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親知らずの影響で歯茎の下の虫歯+咬合性外傷で神経が死んだ
まずは術後1年
どこを治したのか!?
自分も分かりませんでした(笑)
患者さんは20代女性
2カ月前に親知らずを抜歯し、その際に第2大臼歯に虫歯があると指摘される。
最近寝る前になると痛みが出ており、今は歯が浮いているような感じがある。
近医では神経除去後にクラウンにする治療が必要と言われた。
本人はなるべくクラウンにしたくない。。。
とのことで、EEデンタルへ
レントゲンを撮ると、
かなり大きな虫歯+オープンバイト(奥歯しか当たっていない嚙み合わせ)による咬合性外傷とも思える神経の死+歯根膜腔の拡大
その後、CBCTで精査すると、
樋状根、根尖病変+歯根吸収にも思える大きな根尖口
見るからにこれは治療難度がかなり高い。。。
患者さんには近医の先生の治療方針が教科書的でセオリーであることを説明
かなり手間をかければレジンでの治療も可能だが、それよりまず歯が残せるか!?
というかなり難しい状況であることを説明
とりあえず残す方向で1回法にて治療を行うことに、
まずは、先日も書いたような歯茎の下の虫歯治療
綺麗にカリエス除去+レジン充填が出来ました。
参考:親知らず周りに食べカスが詰まりやすい人は要注意 - EE DENTAL_Blog
さて、ここから咬む面に3mmの穴を開け根管治療
樋状根だったのですが、歯の成長途中で神経が死んだかのようにかなり広い歯髄腔
術前時に患者さんにはMTAの使用する可能性が高いことを説明していたので、
開いた根尖にMTAプラスで根管充填、その後3mmの穴を埋めるようにレジン充填
話は反れますが、
3mmの穴からのコンサバティブエンドアプローチの実習を来年行う予定ですが、
年明けにでもやり方のHow toスライドを作らねば・・・
術後のレントゲン
1回法:2時間半
若いので髄角の張り出しが大きかったです。
追記:似たようなケースの治療動画
年に1本ぐらい同じことしていますね(笑)
ここから経過観察
1年後の来院時 【治療をしたのは写真一番左の歯】
痛みや違和感はなく、問題はないとのこと
レントゲン
連続する綺麗な歯根膜に戻ってくれています。
*根充剤は樋状根だった為、MTAプラスを使用しましたがこのMTAは造影性が低く、断髄したようなレントゲン所見ですが根充剤はきちんと入れています。
患者さんには「他院で何か言われたら、このまま触らないようにしておいて」と説明
かなり難易度の高い歯でしたが無事歯の保存の方が出来ました!
患者さんも喜んでくれて一安心。
今回のケース、個人的には完全にまぐれだと思いますので、
同じケースで来院されてもの再現性はゼロですのであしからず・・・( ̄ー ̄;)
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