根管治療後10年
- 2022年5月 5日 09:04
- 歯内療法日記
今日から診療スタートです。
本日は15時まで診療を行っております。
何かありましたらご連絡ください。
今回は長期症例を1ケース
患者さんは当時40代の方
4か月前から痛くなり水やお湯で痛みが出る。
その後、近医で根管治療をしてもらうも痛みが増してくるので、再び根管治療をやり直してもらうも痛みは治まらず。
受診時は咬むと激痛という状態
レントゲンを撮ると
ん~!?過去に2回根管治療した割には、根充剤もなく根管治療をした歯には見えないのですが・・・
遠心のポケットも8mm ただ、動揺はなし
大きなアンレーには咬合調整で穴が開いてしまっています。
患者さんには推測にはなるが折れている可能性が強いこと、P-Per(歯内歯周病変)の可能性も僅かにある。
抜歯も1法であることを説明しましたが、患者さんは残せるようであればトライしたいとのことで、根管治療をさせてもらいました。
治療1回目、前の治療は冠部歯髄は触ってあったのですが、髄床底まで到達しておらず、
顕微鏡下で怪しい場所を丁寧に削って行くと、3根根管を発見!
またクラックなどは根管壁には見られず。
穿通・拡大・洗浄まで行いこの日は終了
治療2回目、痛みは無くなったとのこと
根管内が綺麗なのを確認して根管充填+支台築造
綺麗に根管治療ができましたが、この後腫れたり、大きく痛んだらその時は抜歯を考えた方がいいと説明
患者さんにはこの状態(土台)でしばらく経過観察をすると説明。
根管治療から6か月後に一度遠心のポケットが腫れ、プロービングを行うと排膿あり。
やはり保存は出来なかったか・・・と思いましたが、患者さんは治療後調子がよく
この状態でも噛めているとのことで「今は抜きたくない」と話される。
話し合って経過観察をすることに
治療後1年
第2小臼歯に大きな虫歯が出来てしまってます。
また根管治療を行った第1大臼歯の骨にもあまり変化なし。。。
ただ、患者さんは痛みもないとのことで、使えるのであれば今は抜歯したくない。
コアのままだったので、レジンで歯を作ってみました。
*写真左側の大きな歯
その後はレントゲンを撮るだけ
遠心根根尖に骨が出来てきてくれています。
噛むのも全く支障ないとのこと。
2022年、他の治療で来院された際に久しぶりにレントゲンを撮らせてもらいました。
レントゲンの角度が多少違いますが、遠心の方にも骨が出来てきてくれています。
歯根破折に思えるような透過像は無くなっています。
術後に腫れた際には残らないように思えた歯でしたが、10年経過しまだまだ使えそうな所見に変わってくれています!(・ω・)ノ
*たぶん歯周病の問題で腫れたのかな!?と推測されます。
ホント歯の治療は分からないことだらけです(゜∀゜;)
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