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大臼歯の抜髄 何時間かかるのか!?
- 2021年7月16日 09:03
- 歯内療法日記
患者さんは50代男性
1カ月前から鈍痛があり、食事で咬んだ際に大きな痛みがでてそこから持続痛が出た。
歯科医院では根管治療を行うが抜歯になる可能性がある とのこと
*応急処置含め2回この歯を触っている。
ネットで検索して、根管治療になるのであればEEデンタルでやってもらおうと来院
現在、咬んだ時だけ痛い咬合痛がある。
レントゲン
患者さんには、たぶん破折している可能性が高いが骨が減っている所見はまだないので
残す方向で治療を行ってみるか!?と説明
レントゲンの所見的にだいぶ歯が長いケース
根尖よりは石灰化しているのか、根管が識別しにくい
こういった長い歯の神経は除去する際にレッジ(傷)など入れ根尖まで治療しにくいですし、
治療回数がかかり予後が悪いです。
が、そこは破折が疑われる歯
なるべく早く根管治療を終わらせ、土台を作り破折線の処理をした方がいいと考えています。
仮蓋を開けると
予想通りの所に破折線が見られます。
またペリオドンが入っておりました。
生活歯の破折は早い段階で適切な処置を行うことで比較的経過良好に経過するイメージがあるので
破折線の処理+隔壁を20分で行い、
そこからラバーダム+消毒後
根管治療スタート!
ではこの歯、ラバーダムしてから根管治療終了までに何回かかるのか!?
私は1回で仕上げました。
3根穿通、拡大、洗浄、根管充填、コアまで 55分でした。
穿通ファイル#08Kファイル 拡大プロテーパーゴールド、プログライダー、ハイフレックス
*作業長は22mmと長目です。
たまたま上手く行ったケースですが・・・
超音波洗浄時間は6~7分ですが、穿通・拡大はNCを根管内に絶えず満たし消毒と溶解を同時に行っておりますので消毒時間は長目です。
「なぜ、こんなに早く抜髄できるのか!?」と思われると思いますが、
答えは簡単、クラウンダウンで慎重に上から削るから!
根管治療はレッジなどテクニカルエラーを起こせば、治療は長引きます。
以前、患者さんに「素人が見ても先生のレントゲンは綺麗」と褒めて頂きましたが、
過去に散々失敗して、散々道具購入して、紆余曲折があり今の術式に至っております。
やり方を知ればある程度同じことは可能です。
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今回の破折歯、この後仮歯を入れ様子をみていきます。
さすがに、治療時間1時間45分では仮歯まではできませんでした(・。・;)
術前の説明や麻酔、術後のレントゲンや治療説明が15分ぐらいかかります。
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