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歯内療法日記: 2022年11月アーカイブ
神経付近まで削ったセラミックアンレー
患者さんは40代女性
右下の根管治療で来院され治療をさせて頂きました。
半年後、右上の歯に2日間大きな痛みが出てきたということで再来院
レントゲンを撮ると
大きなセラミックアンレーが入っており、過去に神経付近まで削って治療されたようです。
CTで診察すると根尖病変が見られ、電気歯髄診断でも反応なし(神経が生きていない)
ということで、今回はこの一番奥が痛みの原因だと推測
根管治療を行い歯の保存を行うことに
治療を行うと大分刺激を受けていたようで、石灰化物(小さな石)がコロコロ出てきました。
MB,MB2,DB,P根と4根管でしたが、全て治療を行いレジン充填
たまたま、他の歯の相談で来られた際にレントゲンを撮らせてもらいました。
根尖の歯根膜腔も綺麗に見え根尖病変は無くなっています。
口腔内
術後2年の口腔内
良い感じです!(^。^)
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自費治療で入れたジルコニアクラウンが腫れてきた。
- 2022年11月29日 09:01
- 歯内療法日記
患者さんは50代男性
患者さんの奥さんからの紹介で来院して頂きました。
1週間前から違和感が出てきた後、当たると痛い感じが出てきた。
EEデンタルに予約を入れた後からジンジンする痛みに変わり、その後大きな痛みになった。
現在痛み止めを飲んでも3時間できれてしまい、凄く痛いとのこと
レントゲンを撮ると
第一大臼歯の遠心根に根尖病変が見られます。
また過去2度根管治療を行ったようで残っている歯質も少なく
近心根にはパフォレーションギリギリ、もしくはパフォっているような所見。。。
患者さんにはクラウンを外して、上から根管治療は難易度が高いこと
この歯に関しては外科的歯内療法も1つであることを説明
*基本的に普段は外科はファーストチョイスにしないのですが、今回の歯は過去の治療の問題で根管治療に耐えれない可能性があります。
治療をスタートすると、大きなレジンコアが入っていたのですが接着不良か、咬み合わせが強かった為かコアが殆ど外れたような状態でした。
このように浮いた状態だと隙間から唾液に乗って細菌も歯の中に入ってしまいます。
結果的に言えばこのように菌が入る侵入口を塞がないと外科をやっても長期にわたり良い予後は望めません。
顕微鏡下でコアを外すのですが、過去の治療で歯茎の上に健康な歯はありませんでした。。。
根管治療は治療の度に大きく歯を失う治療なので、歯を残したいのであればなるべく条件のいい状態で専門医に診てもらった方がいいのも事実です。
ここから隔壁(唾液が入らないような壁)を作り根管治療
近心・遠心根、大きなレッジ(傷)があり、そこを顕微鏡で整えて
オリジナルの根管を探し拡大・洗浄 近心根のイスムスもだいぶ汚れていましたが、
この部分は裸眼で処置するのはかなり困難だと思います。
*遠心根はMTAで根管充填
仮歯で様子をみていき、痛み・腫れが出ていないのを確認して
先日フルジルコニアクラウンを入れさせてもらいました。
僅か半年でかなり骨が出来てきています。
経験上、骨の治りは個人差があり早く骨が出来る人、骨が出来るのにゆっくりな人と様々です。
ただ、共通して言えるのは、仮歯状態で症状(腫れ・大きな痛み)はなく咬めるというものです。
*これも個人差があり、完全に症状が落ち着く歯、多少症状が残る歯の2パターンあります。
今回の歯1年予後でもう一度レントゲンを撮らせてもらい終了になります。
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内部・外部吸収した歯の保存治療
- 2022年11月26日 09:01
- 歯内療法日記
歯内療法を専門でやっている為か、年に3~5ケースぐらい吸収した歯を見ます。
この吸収、神経を取った歯の先端が溶け多少短くなる場合や矯正治療で歯が短くなるような溶け方なら殆ど気にすることはないのですが、
問題になるのが、歯根に起こる吸収
歯の中の神経部分が起こる場合が【内部吸収】
歯の外の歯根表面から起こる場合が【外部吸収】
内部吸収の場合は神経を取ることで内部吸収は止まるとされていますが、
外部吸収に関しては吸収している部分にもよりますが、殆どの場合で抜歯になります。
今回のケースは「内部吸収」が大きくなったパターン
患者さんは50代女性
1年前ぐらいから咬むと痛い感じが出てきた、1ヵ月前に何もしていなくてもズキズキ痛み
腫れて来ている感じも出てきている、自分としては奥から2番目の歯だと思われる。
3年前にこの歯は治療したそうで、その際に先生に神経付近まで虫歯があったから痛むかも!?
