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師匠の講演を聞きに東京へ行っていました(過去形)
- 2014年2月 5日 16:45
- 歯内療法日記
書いたまま放置していたネタを一席
昨年の11月、歯内療法学会の専門医セミナーで師匠が、
「最新器材を使用した歯内療法」
の講演をするという情報を、
机の上に置きっぱなしの学会誌で11月9日に見つけ、
http://www.jea.gr.jp/taikai/image/20senmoni.pdf
会費:10,000円(11 月8 日までの事前登録で8,000円)
「うわぁ、事前申し込み終わって、2000円高くなるわ!」
好きな阿部先生も同日に講演をされるので、
午前は波乗りして、昼から東京行くか!となりました。
ただ・・・、
テーマの、「最新器材によるスタンダード歯内療法」
とありますが、
スタンダードな歯内療法って、器材によってもたらされるものではないのでは!?
と一人突っ込みをしていました(笑)
私が知る中で、師匠ほど最新の歯内療法機材をいち早く導入している先生はいないので、
何か情報あればと思い聞いてきましたが、いいネタがありました。
穿通用Ni-Tiファイルの「Pro Glider」
これは良さげなファイルでしたね。
現在、私はボルテックスを穿通補助ファイルで使用していますが、
違いが「Pro Glider」はマルチプルテーパー(エッフェル塔見たいな形)
「Vortex Blue」は04、06とテーパーが一定
ここに少し差があるのですが、マルチプルテーパーは魅力的!
後、師匠が講演のなかで言っていたので公表していいと思いますが、
「WAVE ONE」日本で売られているものは、実は・・・
旧型形状のファイル、現在アメリカで売られているものは改良版のサクサク削れるタイプだそうです。
実は6月のIFEAの時に師匠に教えてもらっていたのですが、
「あまり、ブログで書くなよ」と言われていたので封印していました(笑)
まだ、封印ネタあるんですけどね。。。
師匠も「今のものでも使えるいいけど、アメリカで今売っているものはもっといいぞ!」と
(デンツプライのフォローもしっかりされていました^^;)
デンツプライって、なぜか日本で売れ残りの在庫の処分をするんですよね。
(アメリカの会社ですから日本支店も辛い所だとは思いますが・・・)
因みに本国アメリカでは「WAVE ONE 2」が出るとか
何だよ、「2」って。。。
日本で今年「WAVE ONE」発売したくせに!
今買える折れにくいNi-Tiファイルの『M-ワイヤー』の次の金属『ゴールドワイヤー』が採用されているみたいです。
師匠の講演スライドで面白かったのが
2007年のジョン・ウエスト先生のデーター
歯内療法専門医の根管充填様式
・側方加圧 22.3%
・垂直加圧 28.4%
・コンテニアスウエーブ 33.7%
・シングルポイント 1.0%
その他は興味ないのでメモって来ませんでしたが、
その他には、サーマフィルのようなガッタパチャーをチンして入れる
サーモメカニカルコンパクション系のものが出ていました。
ここで興味深いのは歯内療法専門医なのにシングルポイント!
2009年のLee先生の専門医の報告でもシングルポイントは3.2%おられます。
歯内療法専門医=垂直加圧と日本では捉えられがちですが、
師匠曰く「アメリカの専門医は根管充填に関しては結構保守的」だそうです。
まぁ、根管治療自体、根管充填前までの手技の方が大切ですから、そちらの方に労力を割くべきでしょうね。
阿部先生の話も面白くて、
抜髄時のう蝕検知液の応用は参考になりました。
もう1つ、
『Single file VS Multiple files』
どちらがいいのか!?
阿部先生曰く、
シンプルケースはシングルでOK
難易度が高い根管はマルチということでした。
(結局、歯科医院には複数のファイルシステムを導入しておく必要あり)
ニッケル・チタンファイル自体、術者の好みに近い部分があり、
ある専門医の先生と話でも、「今のファイルはどこのメーカーのものでもいい」とも話されていました。
結局、好みや使いなれたものになりますね。
それと、超主観的感想文 「シングルファイルシステム」 IFEA
http://eedental.jp/ee_diary/2013/05/-ifea.html
で書いた、
>「RECIPROC」、{WAVE ONE」は他の従来型の複数本使って行う治療より歯に対して歯根破折(マイクロクラック)が起こっているとのこと。。。
ですが、8月のジャーナルに
レシプロファイルの方がロータリーファイル(正回転で回る)よりクラックが入らないという、真反対の論文が出たそうです。
実験系の差はあると思いますが・・・
って、どっちやねん!
まぁ、私はレジプロ運動で削っていきますけど、シングルフィルは使用していないので、
自分にはあまり直結する問題ではないかな(笑)
最後に阿部先生もおっしゃられていましたが、
道具、器械というのは術者がどれだけ、慎重・安全に使うかだとおっしゃられていましたが、
ホントその通りだと思います。
どんな職業でも事故が起こらない為のことは考えますし、その道具の特徴や癖などは事前に知り
後は経験を積んで行くしかないと思います。
短い時間の講演でしたが、日曜に東京まで行った甲斐がありました。
最後、師匠と阿部先生にあいさつに行ったら、阿部先生に
「いつか出会うと思ったけど、とうとう今日出会ったか!」と言われました(笑)
また、阿部先生のセミナーには参加させてもらいたいと思います。
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