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歯内療法日記: 2019年4月アーカイブ
大きな根尖病変 『根管治療+外科的歯内療法』併用
- 2019年4月30日 09:18
- 歯内療法日記
膿の出続ける大きな根尖病変 『根管治療+外科的歯内療法』
http://eedental.jp/ee_diary/2018/01/post-1709.html
術前
下歯槽神経まで達するかなり大きな病変
一般的には口腔外科で入院+抜歯・病変摘出手術
とはなるのですが、
根管由来の病変であれば、歯内療法専門医は
「治る可能性も多少あるから一度根管治療してみますか!?」
今回のケース病変も大きくて外科した際にマヒなどのリスクもあるので、
根管治療で治ればよかったのですが・・・
患者さんもなるべく手術はしたくないとのことで、
根管治療するものの病変が大きく膿が止まらない。。。
患者さんに「当院(EEデンタル)で外科的歯内療法します」
と話
外科的歯内療法を行いました。
http://www.eedental.jp/surgery.html
外科後1年半
かなりしっかりと骨が出来てくれ、術前・術後しばらくあった痛みも無くなりました。
こんな感じで病変が大きくても歯内療法専門医にかかれ歯を残すことが可能な場合があります。
まぁ、治ってくれたのはたまたまですが、患者さんにも喜んでもらえてよかったです!( ^ー^)
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セメント質剥離の保存治療 歯内療法専門医
- 2019年4月24日 08:56
- 歯内療法日記
患者さんは40代の女性
10年前から歯ぐきが腫れと痛み違和感が続いている。
レーザー治療をずっとしているが、しばらくするとまた腫れる。。。
先生からは抜歯した方がいいと言われている。
という患者さん
レントゲンを撮れせてもらうと
凄く不思議な影の出かた。
もう一度角度を変えてレントゲンを撮ると
『根尖病変』+『セメント質剥離』 という2つの問題が見られ膿が出ているようです。
患者さんに、
根尖病変は根管治療で治して、それが治れば外科的に剥離したセメント質を除去する必要があると説明
つまり2つの治療が上手く行かないと歯の保存が出来ない難しい状況であると説明
なんとか残せれれば残したいということで、
1回目 1回法で根管治療を終わらせコアまで作成
根管充填剤は「MTA」を使用
*根の先がゴリゴリに太く削られていたのでMTA使用
(残念ながら、根の先だけを削っても治りません)
そこから3カ月後のレントゲン診断
歯ぐきからの膿はあの後すぐに無くなったとのことで、
側面の透過像に変わりはないものの、
OK、OK根尖の影に縮小傾向が見られるので、根管治療は上手く行きそう
よって外科の範囲を小さく出来そう(根の先は切る必要はなさそう)
根管治療後から半年後に外科治療
剥離していたセメント質
で、
外科後1年
奇跡的にかなり綺麗に治りました!
患者さんもあれだけあった違和感・痛み・悩みから一気に解放された!
と喜んでもらえました。
根の治療は闇雲に治療を行っても歯の寿命だけ吸い取って終わりです。
歯科治療の中でも特に難しく専門性が必要な分野なので、根の問題で困られたら
歯内療法専門医に早目に相談された方がベターなこともありますよ。
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4~5年出続ける歯ぐきからの膿
- 2019年4月23日 09:11
- 歯内療法日記
50代の男性患者さん
4~5年前から歯ぐきから膿がでるとのこと、
かなり大きな病変があり、根充剤が出てしまっています。
私も昔は根充剤を先端まで入れようと軟化ガッタパチャーなど使っていた時期はありますが、
今は根充剤はタイトに根尖まで入れる必要はないと考えています。
根尖孔外のGPの除去も難しいですしね。
患者さんには、根充剤が外に出ていること長いこと膿がでているので
根管治療後に外科的歯内療法がセットで必要になる可能性があることを説明
で、まず通法通り根管治療を行いMTAで根管充填
すぐに歯ぐきから出る膿は無くなり、症状は落ち着いてきました。
で、
2年後違う主訴で来院されたので、一度レントゲンを撮らせてもらいました。
めっちゃ綺麗に治っとるがな!( ̄ー ̄)ニヤ...