とは言われていたとのこと
レントゲンを撮ると、
「?」
吸収様の所見が見られます。
CTで吸収部位を精査すると根分岐部の内部吸収に見えるが、外まで吸収が広がっているようにも見える。
患者さんには前回の治療したことによる痛みではなく、歯根吸収による歯髄炎の疑いが強いことを説明
個人的には、吸収した歯に関しては症状が出るまで使ってもらい、腫れ・膿などの症状が出た時点で抜歯を行うというスタンスです。
今回のケース
吸収部分をギリギリ治療できるか!?という瀬戸際(実際やっていないと分かりませんが・・・)
歯髄炎の症状もあることより、1回法で抜髄+吸収部分の処理を計画
治療をスタートすると、やはりCTと同じような部分に吸収所見
内部吸収ではなく、内部から吸収が外部まで到達したような形状でした。
基本的に吸収部分は多孔性で、血管があるかのようにその部分から出血してきます。
*GP下の黒っぽい点々部分が吸収した場所(止血しています)
根管充填材は通法のガッタパーチャーを使い、吸収している部分にはMTAを使用
いつもだったら、根充後にレジンコアまで作ってレントゲンを撮るのですが、今回は髄床底部の吸収だった為念の為にMTAを硬化させてからレジンコアを作りました。
そこから経過観察
根充後3週間:腫れ痛みはないが虫歯がある時のような違和感
根充後6か月:虫歯がある時のような違和感がありモノによっては咬むと痛い感じ
根充後1年:虫歯がある時のような症状はある、モノによっては咬むと違和感あり
1年予後のレントゲン
レントゲン所見は問題ありません。
患者さんには1年経過してその症状が残っていれば、その症状を許容してもらうか、不快であれば抜歯をするか!?
ただレントゲンで一切悪い所見が出てきていないので、そのまま使える所まで使うのがベターだと思われる。
クラウンを低目に入れ負担軽減をさせることは可能
因みに吸収は「破歯細胞」という自分の歯を食べてしまう細胞が原因であり、
細胞レベルの大きさなので、顕微鏡を使用しても破歯細胞までは見れません。
顕微鏡で出来ることは、吸収した部分を削り穴埋めをするだけで破歯細胞は全て取り切れません。
患者さんにの心情としては1本でも自分の歯を残したいという気持ちは分かるので、
このようなケースもトライケースで治療をさせてもらうことはありますが、内部・外部吸収はホント厄介です。。。
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痛みの出た歯の痛みが止らない
- 2022年11月22日 09:00
- 歯内療法日記
患者さんは以前治療させて頂いた40代の歯科医師の先生
コンポジストが『隔壁(レジン)』にこだわった超オリジナル治療 - EE DENTAL_Blog
今回の歯は前回治療させてもらった歯の1本前の第2小臼歯
去年の年末に冷水痛が出たと思ったら、翌日から温熱痛、そこから接触痛(物が触れただけで痛い)
が出た後に自発痛(何もしなくてもズキズキ痛い)、その後右側の顎から前歯の辺りまで広範囲に痛い
(右側の三叉神経支配領域)
軽く触れただけで痛いので口が閉じれないので奥さん(歯科医師)に根管治療をスタートしたものの痛みが取れない。
現在は腫れや大きな痛みはないが、最初は歯に動揺もあった。
レントゲンを撮ると、
偏心投影で見ると根尖に病変っぽい所見まで現れています。
歯科医師の先生ということもあり、
長めに時間を頂き1回法で根管治療+土台(レジンコア)まで行うことにしました。
実際、治療をさせてもらうと近遠心的に破折線が見られ、
たぶん生活歯が折れてしまいここまでの症状が出てと推測できました。
1回目の治療後
根尖の位置が頬舌側で結構差がありました(電気根管長測定器で根尖の位置は把握しています)
*GPがショートしているように見えますが、そこはあまり気にしない。
この後、仮歯を入れ経過観察
経過観察中に一度仮歯が割れてしまいましたが、先生に仮歯を作ってもらい
術後6か月
症状などはなく順調とのこと
またフルジルコニアクラウンを入れさせてもらいました。
この後、1年後のレントゲンを撮って終了となります。
因みになんですが、右上6は全く問題出てなくて安心しております(笑)
患者さんにたまに言うのは、
「利き腕があるように顎も利き顎があり、噛み合わせの問題が右側ばかりに出る人もいる」
と説明していますが、今回の先生も右側の歯が2本折れているので、右側の歯に負担がかかっているようです。
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大きなメタルコアと除去時のパフォレーションリスク
- 2022年11月19日 09:00
- 歯内療法日記
患者さんは40代男性
口の中の銀歯を白い歯にしたいとのこと
右下の銀歯のレントゲンを撮ると、
赤丸部分に根尖病変が見られ、↑部分は大きな土台が入っており首の皮1枚で穴は開いていないか!?
