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予後の悪い側切歯の根管治療から外科的歯内療法
- Posted by: eedental
- 2021年1月26日 09:09
- 歯内療法日記
根管治療をしていると、治りにくい歯というのが存在します。
その代表格となるのが側切歯(真ん中の歯の横 2番)
この歯の再治療割合は多く、また予後の悪い歯です。
何故か!?
この側切歯、解剖学的にバリエーションが非常に多く
・歯内歯
・矮小歯
・発達した結節とも取れる癒合歯
・盲孔
・複根の存在 内部・外部吸収+副根を持つ側切歯の根管治療後 - EE DENTAL_Blog
とメチャメチャパターンが多く・・・
治療は困難を極めることが多いです。
今回の患者さんは40代男性
1年前に根管治療をしたが膿が止まらず、違和感も続く・・・
とのこと
レントゲンを撮ると
2つの病変が見られ、根充後に何故かオープン(仮蓋なし)のまま
非常に違和感のある病変所見
CBCTを撮ると太い側枝(神経の横枝)も見られます。
患者さんには通法の根管治療を行いダメなら外科が必要になることを説明し根管治療スタート
オープン(仮蓋なし)のまま長期間おいた為か、中には虫歯が大きく広がっていましたので、
まずはその部分からきちんと処理を行い
治療2回目には膿も収まり根管充填
MTA根管充填
その後経過を見ていったのですが・・・
骨の改善も全くない為、外科的歯内療法に踏み切ることに
外科を行うと、病変部分にセメント質剥離が見られ、歯根部分も多少黒く変色していました。
また病変は口蓋側方向に大きく広がっており、唇側から口蓋側までスルー&スルー(貫通)に
外科後のレントゲン
根中央部に問題があった為、根がだいぶ短くなってしまいました。
幸いこの歯に強い当たりがない為、大きな動揺は現れていません。
このまま経過を見ていき、
膿、腫れ、違和感、痛みはなく順調に経過しております。
またレントゲンでも骨が出来てきているのが確認できますがスルー&スルーだった為骨の治りが遅いです。
側切歯の病変の歯の保存治療、結構難しいです!(ー∀ー;)
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