最初に外科が必要になりそうな時は初診時から
歯内療法+外科的歯内療法の2つの治療が必要なりそうとお話しますが、
歯内療法だけで治ってくれれば、外科はしませんのでご安心ください(笑)
歯内療法後すぐに外科する専門医の先生もおられますが、
これは先生の治療スタイルなので、「良い」「悪い」ありませんが、
私は、「なるべく外科しない派」の歯内療法専門医です!( ・ω・)ノ
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2019年「根管形成」 トライオートZX2+ニッケルチタンファイル
- 2019年4月17日 09:13
- 歯内療法日記
レジンセミナーとかの質問である
「今何のファイル使ってますか!?」
という質問
ブログで書く、書くと言って放置していました(笑)
偶然昨日も材料屋さんから
「Ni-Tiファイルって何がお勧めですか!?」
と聞かれましたが、
今回は完全に歯科関係者向きのブログになります。
(たぶん読んでいる人の半数は歯科医師だと思います。。。)
ぶっちゃけ、最近のファイルは何使ってもそんなに大きな差がない時代です。
好みのファイルでOKです。
(安さ重視であればエッジエンドでも良いんじゃないかな!?)
一応、私の今の道具ですが、
モーターはトライオートZX2
https://www.dental-plaza.com/article/triauto_zx2/
使った感じ使いやすいですし、ファイル操作時ににもEMRが取れているので安心して使えます。
後、前のモデルに比べるとトルクコントロールが格段に良くなっていますね。
トライオートZX2を使い始めてファイルを折らなくもなりました。
操作としては、
抜髄のファイル操作は、穿通は#08 ⇒ #10Kファイルが通ればロータリーへ
最近は#15まで開けておらず、湾曲度が強い場合は#10+M4コントラでレシプロ運動させガイドを作ります。
「M4コントラ」廃盤なので同じものは ⇒ナカニシX35L(ライトあり) X35(ライトなし) どちらでもOKです。
http://www.japan.nsk-dental.com/products/contra-angles/ti-max_x/endodontics_applications/x35l/
穿通後ファイルを根尖から1~1.5mm出して立てておき、そこにコントラをかませて拡大します。
(ん~、説明しずらい。。。)
穿通は1、#08をそっと入れプッシュ&プル(ファイルは回さない)
すんなり入れば#10へ
入らなければ、#08の先をベンディングしてプッシュ&プル
抵抗ありで穿通出来た場合は、#10の穿通難易度を下げる為に#08を根尖から約1mm~1.5mmファイルを出した状態で
ファイリング(基本根管軸の外側方向に外に外に根管を広げます)をしてガイドを太くしておきます。
そうすることで#10がすんなり穿通できます。
*ファイル操作の大原則はレッジを絶対作らないことです。←これ誰も言わないけど大事!!!
で、#10も同じように根尖から約1mm~1.5mmファイルを出した状態でファイリング
をしてガイドを太くしておきます。
ガイドを太くすればするほど、Ni-Tiファイルにストレスをかけずにすみますが、
#20で穿通などはそれなりに根管(歯)にストレスを与えます。(破折リスク↑)
先に書いたように湾曲が強かったり、「S」字は、
レシプロでNi-Tiが折れにくいようにガイドを作成はこの後非常に重要になります。
(月に1本ぐらいの頻度ですが・・・)
基本的に私はファイル操作時には根管内にNCを入れておきます。
だいたい手先の感覚で#08、#10ぐらいであれば穿通したかは分かります。
今、使用しているニッケルチタンファイルは、
・ボルテックスブルー(06 #15のみ)
・プロテーパーゴールド(SX、F1~F5)(*ユニバーサルよりかなり折れにくい)
・ボルテックスオリフィスオープナー(海外通販:https://www.smile-us.com/item1179.html )
・XPエンドフィニッシャー(感染根管の時 抜髄では使いません)
を使っています。
#10Kファイルで穿通後(根尖から1~1.5mmほど出しているので#12~#13ですね)
ボルテックスブルー 06 #15 で根尖を目指します。
#10で大体の作業長を把握しておいて、根管内にはNCを入れておきます。
