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歯内歯周病変(エンド・ペリオ)の治し方
- 2017年3月 1日 09:08
- 歯内療法日記
近所の歯科医院で2年前から歯周病で膿が出るとのことで
毎月掃除をしてもらっていたがなかなか膿が止まらないとのこと
歯ぐきの検査をすると歯周ポケットが12mm・・・ ( ̄ロ ̄lll)
レントゲンを取ると隣の歯にも影響するほど大きく骨がなくなっています ( ;゜口゜)
このように歯の先にまで及ぶ大きな骨の減り方だと、
歯周病(辺縁性歯周炎)と根尖病変(根尖性歯周炎)が合わさった所見になります。
では、この2つの合わさった病気
どうやって治すか!?〆(・ω・ )
前の先生は歯周病に疑いをかけて
2年間ガリガリ歯周ポケットの掃除をしていたみたいなのですが、
歯内歯周病変の殆どは根の病気由来であり、ファーストチョイスは「根管治療」をすべきなのです!
今回のようにガリガリ掃除をされてしまうと、
冬眠状態の歯周組織まで人為的に取り去ってしまっている可能性が高く綺麗な治癒は難しいかもしれない。
(治ろうとする弱った細胞を治療で削り取ってしまっている)
治療方針は、まずは根の治療をして⇒膿が止まらなければ外科を行うと説明。
根管治療スタートするものの2カ月経過してもポケットから膿が出る為
患者さんに一応歯の中に薬を入れて外科を行うと説明(´з`)
(ダラダラ根管治療を長々しても治らないのであれば次の方法へ)
外科処置後
外科中:ポケットの下(根尖より)の方には歯石がびっちり付いていました。
上から歯石取りをしても取れる範囲はポケット上部のみかなり限られた範囲で奥の方の汚れ取れていません(・Д・;)
(2年間毎月掃除していても、見えなければ治療も掃除もできていません・・・)
外科後
膿もすぐに止まり12mmあった歯周ポケットも3mmまで改善
ただし歯ぐきは大分下がってしまいました(>。<)
(冬眠状態の細胞を取り除いたことが大きいと思います)
患者さんも30代であり何とか歯が残せればとの思いで治療をさせてもらい
歯ぐきの退縮は起こってしまいましたが何とか歯を残すことができました!(・∀・)ノ
治療は原因に対して行うべきものなのですが、
今回のように病気が2つ合わさったような状況であるとどちらを先に治療すべきかというのは多少の知識があるか・ないかによって結果も変わってきてしまいます。
以前書いたブログですが、
同じ歯の治療を半年して治らなければ専門性の高い歯科医院に転院した方がいいと個人的には思います。
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