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側枝から大きく骨が溶けた犬歯の根管治療から12年

患者さんは40代女性

過去にEEデンタルで全顎治療をさせて頂き、レジンの着色を綺麗にしたいとのことで来院

 

ちょっと気になっていた歯があったのでレントゲンを撮らせてもらいました。

2011年 術前時 

2023 EEdental IM (1).jpg

よく見ると、縦長の黒い部分に真ん丸な黒い円が見えます。

 

こういった唇側から舌側にトンネル状に抜けた部分は根尖病変が治ってきても骨ができにくいです。

2023 EEdental IM (2).jpg

根管充填すると側枝からシーラーが飛び出しています。

イメージ的に側枝からの感染でここまで大きな根尖病変ができたのか!?

 

先日来院されたので レントゲンを撮らせてもらいました。

2023 EEdental IM (3).jpg 

術後10年以上経過するとここまで治るんだなと、勉強させてもらいました。

 

先日もセミナーで受講された先生がどうしても治さないといけないケースで

「病変が大きいから治せるか不安」と言われていましたが、

個人的には『病変が大きい=治りにくい』とはあまり思っていなくて、

病変が小さなケースでも感染源が取れなければ治りませんし、病変が大きくても感染源さえ処理できれば時間と共に骨は出来上がってくれます。

 

逆にいえば、神経がしんでしまったネクローシスパルプで若い患者さんだと

急激に病変が広がるケースもたまにあります。 

つまり病変は原因ではなく、原因は細菌が住み着いた歯の中にあるので

その部分がどの程度きちんと治療出来たか!?で予後は決まってくると思います。

 

今回の患者さん全く症状なく経過しているそうです。

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