もしくは穴が既に開いているか!?
紫の丸の部分は虫歯の取り残し。。。
根管治療後に土台を入れ補強をするのですが、前回の治療で髄床底(歯の底)をだいぶ削ったようで・・・
再治療で金属の土台を除去する際に自分が穴を開けてしまいかも!?
大きなメタルコアの場合メタルを分割して小さくして超音波のブーストモードでセメント層を破壊すれば比較的安全にコア除去が可能です。
レジン系のセメントだと超音波による安全な除去が出来ない場合が多いですが、リン酸亜鉛セメントやグラスアイオノマーセメントなどは超音波のブーストで除去可能なことが多いです。
*やり方はYoutubeの説明を読んでください。
患者さんにはそのリスクの説明をして治療スタート(今回のメタルコアケースを動画にしました)
クラウンを外し、金属の土台を少し削りくっ付けてあるセメントラインを見ると、どうやらグラスアイオノマーセメントっぽい (心の中でガッツポーズ!)
動画2:00の所で、金属削っている手の感覚が少し変わったので見てみると、根分岐部の歯質に到達したのを確認
それ以上歯質を削らないように慎重に金属を分割、超音波で触るとコロッと除去完了!
(下底部をなるべく触らず除去するにはこれがベター)
動画の治療は一見簡単そうに見えますが、顕微鏡治療は全てミラーテクニックで鏡像の世界なので左右・上下反転した手の動かし方をします。
(ただ、こんなこと18年もやっているので、頭が混乱することはないですけどね)
メタルコア除去後
0.1mmぐらい(想像)の薄い歯質に穴を開けずに除去完了!
*残っているフェルールは可及的に保存 ← 顕微鏡下での治療でないと無理!!
その後、通法の根管治療を行い+大きな虫歯の第2小臼歯のレジン充填を行い
術後のレントゲン 綺麗に治療出来ています。
10年以上前ぐらいは土台の主流は銀合金のメタルコアでした。
このメタルコアは作る時にもたくさん削りますし、除去する時にも更に健康な歯は大きく失います。
治療を切り返す度に歯はなくなりますが、メタルコアほど健康な歯が犠牲になる治療はありません。
歯内療法専門医なので取れないメタルコアはありませんが、こういった残った歯の薄いケースなどは内心ちょっとだけヒヤヒヤです(笑)
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根管治療から10年以上経過した歯の病変
- 2022年11月12日 09:06
- 歯内療法日記
患者さんは50代の女性
EEデンタルには昔から来て頂いており、右上6は過去に問題があり
根管治療+レジンコア+クラウンまで製作させて頂きました。
何も問題なかった歯でしたが、2021年に2か月間ぐらい前からおかしいとのことで来院
レントゲンを撮らせてもらうと
根尖病変が見られます。
ただ、この歯は過去にMB根をMB,MB2,イスムスと自分的にはかなり綺麗に出来ていた歯なので
再び上から治療しても治らないだろうなと判断。
外科的歯内療法を行わさせてもらいました。
外科的歯内療法で病変(膿・不良肉芽)を除去し、根の先2.5mm程度削り
カットした断面を見ると、うっすらクラック(ヒビ)が入っていました。。。
患者さんにクラック部分を動画でみてもらい残す方向でこのまま外科を続けるか聞くと
残せる見込みがあればトライしたいとのことで、破折線を確認しながら
いつもより根のカットを長めにして、お決まりのMTAを逆根管充填
*なぜ逆根管充填を行うか!? ⇒ 歯の中の菌はゼロにはできませんが、歯の中の菌が歯の外に出れないようにな環境が作れれば感染は治まり膿などは出なくなりますので、セメントで出口の蓋の役目をさせます。
レントゲン
そこから経過観察を行い
先日1年予後で来院してもらうと
おぉ~、良い感じ!
