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酸蝕症患者さんの前歯の審美治療(レジン)

嘔吐(おうと:吐く)を繰り返すと、胃酸の影響で歯が溶けてしまうことがあります( ・艸・;)

 

 

前歯の裏側などはダメージを受けやすく、どんどん歯が溶けてしまい

EEdental f (1).jpg

歯の厚みが極端に薄くなることがあります。

 

 

多くの場合でレジン(プラスチック)でリペアするのですが、接着が難しい象牙質にくっ付けないといけないので

シンプルながら非常に難しい治療の1つです。

 

 

私の今の考えでは部分的に歯に詰めるよりは、歯の裏側全体をレジンで隠してしまわないと

局部的に出た歯にまた胃酸がかかり、中・長期的に更に悪くなると考えています。

 

 

ただ、レジンというのは強度的にもある程度の厚みが必要なので、ケースによっては下の歯を削る必要も出てきます。

 

今回のケースは歯が溶けてしまい歯の色が気になるという患者さん

EEdental f (1).jpg

問題点:

・歯の縁(切端)よりが溶けてしまい、歯の厚みがない為強い透明感 

・象牙質の色、象牙質の虫歯の茶色が透けてしまい強いオレンジ色に歯が見える

・裏側を部分修復しているため、レジンで覆われていない部分は酸による脱灰(虫歯のようになっていました)

・裸眼で詰めた為か、歯茎の上にレジンがオーバー充填

  

この状態であるとセラミックで被せましょという方法も1つかもしれません。

 

 

患者さんはなるべく削りたくないとのことで、レジンが第一選択肢

  

  

実際、治療前に

「大きくは綺麗にならないかも!? ただ今よりは綺麗にします」

「後、歯の厚みを取る為に下の歯を0.2mmぐらい削る必要がある」

と話して治療スタート

 

 

一度、不良充填物と象牙質の着色部分を歯の裏側から顕微鏡下で丁寧に除去していくと

術中

EEdental f (2).jpg

「あら!?茶色・オレンジの色の抜け感無くなったね!」( ̄∇ ̄)!

 

ここからは後はオペーク色レジンで光のコントロールをするだけ。

(唇側には健康なエナメル質があるので色は考えなくていい)

  

術前⇒術後

EEdental f (3).jpg

見事に綺麗になりました!

 

 

患者さんにも

「大満足の結果です! 早くやればよかったです」と、

 

 

個人的にも予想外に綺麗になってくれました(笑)

(言い方を変えると、「たまたま綺麗に治せた」です(´-ω-`;)ゞ)

   

 

前歯を綺麗に見せるにはやはり手間がかかっても、表面のエナメル質を削らないことにつきますね。

http://eedental.jp/ee_diary/2011/01/post-228.html 

http://eedental.jp/ee_diary/2012/03/post-485.html

 

超個人的な意見ですけどねヾ( ̄o ̄;) 

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