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大きな根尖病変 根管治療で治っちゃったねぇ~
- 2019年4月 3日 09:13
- 歯内療法日記
根管治療をしてもらったが違和感が取れず仮歯のままという40代女性
一度検査をしてみると、
大きな病変+小さな病変++パーフォレーション(歯の穴)+ファイル破折。。。
何ともありがたくないフルコンボメニュー。。。(ー_ー;)
これらは医原性疾患であり治療したことにより起こってしまっている問題なのです。
何も問題がなかった抜髄からここまで・・・
この患者さんの歯の揺れもないですし、破折様の所見でもないので、
「かなり難しいですが、一度根管治療にトライしてみましょうか!?」と説明し、
翌週・・・、
熱感が出てきて腫れてきた!と連絡が、
とりあえず、抗生剤で炎症を散らして
*基本的に私は根の問題を抗生剤で何回も散らすやり方はお勧めしていませんが根の問題で腫れた場合は一時しのぎで抗生剤を使用します。
腫れの収まった所で、
治療スタート
1回目:ガッタパチャーを外すと膿がドバドバ・・・
パーフォレーションリペア、ファイル除去
とりあえず、時間内にできることを終え治療1回目終了
治療2回目:2本目のファイルが出てくる!(何本折っているのか!?)
前の先生の治療で根尖(根の先)がかなり削られているが、フィンなどの細かい部分は手づかずで汚れている。
その辺を徹底的に清掃し2回目終了
治療3回目:腫れ痛みのないことを確認
歯を押すと違和感があると言われるが、それはしばらく続くから気にしないでと説明
根管充填(MTA)+コアまで
治療4回目:違和感は無くなったとのこと
仮歯セット
その後腫れや痛みなどなく経過し、
10ヶ月後:一切症状もなく咬めるとのこと
かなり良い感じで治ってくれています。
たまたま上手く行きそうな1症例ですが、
基本的に私は歯がぐらぐら揺れていない、破折所見がなければ保存処置を試みます。
たぶんインプラントの先生であれば、レントゲンの時点で
「You 骨を守る為に早目に抜いちゃいなよ!」
という歯だったかと思います。
(確かに、この歯を保険治療で残せと言われても無理ですよね・・・)
同じように見える歯科、
でもかかった先生の得意分野でその方針が大きく変わるのが歯科の不思議な所
根の問題は早目に歯内療法専門医を頼った方がいいと思います。
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