綺麗に骨が出来てきてくれていました。
この歯を見させてもらって、もう10年問題なく経過してくれればいいのですがヾ(ゝω・)
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えっ!? 痛みの原因はその歯!!!
- 2022年11月 9日 09:00
- 歯内療法日記
患者さんは30代女性
右側が全体的に痛い、頭痛、首・肩こりがする。 とのこと
話を聞いていくと、10ヵ月前に親知らずが腫れ翌月抜歯、その後から痛みが出てきた。
右下7、右上7の根管治療を行ったが痛みの改善はなく、現在土台のまま。
今は顎のエラの辺りから上は鼻の横の頬辺りまで痛い。
数件歯科医院で相談したが、全て歯には問題ないとのことで耳鼻科も受診済み
と半年以上痛みに悩まされているよう。
一度全顎検査をさせて頂き、口腔内全体を調べましたが痛みの原因になりそうな歯はない。。。
右上7に微妙に根尖病変が見られたので、再根管治療を行うことに
開けれる所まで開け、根管充填
ガッタパチャー使用
そこから1カ月 痛みは変わらず。。。
右の親知らずを抜いてから痛みが続くとのことで、再度精査を行うと
右下に根尖病変はないのですが、右下6の遠心に虫歯の穴が見られる。
この虫歯が痛みの原因になっているとは思えないが、右下6の治療をさせてもらうことに。
この歯、4本神経管があったのですが隠れていた為か3本しか治療していませんでした。
しかも、神経管の半分ぐらいまでしか治療してありません。
患者さんには「どうしてこうなるの!?」とたまに聞かれるのですが、
理由は『根管治療が難しいからです』
*歯科医師のライセンスがあっても先生毎に得意・不得意分野があるので仕方がありませんし職業上「私○○分野不得意です!」と声高らかにいう先生はいません。。。
治療は2回法で行いました。
以前の治療で作られた歯の中レッジ(段差傷)や珍しい遠心根の発達したイスムスなどが見られました。
まず自分でできる穿通・拡大・洗浄を行いました。
すると、次回来院時「先生、だいぶ痛み引いて来た」と報告がありました。
自分的には「えぇ~! この歯が痛みの原因だったの!?」というのが感想
私は患者さんの症状や痛みの表現の仕方などをレントゲンと顕微鏡所見に照らし合わせて原因歯を探るのですが、今回は根尖病変も無かった為原因歯だとは思えませんでした。
右下7も同じような治療痕だった為、これに自分がクラウンを入れるのはちょっと怖い。。。
*クラウンを入れた後にまた痛みが出ると再根管治療で二度手間になる為。
ので、再根管治療させてもらいました。
基本的にショート根充した部位=レッジがあると考えられるので、その場所を丁寧に処理
*初めて神経を取る抜髄であれば、このような医原性の傷はないのでここまで手間はかからないのですが・・・
そこから、再び弱い痛みが出たり引いたりを繰り返しますが、
レントゲンでは根尖病変は綺麗に治ってきています。
個人的な経験則の話ですが、痛みの長く続いていた歯(根管治療でトラブった歯)は
痛みも出たり引いたりしますが、徐々に痛みの大きさや頻度が減って行き半年近く経つと大分痛みが減りながら治ります。
仮歯で1年経過を見ていきましたが、
半年経過したあたりから痛みが半年以上出なかったのでクラウン製作
上顎
下顎
良い感じです!
