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「歯肉弁根尖側移動術」をやらなくなって早10年

私のイメージする限りですが、

歯科医療は大きなトレンドとして2つがあります。

・アメリカ型のガンガン積極的に行こうぜ!(アグレッシブ)

・ヨーロッパ(北欧)型の保守的治療(コンサバティブ)

に大きく分かれる気がします。

  

そんな中でも日本の歯科医療はちょっとガラパゴス化していますが、

この2つの考え方がベースにはなっている気がします。  

  

 

私も勤務の時は学んだ環境がアメリカ型の治療でしたから、

「オラオラ!歯周外科もガンガン積極的に行くぜ!」

「悪い歯なんて、とっとと抜いてインプラントだろ!?」

タイプでした!(笑)

 

今とはスタイルが全然違いますが、この時代があって今があります。  

 

 

色々な先生の話を聞いて少しずつスタイルが変化して行き

今は「ガンガン行こうぜ!」治療は影を潜めています

*むしろガンガンやっちゃダメ派閥

  

  

ある先生が講演の中で、

歯周病でガンガン外科したグループ

患者さんに歯磨きをきちんとしてもらい歯科医院で定期的に管理したグループ

結論:歯の寿命に大きな差はなかったというものでした。

   

じゃあなぜこんなにスタイルが違うのか!?

 

私が思うに、

・「医療=ある面ビジネス」(市場原理主義)

・「医療=部分的に福祉」(限られた財源で効果・結果を出そう)

 

これにより2つの潮流があると感じます。

言いかえれば2つの『基準』です。 

 

じゃあ、どちらがいいのか!?

  

これは結果論で「ハッピーな結果」であれば患者さんは満足されます。 

より体の負担が少なく費用もかからない方がより満足度は高いと思います。

    

 

私も過去そうでしたが、

歯茎の中に虫歯が進行してしまったようなケースでは患者さんに

「歯肉弁根尖側移動術(外科処置)」や「エクストルージョン(小矯正)」などを勧めていました。

  

その頃は、特に疑問も持たずこうするものだと考えていました。

 

  

が、

 

 

開業以来これらは殆ど行いません。

歯肉弁根尖側移動術をやらない理由は

・支持骨が減り動揺が出てくる

・歯頚ラインが不揃いになり歯間乳頭が無くなる

・外科処置が必要

・治療期間がかかり費用もかかる

・予知性が低い

   

というデメリットの面からむしろ、やらなくてもいい気がしています。 

*個人のブログでの見解ですので( °o°;)  

 
  

 

ただ、歯ぐきの下の虫歯はきちんと処理はしています。

 

例えば、

銀歯の下に大きな虫歯・・・

2018 EEdental NK1 (1).jpg  

赤丸の部分に虫歯 

2018 EEdental NK1 (2).jpg

治療は、 クラウンを外して電気メスで歯ぐきを部分切除して、

顕微鏡下で虫歯をくり抜きレジン充填+仮歯で様子を見て

6カ月後にゴールドクラウンSet  治療回数:3回 

   

で、患者さんには

「歯磨き怠けると腫れるよ!痛むよ!」と脅して治療終了!

*歯磨きだけきちんとしてもらうこと前提の治療です。 

   

 

治療させてもらった患者さんが他の歯の相談に来られ

2018年のレントゲン診査をついでに行うと

2018 EEdental NK1 (3).jpg

2010年の時のレントゲンとほぼ同じで、全く問題なく経過しています。 

*患者さんもすこぶる調子がよく何でも噛めるそう! 

 

一昔、二昔前はレジンは歯茎に触れない方がいいという考えが支配的で、

今でもレジンは歯肉につけない方がいいという考えの先生が多いと思いますが、

私はレジンを歯肉に付けて治療してますが、今までそれが原因で痛み・腫れが出たケースはゼロです(いやマジで!)
*繰り返しにんりますが、患者さんの歯磨き能力が高いことが前提の治療です。 

 

 

理論上は歯肉付近のレジンにはプラークが付着しやすいので、

炎症が起こりやすいということなのですが、

患者さんにきちんと汚れ(プラーク)を除去してもらえば、

「全然!」トラブルになりません。

*今はプラークの付着しにくいレジンも売っています。

 

  

今の勘所としては、歯肉縁下ですが出来るだけ接着の工夫をして

レジンの段差(アンダーカット)を作らないことでしょうか←ここ超重要!

(その為、電気メスを多様します)

 

 

 

また久しぶりに来院された患者さんのケース

上顎:

2018 EEdental YH (1).JPG

下顎:

2018 EEdental YH (2).JPG

両ケースとも虫歯が深く、歯肉縁下にレジンを詰めております。

(歯髄保存を行なっています) 

 

こちらの患者さんも7年ぶりの来院でしたが、治療した所は全く問題ないそう。

  

 

例えば、これを以前のフルコンボ治療行おうとすれば、治療期間6か月

・抜髄(13万)、・土台+仮歯(3万)、・歯周外科(6万)*必要なら小矯正(10万)、セラミッククラウン(14万)

1本の虫歯治療で、40~50万近くかかります!

  

 

ただ、今は40~50万かけたダイナミック治療の方が成功率・予知性は低い気がします。

根管治療も矯正も歯周外科もクラウンも全て成功でなければ長くは持ちませんから、手技が複雑になるだけ当然成功率は下がります。

 

 

もう1つ 骨と同じ高さから立ち上げたケースの前歯でも

http://eedental.jp/ee_diary/2019/03/-per.html 

2019 EEdental Sa.JPG

外傷後1年の歯ぐき

2019 EEdental Sa1.jpg

排膿や極端な歯ぐきの炎症はありません。

こんなこと30本以上の歯に行わさせて頂いておりますが、腫れた人はゼロ

逆に言えばきちんと歯磨きが出来ている人しかやっていないので予後も良いです。

  

  

ここで現在の私の持論!

歯科治療はシンプルがベスト

*人間がたくさん触った歯の方が予後が悪いのは紛れもない事実です。

治しているようである面壊しているのが歯科治療!   

   

 

医療は日進月歩で進化しています、

ただ「最新な治療」「最新の材料」=良い結果を生む訳ではありません。 

エビデンスといっても10年後はどうなっているかは分かりません。

  

  

今の私が思うのは  

「人間の体のルールは意外とシンプルであること、未来永劫そのルールは大きく変わることはない」(メカニズムは超複雑ですが)

「歯科医療はシンプルな少ない手数で最大限の利を得る行為である」

 

と思えています。
   

  

基本的なスタイルは変わっていないつもりでも10年も経つと、

はっきり考え方に変化が出てきているのに気が付きます。

*「守破離」 
  

 

 

三流歯科医師は今後も精進を重ねますm(_ _;)m

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