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セラミックを入れた歯にから膿が出てくる。
- 2023年5月24日 09:08
- 歯内療法日記
患者さんは60代女性
5年前に左下7のレジンがかけてしまい、近医でセラミックアンレーを入れた。
咬み合わせがしっくりこなくて何度も咬み合わせの調整をした。
半年前から歯肉がジクジクし始め、赤くただれてきている。
今かかっている先生には「歯肉炎だからよく磨いてください」と言われたがいつまで経っても改善はなく
治療してくれた先生に診てもらうと、「歯茎のグジュグジュしているのは膿だと思われる」、根管治療をした方がいいと言われた。
根管治療が必要ならとわざわざ新幹線に乗ってEEデンタルへ
まず主訴の歯のレントゲンを撮ると
近心根に根尖病変がり、神経が死んでいると思われる。
ただ、レントゲン的にしっくりこない のでCBCTを撮らせてもらうと。。。
遠心根はかなり大きく骨が溶けている!
この炎症による膿が歯茎に上がってきていると考えれば全て合致する!
*下顎の奥歯などは根尖病変(膿)が小さなレントゲンに映りにくい場合が多々あります。
こういった場合はCBCTが有効です。
と言うことで患者さんに説明をし、根管治療をすることに
ただ、今のセラミックアンレーは適合もよくわざわざ外す必要は無さそう。
と言うことで、今回も3mmの穴から根管治療をすることに
患者さんにはセラミックアンレーは外してもOKと言われましたが、とりあえず次かけたらクラウンにすると方針を出しました。
後、怖いのが咬合(咬み合わせ)
根管治療前に咬み合わせのチェックをすると、側方運動時にかなり強く当たっている
患者さんは過去に矯正治療をしており、ガイドの与え方が悪かったのかも!?
とりあえず、側方運動時に当たる場所だけ歯とセラミックアンレーを削らしてもらい根管治療スタート
1回目に3mmの穴から神経管の掃除、洗浄を行いました。
1か月後の治療2回目
歯茎のグジュグジュした膿は無くなったとのことで、根管充填をすることに
根充剤はガッタパーチャー使用、レジンコア+レジン充填 まで
そこから、大きな症状が出たら連絡、出なければ半年経過後にレントゲンと説明。
根管充填から10か月後の来院時
開口一番、「先生調子いいです!」
綺麗な歯茎に戻り、患者さんも生活に支障なく食べれているとのこと
レントゲンでも骨もだいぶ出来上がってきてくれているように見えます。
虫歯が大きかったりすると、後で神経が死んできてしまうことがあります。
また今回のような下の歯の奥歯などは根尖病変がレントゲンに映りにくい場所なので、
レントゲンを撮っても病変を見つけきれない場合もあります。
何でもかんでもCBCT撮るのは基本的に否定派ですが、ここの場所で診断に困った場合はCBCTで診察を受けた方がいいと思いますね。
EEデンタルは初診代、根管治療費の中にCBCT代は含まれますが、基本的にCBCT撮るのは私が診断に困った際や、根管が複雑そうなどの私の判断の元に撮らせてもらいます。
患者さんから撮ってくださいという場合は、「無駄な被爆で終わるから止めておいたら!?」と諭すことが多いです(笑)
今回のケースは病変が大きかったですが、何とか歯が保存できそうです!( ^_^)/
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