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メタルコアによる歯根破折!?
- 2023年1月13日 09:01
- EEデンタル こだわり
患者さんは60代女性
右側のどこかの歯が噛むと痛い、歯茎の中の方に絶えず違和感があるとのこと
レントゲンを撮ると
ブリッジの歯2本とも歯根破折を起こしてしまっています。。。
たぶんかなり昔に治療をしたと思いますが、
30年、40年前は神経を取った歯に金属で接ぎ木すると歯の強度は増すと考えられていました。
歯みたいな弱い組織の真ん中に固い杭みたいなもの入れて、毎日食事の度にカンカン叩いていれば・・・
例えれば「薪割り」やっているようなものです。
土台の考え方も20年前ぐらいに大きな変化はでてきましたが、未だにメタルコアはよく見る治療法ではあります。
*残念ながら保険診療は歯を長持ちさせるというコンセプトの治療ではありません。
患者さんには歯の保存は出来ない状態であること、抜いてインプラントや部分入れ歯を選択した方がいいと説明。
患者さん的には、まだ多少使えるので抜きたくないとのこと
基本的にに私は患者さんの歯なので抜く・抜かないの選択は患者さん判断でいいと思っています。
ただ、将来的に不利になる事柄だけは説明します。
今回の場合、更に骨が溶ける可能性が高く次のインプラント、入れ歯の制作の難易度があがることを説明
他にも問題ある歯があったので、そちらの保存できる歯の治療を行い一旦治療終了
3年後に連絡があり、「とうとうブリッジが揺れてきて噛めなくなってきた」
とのことでレントゲンを撮らせてもらうと、
2018年に比べ歯が開いており、骨も減っておりそれを患者さんに説明
*右上4は神経が壊死していたので2019年に根管治療をしています。
患者さんも納得されたようで、口腔外科で抜歯の方をしてもらうことになりました。
その後、インプラントは怖いとのことで部分入れ歯を選択されたようです。
が、2022年他院で作った入れ歯の違和感が大きいので何とかしてほしい
*パラタルバーの位置が悪いことによるものでした。
とのことで来院され、
入れ歯を作らせてもらいましたが抜いた部分の歯茎はだいぶ回復してくれていました。
経験上、歯根破折で大きく減った骨というのは骨頂さえ骨があれば大きく回復してくれることも多いですね。
*入れ歯の写真撮り忘れましたが、ミラクルで無調整でかなり綺麗に入れ歯入りました。
私は基本的に、患者さんの口全体の管理などはしていません。
問題が出た歯1本がどうしたら長持ちできるかを考え治療を行っています。
歯の治療は先生の考え方で大きくことなります、先日も咬むと何となく痛みがあった歯で近医でセラミックアンレーで治すしかないと言われ、だったらEEデンタルで治そうと来院されましたが、レントゲンでも虫歯はないし、歯ぎしりの痕だけが気になったので経験上痛みの原因は咬合だなと思い、少しだけ噛み合わせの調整を行い「これで症状取れれば歯は大きく削らなくていいよ」と説明し終了しました。
*経験上、非機能咬頭にガイドがある歯は咬合痛が出やすいですね。
今週の患者さんは「歯科に行くたびに削る治療を提案されるし、すぐに削りたがる」と言われましたが、
日本の制度上「削れば削るほどお金になる」部分もあり、どうしても歯科医師は削って解決しようとする傾向はあります。
C1の虫歯治した方がいい!とか自分的には様子見でいいんじゃない!?と思ってしまいます。
先日美容整形のネットニュースを見ていて、
美容整形は他人に見られる所だから余計に失敗しないように上手な先生を選び高額な治療費(何百万)を支払っています。
歯科も同じでほぼ先生選びで多くは決まっていると思うんですよね。
*偉そうなこと言っている、私は極々一般的なレベルの歯科医師です・・・
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