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歯内療法専門医の新旧診断法

患者さんは40代の女性

何度か治療しているが治らず2年以上前から膿が出るとのことで、

CBCTがある歯科医院へ転院そこでCBCTを撮り、

これは歯内療法専門医の歯科医院で治療した方がいいと説明され、

EEデンタルを紹介してもらい来院

   

奥歯の神経管は複雑でまず治療する前の【診断】が重要です。

  

CBCTがなかった時代は角度を変えてレントゲンを2枚撮り

2020 EEdental IE (1).jpg

術者の頭の中で歯の形を想像する。

 

すると

2020 EEdental IE (2).jpg

図1では根の数が2本に見えますが、

図2では②の陰に隠れた神経管③が確認できます。

また③の隠れた神経管は手づかずで治療している痕がなく、ここが腫れの原因と考えられます。

   

たぶん、この神経管を探して治療すれば治るだろうと推測していました。

 

 

が、

 

CBCTでは、

2020 EEdental IE (3).jpg

病変の位置大きさから、①、③が最近感染していることが分かり、

更に、神経管の太さや湾曲も分かる時代です。

  

ですから、

2020 EEdental IE (4).jpg 

③同様に①も丁寧にやり直す必要があると分かります。

逆にいえば、②の根管は感染していないので、それなりのケアですみそう。

   

今回のようなケースは年に何本もあり、専門医であれば過去の経験から

「あ、このパターンね」と大体分かります。

   

ただ、このパターン 非常にリスキーで

・③の神経管が非常に分かりにくい場所から出てくる(壁やパフォ起こしそうな場所)

・③の神経管の軸がかなり外開きで①、②の神経管の軸とはかなり方向が異なる

・神経管の湾曲度がかなり大きい場合もあり、NI-TIファイルを折りやすい

など経験に当て始めます。

   

レントゲンで分かっても、手を動かしてきとんと感染源を除去出来ないと治らないので、

ある程度の「技術」というもは診断後に必要にはなります。

*宝探しの地図がCBCTで宝を探し掘る当てるのは人の技量ということです。

   

 

1回目に神経管を探し出し、2回目に膿が出なくなったのを確認し、

2020 EEdental IE (5).jpg

根管充填+レジンコア+仮歯まで

 

この後、半年程度仮歯で過ごしてもらいレントゲンで経過を見ていきます。

  

 

「治療前にまず診断を」というのを心掛けています(・∀・)ノ

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