歯の痛みは凄くストレスになります、それが数カ月も経過すると抜いてでもこの痛みから解放されたいと思われると思いますが、痛みの原因の多くは細菌感染
特に根管治療はこの細菌感染を起こさせやすいので、なるべく隔壁やラバーダム、しっかりした仮蓋などしっかりした方がいいと思いますね!
痛みも治まり咬めるようになり安心しました(・▽・)ノ
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外部吸収 3年経過
- 2022年11月 4日 09:04
- 歯内療法日記
どうする根の内部・外部吸収!? - EE DENTAL_Blog
の予後報告
術前
他の歯の治療で来院されたのでレントゲンを撮らせてもらいました。
術後3年
骨頂からレジンでビルドアップさせてもらいました。
患者さんは「先生が言っていたみたいに歯磨き油断すると腫れ感が出る」とのことでしたが、
外部吸収が進行したり根尖病変ができたりはしていなくて安心しました。
10年ぐらいは持って欲しいですね。
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神経を取った後のレジン充填
- 2022年11月 2日 09:04
- 歯内療法日記
患者さんの予後報告
持ってて良かった2つの専門 - EE DENTAL_Blog
歯の並びが悪く、神経を取ってもクラウンが入れれないようなケースでしたので
レジンでビルドアップしてみました。
術前 ⇒ 根充後
術後1年2カ月
根尖病変などは見られません。
口腔内
レジンも問題なく経過しています。
今回のケース、歯髄にペリオドンが入っていましたが、
隔壁なしに行い、歯肉にペリオドンが漏れ出すと歯肉が腐ってくるので
あまりペリオドンは使わない方がいいような・・・
現在治療中の患者さんもペリオドンが歯の外に漏れ出したと推測され、
なかなか痛みが引いてこないケースもあります。
*根尖病変もないので、待つしかないので痛みが引くには時間がかかることがあります。
大昔と違い患者さんを沢山診ないといけないという時代ではないので、
ペリオドンの使用は控えた方がいいと思いますね(・ ・;))
今回の患者さんも痛みなく綺麗に経過しており安心しました。
たぶん、今回の歯のレントゲン撮った先生は「えっ!?神経治療してあるの!?」と思うでしょうね(笑)
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根管治療中歯を指で叩かない!
- 2022年11月 1日 09:04
- 歯内療法日記
診断の1つに打診という歯を叩いて原因歯を特定する方法があります。
細かく言うと水平打診と垂直打診の2つがあるのですが、
私、原因歯が特定されていれば打診という診査はまずしません。
根管充填の時期でもこの打診という診査項目があるのですが、
正直何の為に行っているの!?と思います。
特に感染根管治療で長期に治療している歯などは、経験上打診はずっと出る歯は出ます。
あくまでも私の場合ですが、半分以上は根充後待てば収まります。
打診で根管充填の時期を決めるという先生もいますが、
これ全く科学的でないので、この指標で治療をされると根管治療が終わるまでに半年以上はかかる人も出てくると思います。
その間仮蓋でいるので、なおさら細菌感染のリスクは高いです。
開業当時、近医の先生に「なぜ打診があるのに根管充填するんだ!」と言われたことがありますが、
私は尊敬する小林先生の名言
「根管充填の時期!? 根管内でやること無くなったら根管充填をして様子をみる」
という考え方を信じています。
*裸眼ではなく、顕微鏡下で根管内が綺麗になったのを確認してです。
痛みは、基本的に根管治療において殆どの場合出ます。
体の一部を切り取っている訳ですし、体の中の組織を触っているので痛みが出ない方が不思議ではあります。
不安な患者さんほど、歯を爪でかんかん叩いて症状確認をしますが、
これって何の意味があるの!?普段の生活で行う行為!?とも思います。
神経を取った歯というのは、歯の周りの感覚受容器も変化することが分かっています。
ですので、元の神経があった歯の様に戻せない場合も多々あります。
患者さんの中には最終的に被せた後の経過観察で、
咬んでも全く問題ないが、指で叩くと違和感があるという患者さんがいますが、
私はレントゲンで問題なければ、「叩かず生活すればいいよ」と答えます。
特に痛みが続いた患者さんほど治療期間中に、治って来ているか叩て確認する人がおられますが、
これ刺激になっている可能性もあるので、指で触るのはやめてくださいね(^。^;)
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