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主訴:根管治療中だが痛みが取れず不安
- 2022年5月18日 09:00
- 歯内療法日記
患者さんは30代女性
根管治療中だが痛みが取れず不安
とのことで来院
3カ月前から知覚過敏が酷くなり、温かいものが凄く凍みて痛みも出てきた為
A歯科医院で抜髄治療(初めて神経を取る)を行う。
その後固いものが当たると痛かったが、根管治療が終わりクラウンを入れると痛くて咬めない。
入れたクラウンを外し、再根管治療を行うことになり週に1~2回治療をしているが歯茎の痛みも出て来ている。
治療後1~2日後には痛みが再び出て治療の繰り返し。
だったが、先生は最終的な薬まで治療を終えてしまった。
痛みが続く為、B歯科医院に転院をして、洗浄を行ってもらった。
その後、EEデンタルへ
レントゲンを見ると、
わずか3カ月余りでかなり歯を削ってしまったよう
また遠心根にはパーフォレーションを疑わせる所見もあり。
CT上では遠心根に根尖病変様の透過像も出て来ている。
患者さんには、歯の保存は難しそうだがトライしてみるか!?
咬合痛、当たった時の痛みは治るケースでも半年程度はかかる可能性があると説明
30代の最も大切な第一大臼歯ということもあり、残す方向で治療させてもらいました。
治療1回目
遠心根に2か所大きなパフォレーションが見られました。
たぶん、再治療の際、自分で入れたメタルポストを除去する際に歯に穴を開けてしまったのでしょう。
健康な歯が2壁があればメタルポストなどは入れなくてもいいとガイドラインがあるのですが・・・
また同一歯科医院だと根管治療後のやり直しの治療は治療費が頂けないので、治療が雑になってしまったのかもしれません。。。
かなり大きな穴2か所をMTAにてパーフォレーションリペア
でこの日の時間が来てしまい1日目終了
治療2回目
治療後3~4日痛みがあったが、今は腫れ、痛み共にない。
とのことで、残りの根管の治療を行い、根管充填+土台(レジンコア)+仮歯
今月に入り、6か月予後のレントゲンで来院してもらいました。
患者さんは、最近になって咬むときの違和感、痛みはだいぶ減ってきた。
違和感などを忘れる日も増えてきているとのこと
レントゲン
パフォレーションした場所、遠心の歯根膜腔も正常に戻っており
このパターンなら待てば収まるなと判断し、もう半年仮歯で様子をみて
1年予後で問題がなければ本歯を入れましょうと計画
患者さんも「抜かずに済みそうで安心しました!」とおっしゃられていました。
根管治療は0.1mm以下の単位での治療が求められる繊細な治療です。
闇雲にガシガシ削ってもどんどん歯は無くなってしまいます。
繰り返しになりますが、歯科医師の先生も自分の手に負えないと思われたら
口腔外科で親知らずの埋伏歯を抜いてもらうように、歯内療法専門医を使う時代だと思います。
そうしないと患者さんが可哀そうです。(自分の子供にも同じことするのか!?と毎回思います)
先生の技術の問題で抜歯 ⇒ インプラント(40~50万)って。。。
歯を残したい方は根の治療が得意な歯科医院で相談された方がいいですよ。
今回の患者さんも普通の抜髄スタートで歯を失う直前まで行っていた訳ですからね(>。<)
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