副鼻腔炎の原因の歯
- Posted by: eedental
- 2022年10月 8日 09:08
- 歯内療法日記
患者さんは50代女性、
他院で神経を取るかもしれないぐらい大きな虫歯があると言われたとのことでEEデンタルへ
レントゲンを撮らせてもらうと、
奥から2本目の第1大臼歯に大きな虫歯
一番奥の第2大臼歯には根尖病変が見られます。
患者さんに説明を行うと、過去に副鼻腔炎になり耳鼻科で指摘されたとのこと。
CBCTを撮ると、3根に根尖病変が見られ特にMB根には大きな病変が見られます。
過去の治療もヒョロヒョロのガッタパーチャーっぽいものが見られます。
奥歯の治療は難しいので仕方がない気もしますが、患者さんの立場からすると。。。
患者さんの了解を得て2本の治療を行いました。
第1大臼歯は神経保存を行いゴールドアンレー
第2大臼歯は根管治療を行い歯の保存
第1大臼歯はかなり縁下(歯茎の下)に虫歯が入りこんでいましたが、
電気メスを用いて外科的レジン治療と歯髄保存を行いゴールドアンレー
今の教科書的に言えば、ここまで深い虫歯は
根管治療で神経を取り ⇒ 矯正で引っ張り出し ⇒ 外科処置で骨、歯肉の処置 ⇒ クラウン
という流れだと思いますが、4つの治療が全て成功して歯の保存が行えます。
ただ、個人的にはここまでやっても歯の寿命は短いと思います。
歯の治療はできるだけシンプルになるべく触らない方が予後が良いと私は感じているので
必要最低限のことを行い歯の保存
と言ってもやっていることは全て顕微鏡下で精密な治療を行います。
第2大臼歯もMB根にMB2があったりと、かなり治療の難しい歯でした。
術後6か月で根尖病変もだいぶ小さくなってきてくれたので、
フルジルコニアクラウンを入れさせてもらいました。
術後1年
鼻などに症状はなく順調とのこと
大きな虫歯だった第一大臼歯の神経も死んでおらず安心しました。
そういえば先日、ある先生と話しているとアメリカのある州では
第2大臼歯の根管治療は専門医が行い、GP(一般歯科)の先生は治療しない州もあるとのこと
個人的な印象でも上顎第2大臼歯の根管治療はやはり神経管が複雑で、保存治療はかなり難しいので
歯を残そうと思えば顕微鏡はあった方がいいと思えます( ̄~ ̄)
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