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大きな金属土台の歯根破折と歯の保存
- 2023年11月25日 09:00
- EEデンタル こだわり
患者さんは60代女性
昔から治療させて頂いている患者さんで今年の2月に土台ごと歯が取れたと連絡がありました。
レントゲン
太い金属の芯ごと抜けてきています。
土台ごと外れてくる理由はだいたい3つ
①、歯根破折
②、虫歯
③、セメント(接着剤)の劣化
このうち③、セメントの劣化なら歯は残すことが出来ますが
取れた歯の再装着という治療はやめておいた方がいいと思います。
再装着したことで咬み合わせが高くなり、①歯根破折になることがあります。
今回のケースは、①歯根破折で抜けてきたようです。
近心根には立派な破折線が見え、根側面の骨も大きく減っています。
また遠心根にも顕微鏡でみると破折線がありました。
根管治療を2回ほど行うと歯茎の上の歯が無くなり、根は良くなったが、健康な歯質が減ったことにより咬み合わせに耐えられなくてこうなることもよくあります。
ですから、根管治療はなるべく1回で成功させる、再治療の際もなるべく削らない治療(健康な歯は残す)をした方がいいです。(難しいですけどね)
今回のケース、
患者さんには「残念ながら、この歯は抜歯した方がよい」
どうしても残したいのであれば、近心根を抜いて遠心根半分残すヘミセクションを行うか!?
ただ、遠心根も薄っすらクラックもあるので、そこまで長く持たないかも!?
患者さんは今は抜きたくないとのことで、折れている根だけ抜くヘミセクションを行いました。
折れている側の半分抜いて、仮歯で様子を見ることにしました。
口腔内
いい感じで経過しています。
基本的にヘミセクションした歯は隣の歯とブリッジを作ったりしますが、
今回の残した歯に関しては、少し問題があるので使えるまで使って問題が出たら
残りの歯も抜歯する予定で、周りの歯は触らないように計画しました。
出来れば5年ぐらいは使いたいですね( ^ _^)/
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