(RCプレップやグライドは作業長を測るときだけ入れます)
そおっと、ボルテックを入れ、抵抗が出たら引き抜いて、牙粉チェックの繰り返し。
ファイルのどこに牙粉がつくかチェック、ファイルの先端に牙粉が付く時は注意
基本はファイルの先端2~3mm上から牙粉が付くこと。
Ni-Tiはなるべく先端をフリーにして先端で削らないことです。(ファイルの側面で削るイメージです)
最初から作業長の3/4まですぐに行けばボルテックスで根尖まで触りますし、
作業長1/2付近からファイルの抵抗が強い場合は、無理せずプロテーパーゴールドF1と交互に入れ替えをして根尖を目指します。
*交互に使う理由は、ボルテックスの抵抗部分をF1で解消させボルテックスを根尖方向に徐々に進行させる。
私はフルレングステクニックはイージーケースに使用し、
抵抗があれば無理せず根管口付近を削り、その後ファイルを先に進める手順です。
ですから私のファイル操作のベースは「クラウンダウン」で操作をします。
*基本的にフルレングスはちょっとアドバンステクニックです。
*シングルファイルは難易度が高いのと、全ての根管に対応できないので最初はあまりお勧めしません。
(シングルファイル押しの専門医も全ての根管をシングルファイルで対応している訳ではありませんのでね・・・)
拡大操作は、上を削って下にファイルを少しずつ進めるというのが原則ですので、
「クラウンダウン」最初にマスターしておくと結構融通がききます。
根管上部を削るのに有効なのが、『ボルテックスオリフィスオープナー』
(今も廃盤のGTファイル アクセサリーは使っています)
・Tip:25 Taper:12
・Tip:40 Taper:10
は根管口付近~入口1/3のストレートラインを作る為にはかなり使えるファイルです。
*MB根、MB2にはかなり有効です。
*根管口付近を多少太目に削っておくと細いファイルにストレスがかかりにくく折れにくいです。
テクニックがあれば、顕微鏡下でプロテーパーゴールドのSXでエンド三角部分を削るのも有効です。
*最初からSXで調子に乗って根管中央まで攻めると先端がバインドされて折れます。
ファイルを折らないコツは
1、ガイドを太くする(#15~#20)←メンドクサイので私はやっていません
2、トルクコントロールが優れたモーターの使用
私はトライオートZX2でトルク強めにしています。トルクが強いのは好みの問題です。
3、なるべく新しい世代のファイルを使用すること&なるべく使い回しを少なくする
*私は6歯で廃棄しています(白水のセーフティーメモディスクでカウント)
4、ファイルの特徴を知る(自分の好みにあったファイルを使用)
*私は切削効率が良いものが好みで、それを慎重に臆病に使用する
5、ファイルに抵抗を感じたり、同じ所からなかなか進まなければ一度根管口付近を削り直す
*フルレングス⇒クラウンダウンに変更
ファイル操作の基本はクラウンダウンだと思っています。
根管形成は
上顎前歯はプロテーパーゴールドのF2
下顎前歯はプロテーパーゴールドのF1(下顎前歯の抜髄は年に1~2本しかありませんが・・・)
小臼歯は上下プロテーパーゴールドのF1~F2
上顎大臼歯 MB、DB、MB2根はF1 P根はF2
下顎大臼歯 MB、ML、DB、DLはF1 D根が1根の場合F1~F2
と抜髄の場合必要性最低限の形成でなるべく当日根管充填+コア
毎年同じこと書いていますが、今回は2019年版ということで
2018年
http://eedental.jp/ee_diary/2018/07/post-1789.html
後、声を大にして言いたいのは、
抜髄は細菌感染させないことが最も大切で、
「先端まで穿通させること」
「ガッタパチャーを根尖まで入れること」
が大切な訳ではありません。
セミナーでよくいうのが、
抜髄は神経をどこのディメンジョンで処理するかの話であり、
大学などでは根尖で切れと教えられるが、それがまず間違い
感染さえしていなければ、根管口で切っても良い訳です。
その際、止血と封鎖さえ気を付ければいい。
たぶんGPの先生だったら、この方法の方が簡易的で成功率は高い気がします。
抜髄時のなかなか引かない大きな痛みの多くは細菌感染しているから長く痛みが続くのです。
そもそも抜髄は何回にも分けて長期間治療しない方がいいです。
(盲腸の手術、「今日はここまで」と複数回に分けないでしょ!?)
