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過去に経験のない大きな膿袋(感染根管処置) 歯内療法専門医
- 2013年9月14日 11:05
- 歯内療法日記
神経を抜いた歯
日本では推定で半分ぐらいの確率で膿の袋ができてきてしまいます。
この病気の怖い所は、
「知らない間に無症状に病変が大きくなっていく」
と言う所です( >ω<)
今回のケースは、
口腔外科で全身麻酔で抜歯をすると言われ専門医を探され来院されたケース。
最初にレントゲンを撮ってみると、
「えぇ~!」(p・Д・;)
レントゲンに病変がおさまりきりません。
今度はレントゲンを縦にして撮ってみると、
神経管に接するぐらい病変が大きい!!!(ウズラの卵以上の大きさです)
『膿』と書いた部分は骨が無くなっており、あの固い骨が空洞化しています。
これで抜歯すると右顎の骨は殆ど無くなってしまいます( ノω< )
元々この膿は神経の治療中に
歯の中に細菌感染が起こった為にこのようになってしまっていますので、
まずはもう一度根管治療をすることに。
最初は治療の度に歯の中から膿がダクダク出てきましたが、
回数を重ねる毎に膿も止まり、ようやく今週最終的な薬を詰めました。
(またこの歯、歯の一部を削られ過ぎていて歯に穴もあいていましたので、その部分も埋めています)
レントゲンを並べてみると黒い部分が少しずつ小さくなってきています( ・0・)ノ
因みにこのケースCBCTは撮影していません。
CT撮れば成功率上がる訳ではないですしね(´・д・`)
(CT撮った所で処置内容変わらないし、患者さんに余計な被曝させたくないですから)
道具じゃないのよ、歯内療法(根管治療)は ⇒ http://eedental.jp/ee_diary/2013/03/post-726.html
一般の方は知らないだけで、
ホント、根の治療って治療の不備で知らない間に問題がもの凄く大きくなることもあるので
注意された方がいいですよヾ(´ω` )
下の奥歯はラバーダムなしに治療するのは結構危険!
ラバーダム防湿について⇒http://eedental.jp/ee_diary/2012/01/post-425.html
今回の歯は私の経験でも過去最強に大きな病変でした。
治ってほしい1症例ですね!(^ω^ )/'''
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