的に咬んだままストレッチを4分間して頭をグラグラに揺らした印象

 

  

どうでしょう!?

印象面の抜け感は同じです!

頭が動いても左右の歯でガブッと咬んでいる為、咬合は安定していると思われます。

シリコン1本でだいたい3回分の印象が採れます。(モリモリに盛った場合)

ケチケチ印象をすれば4~5回は行けると思います。(インレーなどはケチケチ印象でいいと思います。)

 

今回の模型、Set後

2019 EEdentalSM (3).jpg

たまたまですが綺麗にはいりました! 

今後、改善点を見つけて行きたいと思います( ・_・)ノ

 

因みに前歯用のトレーも売っています! 

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