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大きな虫歯の歯髄保存1年予後

去年治療させてもらった歯の1年予後 

上顎の奥歯はここに虫歯が出来やすい(シールドレストレーション) - EE DENTAL_Blog

 

かなり大きな虫歯でしたが、シールドレストレーションで神経保存を試みました。

シールドレストレーション:部分的に虫歯を残し治療する方法

わざと虫歯を残す治療法「シールドレストレーション」 - EE DENTAL_Blog

治療後のレントゲン 

2023 EEdental ITT (1).jpg

  

1年ぶりの再来院、症状はなく歯磨きもきとんと出来ています。

レントゲンを撮り、神経が死んできていないかチェック

2023 EEdental ITT (2).jpg  

1年前と変わりなく神経も死んできていないので、このまま様子をみてもらうことにしました。

 

基本的に、私は虫歯は全部削る派です。

ただし、そこは考え物で虫歯を全て取ると神経が露出してしまい予後が悪いと判断すればこんな方法で神経保存を行います。

歯の治療は一生持つわけではないので、将来的に次の治療が必ず必要になるでしょう。

ただ、今神経を取るのか!?10年後神経を取るのか!?20年後神経を取るのか!?でも歯の寿命は大きく変わってきます。

  

歯内療法専門医なので、人より神経を取るのは慣れています。

セミナー次の日の3mmの穴からの根管治療 - EE DENTAL_Blog

ただし歯内療法専門医と言えど成功率は100%ではありません、抜髄でも少なからず失敗はあります。

  

ですので、私は歯を長く残せるような考え方をします。

 

一応、タンニンという材料を歯の中にいれていますので、理論上は残した虫歯部分はまた硬い組織に変わってくれているとおもいますので、もし歯がかけた場合で治療が必要になった場合次も歯を神経を残せる可能性は僅かながらまだ残っていると思います。

 

歯を長く持たせる為には、ある程度戦略は必要です。

*中に入れる材料で予後が決まる訳ではありません。

今書かれている教科書的な治療が必ずいい訳ではありませんし、医療は日進月歩で10年後には教科書の内容も変わります。

また審美性を重視するのか、歯の長期保存を重視するのかにもより介入方法、介入時期は異なります。

 

ありがたいのはEEデンタルに来られる患者さんの中にはブログである程度私の考え方を知って来てくれている初診患者さんもいるので説明がラクになることも多々あります。

因みに、同患者さんの下顎6の大きな虫歯も 

神経付近まの大きな虫歯 抜髄 (根管治療) 確定!? - EE DENTAL_Blog

2023 EEdental ITT (3).jpg 

こちらも問題無く経過しております!(同日にレントゲンを撮らせてもらいました)

  

 

まぁ、こういった治療って手間の割には医院の医業収入って上がらないので一般的な治療法にはなりませんが、患者さん側からしたら神経を残すメリットってメチャクチャ大きいですよ。

現在、一度取った神経を再生させる治療が出てきてはおりますが、治療費は80~90万ぐらいします。

残せる可能性のある神経を1万円(3割負担で3000円)で取って、後で何十倍の費用で再生させる。

 

ん~、何か凄い矛盾を感じる。。。

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