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自分で対応できる歯なのかまず診断
- 2021年1月13日 09:06
- 歯内療法日記
私も大学時代、勤務医時代
歯科医師は全ての治療ができるオールラウンダーが良い歯科医師と教えられてきました。
ただ超凡人の私は、勤務医時代に
「あ~、咬合意味分からん!」
「歯周病、これって治る病気なのか!?」
「総入れ歯、繰り返す調整に経験・才能の無さを痛感」
「口腔外科 大変すぎる・・・」
とかなりの分野に限界を感じ、
【もういい・・・、出来ない分野は捨てる!】
逆に興味のある分野は色々勉強しました。
というスタイルで今に至ります。
言わば、日本で求められる歯科医師象とは異なった形です。
野球でいえば、レギラー選手をあきらめ、代打専門で行く!というところでしょうか。
ただ、専門性を持って開業しているとある部分駆け込み寺にもなっています。
大学病院からの患者さんだったりと・・・
先日の患者さん 40代男性
他の歯科医院で根の治療をしたが薬が根の先までとどかず、次に痛くなったら抜歯と言われた。
歯に穴も開いていると言われ、抜くしか方法がないのか知りたい
とのこと、
現在半年以上前の仮蓋の状態で生活しているが痛みは治療前に比べ減っておりたまにシクシクする程度
レントゲンを見ると
2本の歯に根尖病変が見られますが、超石灰化根管・・・
レントゲン(デンタル)で、根管がこのように細い場合は治療難度が非常に高く、穿通は非常に難しくなります。
患者さんが言うには、術前に比べこのレントゲンは前に比べると黒い影もだいぶ小さくなっているとのこと
患者さんには今治癒傾向があれば、このまま様子を見るのがベター、
問題が起こった時に最後の治療を専門医の歯科医院で受けた方がいいと説明し
患者さんも納得してくれました。
個人的にはですが・・・
この歯の治療顕微鏡、CBCTなしに裸眼で行うのは・・・
完全になし!
というか裸眼で挑戦するのは・・・
「素人がプロボクサーに挑戦する」ようなものだと思うのですが。。。
凄いなぁ~、自分の子供が同じ状況でも治療をトライするのだろうか!?
私なら、自分の手に負えないケースはすぐに専門医に紹介状を書きますが・・・
先日も舌下部に見たことない腫れ方の患者さんが来院され、自分の手に負えない可能性があったので
すぐに口腔外科の専門の先生に見て頂き、問題ないと診断を頂きました。
自分の手に負える歯、負えない歯の判断も診断の1つなのですが・・・
すべて一人で出来なければいけないという、古式ゆかしい歯科医師象が医原性の問題を作り
患者さんの歯の寿命を縮めているのではないか!?と
難しい歯に関しては一言、
「この歯は非常に難しい歯だから、専門医に相談してみる!?」
ぐらい話してあげてもいいんじゃないでしょうか!?
今回の患者さんも「次は抜歯」という超不安なパワーワードを出せれ
不安な気持ちの中、自分でネットで検索して「歯内療法専門医」の存在を知り受診してくれましたが、
今回のケースは先生が専門医を紹介すべきかと思いますね。
全てこんなケースで治せる訳ではないですが、専門医は
髪の毛より細い道具を使った根管治療 - EE DENTAL_Blog
こんなことが出来ることもあります。
*こういった超石灰化ケースはほんの些細なミスでゲームオーバーになるのでホント難しいです。
今回の歯私なら、
とりあえず通常の根管治療を行いましょう!
根の先まで掃除出来なくても60%ぐらいで治ることがあるので、まずは治療できる範囲で掃除をしましょう!
で、治らなければ外科的歯内療法で対応します。
という治療方針
似たようなケースでは、左上4
石灰化根管を根管治療を行いましたが、腫れは収まらず外科的歯内療法で保存治療を行い、
10年経過していますが、全く問題は出ておりません。
保険制度上どこの歯科医院に行っても同じ治療が受けられるという建前ですが、
歯科ほど先生の得意分野で差がでる治療もないでしょうね!( - ω - ;)ゞ
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