私が大学関係者なら根管治療前に生活歯髄切断を徹底的に実習で教えますね!
(全然大学と関係ない人間なので好き勝手いえますわ(笑))
話がズレました。
私の現在の根充法
目安は、ファイルで真円に削り終わった歯はシングルポイント法
だ円形に形成が終わった歯はコンテニアスウエーブ
シーラーはBCシーラーを使用しています。
この辺は去年書いていますね。
http://eedental.jp/ee_diary/2018/09/2018-3.html
後、大体大臼歯の抜髄は3mm程度の穴からのアプローチで済ませています。
何故か小さく削る根管治療って否定されますが、この穴からMB2も十分処理できます。
手術(根管治療)の際の切開(髄腔開口)は小さい方が何かといいと思うのですが・・・
何故か歯科では否定形が多いですね( ・ ε ・;)
興味のある先生は参考にしてください。
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高校生の最も大切な第一大臼歯の根管治療(ファイル除去)+レジン充填
- 2019年4月 4日 09:25
- 歯内療法日記
珍しく1日で2本もファイル除去をした院長です。
今回の患者さんは16歳の男の子
近医で治療を受けたが不安というお母さん
大きなレジンがしてありますが・・・、
歯を見ると、側面の色がグレーに見え明らかに詰め物の下に虫歯が残っている所見。。。
レントゲンを撮ると
既に神経が取ってあり、
近心根に薄ら影と遠心根に長いファイル破折。。。
マヂかぁ~、16歳だよ。。。
患者さんに1つ質問をさせてもらいました。
『ラバーダムした!?』
「いえ・・・」
『じゃあ、やり直した方がいいね!』
(この状態で長期安定は難しいと判断しました)
ということで2時間半の時間を頂き1回法で治療スタート
まず虫歯を徹底的に除去
ペラペラになりましたがなんとか側だけしっかり残せました。(ここまでで1時間)
根管治療のポイントはファイル操作前の地味な下処理です。
根管形成や根管充填がポイントではないと思っています。
レジンにて薄くなった歯の補強を行い、
その後ラバーダムをして根管治療スタート、
遠心根の長いファイルを超音波で除去
5.5mmぐらいの長いファイル。
寺内先生に習ったチップの先を加工ベンディングする技術を身につけてからラクになりましたね。
セミナー代の20万は完全に回収できましたね!
http://eedental.jp/ee_diary/2016/07/post-1443.html
そんなことはいいんだ・・・(汗)
で、
根管形成、根管洗浄、根管充填、支台築造、レジン充填!を1時間15分で
口腔内写真『術前⇒術中⇒術後』
治療時間2時間15分
綺麗に治療することができました!(・_・)v
若い患者さんほど残りの人生を考えた場合きちん治療しておかないと
20代早々にインプラントやブリッジになりますからね。
特にこの第一大臼歯は口全体のカギを握る歯なので無くなると一気に口腔内が崩壊する可能性がありますので、
なるべく第一大臼歯はきちんと治しておいた方がいいと思います。
前の先生も頑張って治療してくれたと思いますが、どうしても保険治療では時間的な制約、
歯科医院側が赤字にならないような費用的な制約があるので長持ちする歯を作るのは難しいというのが私個人の意見です。
(だから私は保険治療辞めてしまった部分が大きいですね)
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大きな根尖病変 根管治療で治っちゃったねぇ~
- 2019年4月 3日 09:13
- 歯内療法日記
根管治療をしてもらったが違和感が取れず仮歯のままという40代女性
一度検査をしてみると、
大きな病変+小さな病変++パーフォレーション(歯の穴)+ファイル破折。。。
何ともありがたくないフルコンボメニュー。。。(ー_ー;)
これらは医原性疾患であり治療したことにより起こってしまっている問題なのです。
何も問題がなかった抜髄からここまで・・・
この患者さんの歯の揺れもないですし、破折様の所見でもないので、
「かなり難しいですが、一度根管治療にトライしてみましょうか!?」と説明し、
翌週・・・、
熱感が出てきて腫れてきた!と連絡が、
とりあえず、抗生剤で炎症を散らして
*基本的に私は根の問題を抗生剤で何回も散らすやり方はお勧めしていませんが根の問題で腫れた場合は一時しのぎで抗生剤を使用します。
腫れの収まった所で、
治療スタート
1回目:ガッタパチャーを外すと膿がドバドバ・・・
パーフォレーションリペア、ファイル除去
とりあえず、時間内にできることを終え治療1回目終了
治療2回目:2本目のファイルが出てくる!(何本折っているのか!?)
