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2015 顕微鏡歯科学会

予知性の高い治療を目指して

【はじめに】

平成23年度、8020達成者は38.3%と過去最高の数字となり、12歳のDMFT指数では1.3を下回った。しかし、依然として12歳の齲蝕罹患率は60%と高い数字になっている。21世紀に入った今でも歯科治療は齲蝕治療が基本であることに変わりはない。

 患者がブラッシング困難な大臼歯部の齲蝕は器具の到達が難しく治療に難渋することをしばしば経験する。特に臼歯部の遠心面においては、直視できず盲目的操作になることも経験する。今回、前医で治療困難であったと推測された齲蝕の二症例について、顕微鏡下で齲蝕治療を施術したので報告する。

【症 例】

(症例1)30歳女性。全顎的な治療を希望され来院、上顎右側第二大臼歯の頬側歯頚部に不適合なレジン充填二次齲蝕を確認。これに対し、顕微鏡下で音波切削器具(エアースケーラーにダイヤモンドコーティングチップ)を用い齲蝕除去、歯肉圧排後レジン充填を施術。

(症例2)30歳女性。下顎左側第二大臼歯の治療目的にて来院。同歯の遠心部に歯肉縁下カリエスを確認。智歯の抜歯後1年以上経過しており、歯肉が齲蝕を被覆。電気メスにて歯肉切除の後、音波切削器具と2枚のミラーを使用し齲蝕除去、レジン充填を施術。

【まとめ】

 以前は視野確保のために、便宜的に健全歯質を切削していたのが一般的であったが、それでも十分な視野確保は困難であり、それゆえ修復物辺縁の状態も確認できないため、治療の予知性は低く二次齲蝕を惹起することはまれではなかった。

 現在では顕微鏡を用いた拡大視野のもとで切削量を抑えることが可能となった。さらに視野の確保できた術野にて、接着性のレジン充填を行うことで修復物辺縁の状態も確認できた。結果として予知性の高い治療が可能になったと考えられた。

 

 

4月19日に顕微鏡歯科学会で発表をしてきます。

日曜の9:30~ 一番初めの演者になりました。

 

集まりの悪い朝一に眠たい顔してパパッと発表してきます(-ε-)

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