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1本の銀歯治療から年々銀歯が増えていく訳(推測)
- 2018年6月16日 09:08
- マニアックレジン | EEデンタル こだわり
患者さんにいうと結構驚かれることなんですが、
銀歯を入れた歯の隣の健康な歯の多くは近い将来虫歯になることが多い気がします。
何故か!?
私は治療の際に、
「隣の健康な歯の表面を削ってしまう」ことではないかと考えています。
今週来られた患者さんの歯の銀歯
銀に何度も何度も削られた痕があり凸凹です。
これも・・・
銀歯に削った痕が・・・
顕微鏡で隣在歯を観察すると・・・
こんな感じで隣の歯は90%以上削られています。。。
レントゲンで見ても
本来は歯と歯は卵と卵が1点で接触しているような形状で、
青矢印が本来の丸み
赤矢印が削られて隣の銀歯が入り込んできている
同じ患者さんの上の歯を見ても・・・
治療した歯の隣は100%削られているような状況。。。
事実銀を外すと削られた部分から虫歯が・・・(; ̄д ̄)
このケースなんか、
誰がどう見ても完全に手前の歯を・・・
*やはり10倍以上で拡大して見る顕微鏡治療と裸眼(老眼、乱視)での治療、「差」は出てしまうものです・・・
では、
「削られた後に、なぜ虫歯になるのか!?」
私たち歯科医師が削る際に用いる『ダイヤモンドバー』
簡単なイメージでは「金ヤスリ」のメチャクチャ荒いものです。
これで健康なスベスベエナメル質を傷つけてしまい
ザラザラ・凸凹のエナメル質に変えてしまい、そこに汚れ(細菌)が定着し徐々に悪くなる
と私は推測しています。
歯と歯の間の虫歯の多くはクラックカリエスで、
多くの場合で咬み合わせにより微細な亀裂が入り、
その亀裂から歯と歯の間にに虫歯が出来ると思います。
*また歯と歯の間の虫歯は顕微鏡診断がかなり有効な診査法だと私は思います。
患者さんは頑張ってフロス(糸楊枝)を通してもらってますが、
これが虫歯予防に効果があるとの強いエビデンスは残念ながらありません・・・(○□〇;)
じゃあ、
「なぜ削ってしまうのか!?」
歯と歯の間の隙間はおおよそ0.05mm (髪の毛とほぼ同じ)
歯と歯の隙間が1mmぐらい開いてくれていれば
隣の歯を削ることはないでしょうが0.05mmしか間があいていませんから・・・
削る道具(ダイヤモンドバー)の一般的な厚みは1mm
顕微鏡専用の細いダイヤモンドバーでは0.3mm程度のものもありますが、
どれだけ細い物を持ってきても0.05mmの隙間を傷つけず治療することはできません。。。
私は、患者さんに
「残念ながら、歯科治療はそんなもの」と
お話をしています。
じゃあ、出来るだけ削らない方法はないのか!?
答え、「あります!」
私は金属の鉄板を持ってきて、隣の歯の保護をしています。
鉄板を「コの字」になるように曲げて使用します。
これを入れると隣の歯がガードされます。
治療前に、歯と歯の隙間にメタルマトリックスを入れ
隙間の虫歯の歯を削っていきます。(レジンの詰め直し)
虫歯の染出し液を使い
虫歯除去後にメタルマトリックスを抜くと
金属の板には傷が入っていますが、隣の歯には傷を付けずに済みます。
↑これでも顕微鏡下で金属板を触らないように削ったつもりなのです(-ω-;)
という感じで私は金属の板を使って隣在歯への配慮を行っています。
自費治療と言っても歯科医院毎バラバラです。
私の治療は、「自分が受けたい治療」を基準に治療を行っています。
当然虫歯にはなりたくないですから、そういった面からの配慮も大切かと思います。
同じように見える歯科医院
でも、やっている治療中の小さな配慮で大きな差が生まれることもあります!( ・∀・)ノ
nenn
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