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そらぁ~、一応歯内療法専門医だもの!
- 2019年12月21日 09:22
- 歯内療法日記
患者さんは20代女性
2年前に矯正治療を終わられ、
2018年9月に神経が死んでいるとのことで抜髄(初めての根管治療)
2018年12月から押すと痛い症状が現れる
2019年2月に歯科医院受診 「抜歯か・・・!?」
レントゲンを撮ると
1回しか根管治療していない歯にしては、かなり積極的に削ったね。。。
最近来たメーカーの人とも話していましたが、
根管治療も歯質の保存で削らない方向にトレンドが動いており、
扱い方を知れば、NI-Tiファイルも折れにくい時代に突入しています。
とは言っても、削らない根管治療というのはエラーも起こりやすいですし、
治療難度もかなり高くなります。
(大きく削った方が治療がラクで早い)
またこれらの出来るだけ削らないというコンセプトは時代の流れ的に避けては通れないのですが、
なぜか日本の歯科界では否定的。。。
医科の手術、1cmの切開から内視鏡で外科をし早期に退院できる技術と同じです。
歯科の場合は、何かあってはいけないからお腹は大きく切って開いてよく見なさい。
みたいな感じです。
顕微鏡の使い方さえ工夫すれば、3mmの穴から根管治療
こんなこと出来る時代です。
ただ、この方法難易度の高い治療方法になります。
先日も知り合いの歯内療法専門医に
「先生の3mmからの根管治療、あれは出来ない諦めました」
と・・・
私も開業当時はこんなことは出来ない技術だったんですけどね・・・
さて、今回の歯
ここまで削ってあるので、たぶん10人見れば8人は抜歯判定かもしれません。
かく言う私も、これは抜歯が順当かな・・・、
残したければ治療するけどチャレンジケースですと説明
まだ20代ということで、残す方向でトライ
すると、はい出ましたパーフォレーション!
と同時にはい出ましたファイル破折!!
もうここまで来ると患者さんが可哀そう。。。
前回の根管治療は治しているのか!?腫れや痛みの出る「呪いの歯」を作っているのか!?
(パフォもファイル破折も起こってしまうことではありますが・・・)
2回目にファイル除去、拡大、洗浄
3回目にもう一度根管洗浄、根管充填、コア、仮歯Set まで
出来ることは全てやった!
で、
根管充填から4カ月 腫れも痛みもないとのこと
レントゲンを撮ると!
若いのが要因か、すごく骨がきれいに出来てきています!
このままもう3か月経過をみて本歯に変える予定です。
神経の治療って細かくて繊細で、歯科の治療分野の中では差が凄く出る治療の1つなので、
歯を残したい患者さんは【歯内療法専門医】の存在は知っておいたほうがいいですよ!(・ω・)ノ
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