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口腔外科医 の歯根端切除 VS 歯内療法専門医 の外科的歯内療法

根尖病変(歯の先の膿)の原因は歯の中に入り込んだ細菌です。

教科書的にいえば、

1、長いポストの入った土台のあるもの

2、セラミッククラウンなどの高価な被せ物の入った歯

3、大きな病変のある歯

4、多数歯に連続するクラウン、ロングスパンのブリッジが入っている

などが外科的に根の病変を治療するというもの

 

ただ、私的にいえば 基準が古すぎる。。。

 

外科的に治す方法は最後の手段で、まずは歯の中の原因である細菌除去を試みないと・・・

 

 

根尖病変を治す為には「歯内療法」と『外科』の2つの手札、

最初に外科を選択すると次は抜歯で歯内療法には戻れません。

歯内療法を最初に選択すると、次は外科、それでダメなら抜歯

*トランプをする時に手札が2枚あり最初から最後の選択をするようなものです。

 

 

で、先の基準

1、長いポストでも顕微鏡さえあれば時間をかけ土台の除去は可能!

顕微鏡がなかった時代であれば長いポストの除去は不可能でしょうが、

今は顕微鏡があるので歯内療法専門医であれば大抵の土台は除去可能な時代

http://eedental.jp/ee_diary/2015/03/1-4.html

  

2、私は高価な被せ物といっても歯を残す為には被せ物を外す歯内療法を提案します。

例えば被せ物10万がある為に外科処置 ⇒ 失敗 ⇒ インプラント40万!(+更に造骨などの外科処置 10万)

歯の中のアプローチの歯内療法で治れば外科は必要ありません! 

  

3、大きな病変のある歯でも根管治療で治るものは治ってくれます。

http://eedental.jp/ee_diary/2018/05/post-1760.html 

大きな病変=「嚢胞」という判断ですがこれは完全に間違い!

根管治療で治らないとされる、嚢胞の割合は1割程度といわれていますから

私はまずは根管治療からスタートしますね。

 

4、ロングスパンのセラミックブリッジが入っている場合は・・・

これは考えてしまいますね。。。

 

  

一昔、二昔前は大きな病変がある⇒口腔外科で歯根端切除術

という流れでしたが、口腔外科で行っている病変を取って根の先を切る方法の

成功率はメタ解析で59%と出ており、だいたい2本に1本が抜歯となっています。

  

ただ、1990年に入り歯内療法専門医が行う歯根端切除術を改変した『外科的歯内療法』

http://www.eedental.jp/surgery.html 

この成功率はメタ解析で94%と出ており、旧外科術式より30%以上高い成功率となっています。

ただ、全ての術式は先生の得意度に大きく依存する面もあり、

あまり外科積極的にしない歯内療法専門医の私なんかは外科的歯内療法の成功率が94%ともあるとは言えず、

個人的なイメージでは80~85%ぐらいあればいいかなという感じです。

 

知っておいてもらいたい結論は、根尖病変で行われる外科は 

歯内療法専門医が顕微鏡下で行う外科を受けた方が歯の生存率は高くなります。

  

 

今回の患者さんは50代女性

過去に口腔外科で2本の歯根端切除手術を受けたとのこと

1年前から歯ぐきがブヨブヨするとのこと・・・

レントゲン

2019 EEdental SE (1).jpg

4・5・6のブリッジが入っており、5番の方に大きな病変・・・

6番も影はあるのですが、微妙な感じでこちらは上手く行っていそうにも見えますが・・・!?

 

レントゲン所見的には、 

個人的には外科前であれば確実にブリッジ外して通法の歯内療法していたであろうケース。。。

 

5番もスロープ状に根がカットされており、

患者さんに「駄目元で最後にもう一度外科やってみる!?」と話し

なんとか残せるのであればとのことで外科的歯内療法をトライ!

 

 

で、

 

外科後1年のレントゲン

2019 EEdental SE (2).jpg

 

歯ぐきのブヨブヨ感もなくなりかなり引き締まった歯ぐきに変わっていました。

2019 EEdental SE (3).jpg

 

なんとか保存できそうです!

 

実は現在の歯科は細分化されており、専門性が問われる分野が存在します。

その代表格が歯内療法専門医なのです。

 

ただ、世界的に有名な歯内療法専門医のブキャナン先生もおっしゃられていましたが、

歯内療法専門医といっても全員が有能な訳ではない。(つまりピンキリ)

 

私もキリの方にならないように精進したいと思います(p・Д・;)

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