前の先生の治療で根尖(根の先)がかなり削られているが、フィンなどの細かい部分は手づかずで汚れている。
その辺を徹底的に清掃し2回目終了
治療3回目:腫れ痛みのないことを確認
歯を押すと違和感があると言われるが、それはしばらく続くから気にしないでと説明
根管充填(MTA)+コアまで
治療4回目:違和感は無くなったとのこと
仮歯セット
その後腫れや痛みなどなく経過し、
10ヶ月後:一切症状もなく咬めるとのこと
かなり良い感じで治ってくれています。
たまたま上手く行きそうな1症例ですが、
基本的に私は歯がぐらぐら揺れていない、破折所見がなければ保存処置を試みます。
たぶんインプラントの先生であれば、レントゲンの時点で
「You 骨を守る為に早目に抜いちゃいなよ!」
という歯だったかと思います。
(確かに、この歯を保険治療で残せと言われても無理ですよね・・・)
同じように見える歯科、
でもかかった先生の得意分野でその方針が大きく変わるのが歯科の不思議な所
根の問題は早目に歯内療法専門医を頼った方がいいと思います。
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神経を取った歯の変色
- 2019年4月 2日 09:14
- 歯内療法日記
歯の神経を取ると、歯の新陳代謝が無くなり、徐々に茶褐色に変色してきます。
特に前歯だと気になってくる方も多いと思います。
実はこの変色、神経の取り残しが歯の色に大きく影響しており、
歯冠部の神経の取り残しが多いほど早く茶色になってきます。
例えば、
【この患者さん若いから、前歯は被せずに残して上げたいので歯の裏側から小さく削って神経の治療をしてあげよう!】
という治療方針のケース
この場合に多く変色歯が現れます。
図
黄色の部分が神経を取った部分
赤色の部分が神経が残りやすい部分
この赤い部分は厚みが細い所で0.1mm程度しかなく
この部分の神経はほぼ透明なので、見えない為に取り残してしまいます。
つまり、
歯を残してあげようとする=変色に大きな影響を及ぼす。
ことにもなります。
私の経験でも多くの場合、顕微鏡で治療を行うとこの赤い部分に神経の取り残しが見られ、
死んだ神経が茶色として残っており、この茶色が歯の色に影響しています。
*前歯といえど顕微鏡を用いて治療した方がいい理由の1つでもあります。
歯内療法専門医の神経へのアプローチ
実は前歯ほど意外に大きな穴を開けて治療します。
(私は奥歯でも3~3.5mm程度の穴から治療をしていますが、前歯の方は4mm程度は削ります)
結論を言えば、
ここの部分をきちんと処理しないと変色が早く、濃く出てしまいます。
上の患者さん
歯冠部の残った神経を取り、インターナルブリーチをして、ここまで色が改善しました。
*傾向として、歯ぐきよりのエナメル質が薄い部分は改善が薄い傾向があります。
でもどうでしょう!?
術前よりは自然感があります。
(切端側の透明感も出てきています)
セラミッククラウンで大きく削って被せてしまうのも1つですし、
根管治療+ブリーチで色の改善を図るのも1つの方法です。
変色した歯どう治しましょう!?( ・ ω ・)
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