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歯性病巣感染

根管治療の際にお渡ししている資料を1部追加させて頂きました。

 

歯性病巣感染

 

「歯性病巣感染」ちょっと聞きなれないワードだと思います。

これは口の中の細菌が体の中に入り込み血流にのって様々な臓器に攻撃を行い2次的に病気を作っているという考え方です。

2次的に攻撃を受ける場所は、肺、気管支、心臓、血管、肝臓、腎臓、子宮、皮膚、目などに病気を引き起こすことが報告されています。

 

口の中の細菌というのは良い菌、悪い菌含め10兆にも及ぶ菌がいるとされます。

人は菌と共存しながら生活している訳なのですが、できるだけ悪い菌にはそっとしておいてもらいたいものですが、知らないうちに菌は口から体の中に入ってしまいます。

この歯性病巣感染をおこしているのが「歯周病」と「根尖病変」(根の病気)と言われます。

 

歯周病は患者さんが歯磨きをきちんとしてもらうことである程度患者さんの努力でコントロールもできますが、根管治療の失敗で起こる根尖病変は患者さんがどんなに頑張ってもどうしようもありません。

日本の根管治療の成功率は約5割と言われていますので、2本神経の治療を受けた歯があれば、数字上は1本は根尖病変があることになります。

 

根尖病変は痛みの出ない病気であり、体調が悪い時や風邪などで抵抗力が下がった際に「歯が浮いた感じがする」、「腫れぼったい」、「ムズムズする」などの症状が出ますが、体の体調が良くなるとまた症状は隠れてしまいます。

ただ、口の中に病変がある限り菌による体への攻撃は続いており長期的に体の至る所に問題が出る場合もありますので注意してください。

 

 

後、根尖病変と関連する「掌蹠膿疱症」という病気もあり、根管治療で根尖病変が治ると肌荒れなどの症状も落ち着いてくるという報告もあります。

金属アレルギーやアトピー持ちの方などは一度レントゲンで根尖病変の有無を調べた方がいいでしょう。

 

健康に気を使われる方は是非口の中の病気と取り除くことをお勧めします。

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