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太いメタルコアの入った歯の根管治療
- 2021年1月29日 09:10
- 歯内療法日記
患者さんは40代女性、
前歯の調子が悪く、歯茎が腫れてきた為、かかりつけの先生に見て頂いたところ
前歯に膿が溜っているが、土台が太く除去が困難な為
残したければ専門医に行った方がいいということでEEデンタルへ
レントゲン
前歯2本に大きな根尖病変+除去が難しそうな太いメタルポスト+太い根尖径
犬歯に関しては歯根破折・・・
先日の
自分で対応できる歯なのかまず診断 - EE DENTAL_Blog
ではないですが、自分で治療を行えるか!?他に任せた方がいいのか!?
診断できる先生は非常に患者さん思いだと思います。
*無理して、自分で処置して・・・ 「抜歯になるかも!?」は患者さんが可哀そうです。
患者さんに状況を説明させてもらい、仮歯を準備して3時間頂き2本を一回法で根管治療
根尖は#80オーバーでしたのでMTAをチョイス!
今月1年予後で来院してもらうと
腫れや違和感もなく、順調に経過しているとのこと
レントゲンでもだいぶ骨が出来上がってくれています!
*6カ月予後で治癒傾向が出ていたので、クラウンはかかりつけの先生に製作してもらいました。
ただ・・・
反省点としては、歯の外に出たMTA
今の所、MTAは生体親和性が良いとされ、歯の外に出ても問題ないとされていますが、
個人的には、根管の外には生体親和性が高いとされる材料も出さない方がいいと考えています。
かといって、ひと昔の術式の造影性のないコラーゲン繊維などのバリアメンブレンを
根尖孔外(歯の外)に出しMTAを詰める方法もあるが、
コラーゲンと言えど、人工物だし体にとってみれば異物なのでなるべく使いたくない・・・
第一、そのコラーゲンに菌がいないとは限らない。
お世話になっている超有名専門医の先生はMTAを出すとセメント様の物質が現れ、
歯根が長くなる感じがすると言われていたが、
私の場合は外にでたMTAは必ず根尖で割れ、骨の中を浮遊するような形でその周りの骨も出来が悪い・・・
何が違うのだろうか!?
少なくとも私は2年前ぐらいからMTAも可能であれば根尖から出さない方がいいと解釈し始めています。
ただ、今回のように根尖が大きく開いている場合はどうしてもMTAでちゃうんですよね。。。
何か方法考えます( ̄ー ̄;)
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