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歯内療法(根管治療)VS インプラントの成功率のからくり

最近、「この歯は持たないから抜いてインプラントにしましょう!」と先生に言われEEデンタルに来院され、

「先生この歯が残りませんか?」

という患者さんが多くおみえになられます。

 

 

私の感覚から言えば、

【あ~、残念ながらこの歯は抜歯した方がいいですね】 2.5割

【難しい歯ですが、何とか治療してみましょう!】 4割

【この歯であれば根管治療をされた方がいいですよ】 3割

【えっ、この歯抜歯言われたの?全然抜く必要ないですよ】 0.5割

 

という具合で、多くの歯が治療対象歯になります。

 

 

昔からブログ書いていますが、歯科治療とはその先生の得意分野で治療が行われるので、1本の同じ歯を見ても

インプラントの先生の歯科医院にかかればインプラントの治療の提示をされる訳です(´-ω-`;)ゞ

  

また保険治療の治療費が安すぎるという社会的因子も無視できません。

 

根管治療1本1万円(患者さんの負担3000円)

インプラント1本30万~40万(全額自己負担)

また、多くの場合でインプラントより奥歯の根管治療の方が手間はかかります。

 

経営者として考えてみれば当然後者の方が効率がいい訳です。

 

ですので、少し悪くなった歯はとっとと抜いてインプラントがいいよ!という状況が生まれるのです(´Д`;)

 

 

 

面白いのが成功率、

歯内療法は専門医のデーターでおおよそ成功率が80~90%ぐらい

インプラント治療の成功率95%と言われています。

 

ただ、この成功率というのは同じ物差しで測っているのではなく インプラントの成功率にはからくりがあります。

 

実は、歯茎に問題があったり、見た目に問題があったりしても、インプラントを支える骨が減ってきていても、インプラントが口の中にあれば成功とカウントされているので、かなり「甘~~~ぃ」基準なのです。

 

すなわち、この成功率のことはサバイバル(生存率)とも言われます。

  

先日の歯内療法学会でキム教授の出された興味深いデーターでは、この生存率の基準で言えば、

歯内療法:94%

インプラント:95%

と差はないのです。

 

つまり、根の治療を行った歯でも、多少病変があっても問題なく咬めていれば成功とカウントして行けばインプラントのイメージ成功率と差はないのです。

 

 

逆に言えば歯内療法の成功率の基準とは年々厳しいものになってきており、その厳しい基準をクリアーしたものだけが成功とカウントされています。

 

 

少し厳しい基準で両者を見てみると、

・健康的な状態で保存できている 

歯内療法:82.1%

インプラント73.5%

と成功率が逆転してしまうそうです。

 

 

インプラントの場合17.9%が多少の問題はあるが、抜けてきていないというケースがあり、

この数字を成功とみなすのか?失敗とみなすのか?で大きく成功率が変わってしまいます。

(良いイメージを生み出す数字のマジック・・・ )

 

 

ただ、この歯内療法の成功率も歯内療法専門医のデーターですので、一概に成功率80%以上とは日本では言えず、

個人的な感覚ではラバーダムもしない細菌まみれの日本の保険治療の根管治療であれば成功率50%あれば良い方だと思います。

  

30年前から変わらない6000円~1万円の治療費ではこの数字でも個人的には結構立派に思うのですが、ただ21世紀の患者さんの感覚は違います。

 

海外のように1本7~10万円の費用が頂ければ、日本の歯内療法の世界もガラッと変わると思うのですが、財源のないこの国では仕方がない問題なのかもしれません=( ̄。 ̄;)

 

根の問題で抜歯と言われた歯でもインプラントの前に質の高い根管治療を受けられ自分の歯を守った方がいいように思えます(´・ω・)ノ

 

 

 

個人的には歯を残したければ、

インプラントの先生より歯内療法を専門で行っている先生の歯科医院でまずは相談された方がいいと思います。 

(知識・技術がものを言うのが歯内療法です http://www.eedental.jp/endo.html )

 

 

 

以上、成功率のカラクリでしたd(・ω・ )

 

 

あ~~、ここまで書くとネジ屋さんからクレーム来るかなε=ε=ε=┏(゚ロ゚;)┛

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