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根管治療後の土台(コア)に、デンツプライの【SDR】(レジン)を使ってみる。

【SDR】と言えば!

 

 

私が学生時代欲しかった単車!( = з = )

DSC00071.jpg

6月の休みにヤマハの博物館に行って、懐かしさのあまりSDRを撮影してしまいました。

195ccで車体もかなり軽く、スリムなタンクがカッコいい!\(゜ロ\)

 

 

学生時代は、

下宿先から大学・病院までの通学、名古屋の街乗り専用でバイク生活でした。

 

 

バイクのメリットは

大須、栄に買い物に行っても、大体近場に駐車できる。

しかも駐車場代なしで!(←学生は500円の駐車代でもうかせたい)

 

 

時は同じ頃、

『FTR250』がひそかにブームで、

私はバイト代2カ月分で中古のFTR250の方をを購入してしまいました。

FTR.jpg

トリコロールカラーがカッコいい!

 

一応、スカチューンとベイツライト、ワンオフでマフラー(スーパービルド) 

 

と、お決まりのようなカスタムの単車を足にしていました-( *・ω・)

 

という【SDR】繋がりで、

単車ネタ書いてしまいました(´-ω-`;)ゞポリポリ

以上、

 

 

さて、歯科用の【SDR】ですが、

デンツプラから発売されているレジンのことです。

 

 

以前一時ベース材料に使っていたのですが、

私なかなか間接法しないので半お蔵入りしていた材料SDR(デンツプライ)

DSC00505.jpg

 

先日、愛知学院で行われた寺内先生の講演の中で、

コアにSDRを使用とおっしゃられていたので、

デンツプライに資料をもらって読んだ所

http://www.dental-tribune.com/articles/specialities/cosmetic_dentistry/6974_clinical_application_of_a_new_flowable_base_material_for_direct_and_indirect_restorations.html 

 

もしかして、これは今の悩みを解決してくれるのではないか!?

 

実は、レジンコア製作時のレジンの収縮を減らすことが出来ないものかと前々から悩んでいました。

 

レジンというのは硬化時に必ず収縮を起こし体積が減ってしまいます。

つまりは量を多く詰めればそれだけ、隙間が出来て細菌が通れるルートを与えてしまうことになります。

 

 

また、コア用レジンはレジンのフローにより、詰め切れていない部分(死腔)が存在することもあります。

 

 

精度の高い根管治療を行った後、その状態をどれだけ維持できるかどうかは

コア(土台)や被せ物、詰め物の質に大きく依存すると論文であります。

よかったらこれも英語ですけど・・・ ⇒ http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/7642323

 

結論的には精度のよい土台と被せ物は根の病気になりにくい。

 

 

 

 

ですから、被せ物までする私としては、土台の事には人一倍気を使います。

(この部分で根管治療の成功率を落としたくないので!)

 

  

 

 

簡単に調べる範囲でSDR(レジン)の特徴は

1、セルフべべリング機能(勝手に流れていき平らになろうとする性質がある)

*ポストなしコアのようなボックス形態であれば、SDRを流して待っていればむらなく窩洞内に平らに充填ができる。

動画:https://www.youtube.com/watch?v=EuK99pLiaaQ#t=93 

 

2、重合収縮が少ない3.5%(+引っ張り応力が少ない) ←個人的にはこれはコアレジンの重要な具備条件になるかと

*一般的なフロアブルレジンの収縮量は4~9%程度だとか 

 

 

3、4mmまで一括充填可能(注意:メーカー側の言い分です)

色素(シェード)が入っていない分、光は奥まで届くと思いますが、

私は怖いので2.5mmぐらいずつで2~3回に分けて積層しています。

 

4、X線造影性がある (個人的には濃い目が好き!)

ベースやコアを作った時に死腔のチェック、2次カリエスの確認をする為には私はレジンには濃い造影性は必要だと感じています。

 

5、象牙質に似た物性(破壊靭性が高い)

 

6、 フッ素徐放性

個人的には、ここはあまり期待はしていないが入っていないより「いいでしょ!?」的な(笑)

 

 

 

SDRを使用した一症例を

EEdental suk (4).jpg

綺麗なハイブリットアンレーが入っているのですが、

違和感の続く、この歯は神経が死んできてしまっています。

 

 

 

赤丸の部分が痛み・弱い違和感が出る原因かも!?

eee.jpg

 

 

この状態では一度根管治療をした方がいいと判断して根管治療を行うことに、

ただ、病変の見られる神経管が石灰化の影響でかなり細い状態になっているように見えます。

 

 

 

そこは私の専門ですので歯を抜かずに、残す方向で治療をスタート

EEdental suk (1).jpg

直径3.5mmの穴(白い詰め物の部分)から根管治療

 

1回法(1時間半)で根管充填まで終了!

EEdental suk (5).jpg

 

 

そして、2回目の今日

 

ラバーダム後に、一度ハイブリットアンレーを全て外して、コアに【SDR】(単車じゃない方)

EEdental suk (2).jpg

【SDR】を入れた所、こんな感じの薄い乳白色です。

(あまり気を使わず、レジンを填入できるのもポイント高いです!)

 

 

その後いつものレジン充填を行い(OA3+クリアー)

EEdental suk (3).jpg

 

レントゲン撮影で、チェック!

EEdental suk (6).jpg

上のレジンと土台(SDR)の造影性の違いも1ついい感じかなと。

このような形で土台部分がレントゲン上で白く映ってくれます。

 

 

因みにこの歯を3根管に見えて、根中央から分岐する4根管でした。

EEdental suk (7).jpg

(顕微鏡で観察しながら治療すると、神経管の見落としも少なくなります)

 

 

 

 

 

【SDR】をコアとして使用して1週間、感触は・・・

 

土台に使用するには、なかなか良いレジンだと思います( ´ ▽ ` )ノ

 

 

 

EEデンタル、【SDR】(単車じゃない方) 採用!

 

 

 

いや、凄いです寺内先生

センスのある先生は良い材料を見極めるのが上手な先生だと思います!

 

 

ボルテックスブルーも寺内先生発信で、日本でも局部的に流行っていますね(^m^ )

 

 

 

 

 

次の歯内療法学会での清水先生、澤田先生の講演からも「マネっこ材料」が見つかるといいのですが!(笑)

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