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歯を残す為に根管治療は期間・回数をかけるべきか?
- 2017年9月 6日 09:20
- 歯内療法日記
患者さんの中には根管治療(神経の治療)は何度でもできると思われている患者さんがおられますが、
実際根管治療は多くて3回で治療の打ち止めとなり次は抜歯となります。
なぜか?と言われれば「治療の度に歯を削り歯が無くなる」からです(・д・)
先日、根管治療中に転院してこられた患者さんの歯
歯ぐきの上にはほぼ歯がありません。
患者さんに聞くと3回目の根管治療中とのこと。
このように治療の度に歯が無くなり大体3回目だとこの状況が多いですねヽ( ̄△ ̄;)
また、治療の成功率をみても
1回目より2回目、2回目より3回目とどんどん成功率は低くなります。
この原因は色々ありますが、個人的には治療による人為的なことが大きな要素だと感じます。
先日来院された患者さんのレントゲン
歯ぐきの上のはほぼ歯がなく、壁も作らず細菌がどんどん歯に中に入ってくる状況で歯の中をゴリゴリ削り(黄色)、歯の外にはノンエビデンス治療の水酸化Caの押し出し。。。(赤色)
http://eedental.jp/ee_diary/2015/02/post-823.html
どちらかというと日本では「貼薬」といって
薬で菌を排除しようとする治療に重きがおかれますが・・・
他の国の根管治療は貼薬には重きが置かれていません。
アメリカの歯内療法専門医では3割は何も貼薬しないとのアンケート結果もあります。
*私も無貼薬派でここ10年以上殆ど無貼薬ですが問題なく治療しています。
この貼薬で治す方法
最大のデメリットは期間がかかり過ぎる。。。
(その他にも害を言えば、ホルマリン系☠の薬は体にも害がある、薬を入れると歯が弱体化する、一度入れた薬は除去が難しいなどキリがありません)
時間がかかるとどうなるのか?
治療中の歯のスペースを埋めようと周りの歯が動いてきます。
咬み合う上の歯は下に降りる、隣の歯は傾いてきます( ̄Д ̄;)
これは生体の反応であり、どの人でも起こってしまいます。
「歯が動く」半年以上根管治療を行っている歯にはよく見られます。
上記のレントゲンの患者さんも長い間痛みに悩まされ続けましたが・・・
EEデンタルで治療後2回の治療で落ち着き根管充填となりました┐( ̄_ ̄)┌
*やったのは菌が入らないように治療し直しただけです。
ただし歯が動いてセラミッククラウンを入れても・・・
歯の高さが凸凹になってしまいます。
(多くの場合でこれでも問題は殆ど起こりません)
この動いた歯を元に戻すには矯正治療(80~100万)しかありません。。。
*矯正治療は矯正治療でデメリット(歯根吸収、歯肉退縮など)も存在します。
**因みに今回治療させてもらった患者さんも矯正した方がいいと言われ、着手した根管治療でトラぶってEEデンタルに来院されました。(全く症状が無かった歯を触ったが故に・・・)
私見ではありますが、医療特に歯科治療は
が自分の歯で長く咬めるポイントになるかと思います。
転院してくる人でたまに前の先生に矯正した方がいいと言われたという患者さんがいます が、「これですんの!?」という人もいます・・・( ̄ー ̄;)
(個性正常咬合じゃ駄目な訳!? 自分の奥さんも子供も模型バリの咬み合わせ!?)
あまり言うと怒られてしまうので、結論です。
特にトラブルになりやすい根管治療は注意してください。
http://eedental.jp/ee_diary/2013/09/post-843.html
個人的に同じ歯を4~6カ月触って改善が無ければ転院された方が無難だと思います。
歯科医師自ら白旗振るような先生いませんからね(・Д・;)
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