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根管治療後の痛み 非歯原性歯痛

以前、書いたブログ

「エンド専門医に治せない歯痛」

http://eedental.jp/ee_diary/2015/09/post-1241.html 

   

歯内療法をウリにしているEEデンタルにも年に数人

根管治療由来の非歯原性歯痛と思える患者さんの来院があります。

  

歯科に治療において、非歯原性歯痛を最も作ってしまうのが根管治療。。。

また不適切な根管治療で非歯原性歯痛を作ってしまうというのも歯科医師の間でもあまり知られていません。

(むしろ歯を抜けば痛みは治るだろうと・・・)

   

  

去年から今年にかけて3件あったのが、

オーバー貼薬、オーバー根管充填による痛み

2016 EEdental SA (1).jpg

歯の外に人工材料が押し出されています。

(たぶん水酸化Caは行為的にでしょう)

*水酸化カルシュームはメチルカプタンという神経毒も含まれており、極々極稀に痛みを感じる続ける方もいます。

 

あまり心配しなくていいですよ、かなりレアですミ(ノ゜д゜)ノ

  

  

なぜか、こんなリスクの高い科学的根拠に乏しい治療が何故か人気があり、推奨している先生もおられます。

  

正直、こういった痛みを持った患者さんを目の前にすると、

治しているのだか、体に苦痛を植え付けているのか!?と思います(-ω-;)ゞ

  

 

 

レントゲンの患者さん

話を聞くと過去に直接覆髄を行い

痛みが出たものの先生に様子をみましょうと言われ

1年間痛みと生活をし、どうにも痛む為⇒抜髄(神経を取る) 

痛み、違和感が取れない為転院して再び根管治療を受ける(その際水酸化Caの押し出し)

⇒更に症状は大きくなる

大学病院を受診して治療を受けられる。

⇒改善なし

  

   

というストーリーの後、EEデンタルに来院されました。

2016 EEdental SA (1).jpg 

  

当然患者さんは痛みを治したくて治療を希望されたのですが、

話を聞く限り、

「遠方から来てもらったけど、たぶん根管治療しても痛みは取れないよ」

「最初の原因は根管治療だったけど、既に神経系の痛みになっている可能性が高いです」

と説明 

  

 

そんなこんなで色々ありましたが、

患者さんが一度はっきりさせたいとのことで

根管治療スタート

  

3か月経過 良くなったり痛みが出たりの日々

2016 EEdental SA (2).jpg

*歯の外に飛び出した薬は歯の中からは取れません。

  

 

根尖病変もないし、やはり非原性歯痛を疑うべきだな

ということで、

その道の専門医「井川先生」に紹介状を書いて私の仕事は一時お休み 

neru.jpg  

 

井川先生への紹介から7ヶ月後の今月

患者さんから電話がかかってきて

痛みが無くなったので治療を続けたい とのこと

(やっぱスゲぇなぁ、井川先生)

   

 

通法通り、根管内洗浄を行い根管充填剤を出さないように

慎重に根管充填

2016 EEdental SA (3).jpg

いくら経っても病変などは現れていません。 

 

 

非原性歯痛は「三環系抗うつ剤」を服用し治療を行うのがトレンドです。

どうしても「うつ剤」と聞くと患者さんは抵抗がありますが、

専門医の安藤先生に聞いた話では

>【心因性疼痛って、うつ傾向との関連はありますか?】

>「心因性疼痛だけではなく、実際の慢性疼痛でも、うつとの相関を表すデータは存分にあります。」

>「ラットのモデルでも多くの研究データがあります。」

>「ただ、痛みが先か、鬱が先かという明らかなデータはありません。」
>「ニワトリと卵の話に似ている感じがあります。」

 

つまり、この薬はうつ病と同じ所で起こす脳の問題に効果がある訳です。

脳の思い込み・勘違で作りだした「痛み」に関してはこの薬を使った方が痛みが取れる可能性がある訳です。

 

  

悩んでいる患者さんへ

「痛み」とは脳が出すシグナルで危ないなど危機を感じる時にでます。

 

また「痛み」とは自分が脳で作っているもので、

生命の危機を感じなくても、不安などの思い込みで感じ作ってしまうこともあります。

 

私が患者さんに言えるのは、

1、歯のことばかり考えない

2、自分で治りたい、治すと思う(イメージ)すること

3、専門という先生にかかること

4、ネットから離れる(←ある一定以上はホント害になる)

 

何か痛い、気になる

→先生の処置に何か問題がある?

→ネットで検索

→どうでもいいガセ情報をゲット

→先生に不信感が出る

→不安になる

痛みが大きくなったと勘違い

→またネットで検索

 

素人さんが症状をネットで検索しても不安因子を拾うだけ

koro.jpg

(´ヘ`;)

 

根管治療後はしばらく痛みが出るものです、その間は気になれば痛み止めを服用してください。  

 

以上、私が言えるポイントは

・適切な根管治療を受ける

・治療後痛みが出てしまったら痛み止めをうまく使う

・不安を理由にネットばかり見ない

・痛みが長く続く場合は歯内療法専門医へ

・非歯原性歯痛と疑いをかけられたら痛みの専門医にかかる

・痛みが一度定着すると痛みが取れるのも時間がかかる

 

  

今回の患者さん、大阪の方でしたが、帰り際

「先生の所に来てホントよかったです」

と、

 

患者さんの治したい気持ちと、たまたま運が良かっただけかと思いますが、治って良かったですd(・ω・ )
 

  

「非原性疼痛」で来院される方の多くは神経質過ぎる方が多い気がします。   

koro3.jpg 

 

痛みを作り出している患者さんもいますので、あまり歯のことばかりネットで検索しないようにしてくださいね(⌒_⌒;)

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