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自費治療で入れたジルコニアクラウンが腫れてきた。
- 2022年11月29日 09:01
- 歯内療法日記
患者さんは50代男性
患者さんの奥さんからの紹介で来院して頂きました。
1週間前から違和感が出てきた後、当たると痛い感じが出てきた。
EEデンタルに予約を入れた後からジンジンする痛みに変わり、その後大きな痛みになった。
現在痛み止めを飲んでも3時間できれてしまい、凄く痛いとのこと
レントゲンを撮ると
第一大臼歯の遠心根に根尖病変が見られます。
また過去2度根管治療を行ったようで残っている歯質も少なく
近心根にはパフォレーションギリギリ、もしくはパフォっているような所見。。。
患者さんにはクラウンを外して、上から根管治療は難易度が高いこと
この歯に関しては外科的歯内療法も1つであることを説明
*基本的に普段は外科はファーストチョイスにしないのですが、今回の歯は過去の治療の問題で根管治療に耐えれない可能性があります。
治療をスタートすると、大きなレジンコアが入っていたのですが接着不良か、咬み合わせが強かった為かコアが殆ど外れたような状態でした。
このように浮いた状態だと隙間から唾液に乗って細菌も歯の中に入ってしまいます。
結果的に言えばこのように菌が入る侵入口を塞がないと外科をやっても長期にわたり良い予後は望めません。
顕微鏡下でコアを外すのですが、過去の治療で歯茎の上に健康な歯はありませんでした。。。
根管治療は治療の度に大きく歯を失う治療なので、歯を残したいのであればなるべく条件のいい状態で専門医に診てもらった方がいいのも事実です。
ここから隔壁(唾液が入らないような壁)を作り根管治療
近心・遠心根、大きなレッジ(傷)があり、そこを顕微鏡で整えて
オリジナルの根管を探し拡大・洗浄 近心根のイスムスもだいぶ汚れていましたが、
この部分は裸眼で処置するのはかなり困難だと思います。
*遠心根はMTAで根管充填
仮歯で様子をみていき、痛み・腫れが出ていないのを確認して
先日フルジルコニアクラウンを入れさせてもらいました。
僅か半年でかなり骨が出来てきています。
経験上、骨の治りは個人差があり早く骨が出来る人、骨が出来るのにゆっくりな人と様々です。
ただ、共通して言えるのは、仮歯状態で症状(腫れ・大きな痛み)はなく咬めるというものです。
*これも個人差があり、完全に症状が落ち着く歯、多少症状が残る歯の2パターンあります。
今回の歯1年予後でもう一度レントゲンを撮らせてもらい終了になります。
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