外傷による前歯の破折
- 2022年5月25日 09:01
- マニアックレジン
患者さんは30代男性
子供の頭が前歯に当たってしまい下の前歯が半分折れてしまったとのこと
術前時
以前神経が死んでしまい神経の処置をさせて頂いていたので神経の露出はありません。
下の前歯はクラウンにすると殆ど歯が無くなってしまうので、なるべくクラウンは後回しにしたい。
今回はレジンで折れた部分を作ることにしました。
レジン充填
治療時間45分
使用レジン:OA2,OA1,XW,乳歯,W,UW,ホワイト,オークル
歯の色は単色(1色)ではありませんので、何色か組み合わせて歯の色を表現します。
術後に見てもらうと
患者さんは綺麗な歯並びやシンメトリーを期待していたようなのですが・・・
歯の位置的な問題や咬み合わせの問題もあり、それは無理でした。
詰め終わった後の咬合(咬み合わせ)を見ると
この状態でドンピシャで咬んでいます。
*むしろ微妙に高い印記にも見え、更に歯を短くしないと上の歯との辺りが強いようにも思えます。
直近の元の写真がないので、こうだっかは分かりませんが、
残った歯の根本から自然な感じで立ち上げるとこうなったので、術前時も捻転(歯が捻じれている)はあったと思います。
この状態からまた綺麗に歯並びをとなると、
たぶん健康な歯含め4~6本削ってセラミッククラウンになるでしょうね、しかも今より咬みにくくなることは避けられないと思います。
健康は歯を削ってのセラミックは私はやりませんけどね^^;
患者さんにはこの状態で納得してもらい終了となりました。
歯科医師がかなり上手に出来たと!思っても患者さんの希望とは合わないことはあります。
個人的な方針は必要最低限の治療で最大限歯が長持ちするようにと心がけておりますが、
今回の場合は1本の外傷でしたが、患者さんの審美希望を読み間違えてしまいました。
歯科治療はこういった患者さんとのゴール設定を間違えてしまうと、患者さんもガッカリされてしまうのでその点は反省ですね。。。(>。<)
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