Home> 歯内療法日記 > 金属の土台(メタルコア)を作る際、取る際のリスク
金属の土台(メタルコア)を作る際、取る際のリスク
- 2021年10月30日 09:07
- 歯内療法日記
患者さんは40代女性
口全体をきちんと治したいとのことで来院
右下ブロック
大きなメタルコアと段差が目立つブリッジ
*段差が大きい為その段差に後でセメントを埋め修正したような状態でした。
左下7に根尖病変はありませんでしたが、ラバーダムなしでの根管治療の歯を
ブリッジの土台にするのは怖いということで根管治療させてもらうと、
樋状根なので「C」字の神経管なのですが、通常通りのボックス状にメタルコアが入っており・・・
削り過ぎによるパフォレーション。。。
前の先生もこれだけ大きな穴を開ければ、開けた瞬間多量の出血があるので
パフォってしまったと分かるはずなのですが、患者さんには告知なし。。。
顕微鏡を見ながらポスト除去や顕微鏡下でポストを作っている人間からすると、
見えない勘だけの治療はエラーが出やすい。
また近心舌側根などは手づかずであったのでその部分をきちんと処置して
1回法にて根管充填
黄色矢印部分がパフォリペア部分
毎月1~2本ぐらいパフォレーションリペアしていますが、
この問題は歯科医師が作ってしまう医原性疾患です。
偶発症の1つに上げられますが、個人的には解剖学的形態と拡大視野による治療で
ある程度は無くすことが出来ると思っています。
昨日も初診の患者さんで
抜髄後1年で腫れてしまい再根管治療が必要となりネットで以前からEEデンタルは見つけていたし、
親戚の歯科医師にも豊橋で根管治療ならEEデンタルへ行った方がいいと言われていたが、
同じ設備がある歯科医院(保険医療機関)に行き1回目の治療が終わったと思ったら
「次回、抜歯します」「次にブリッジにするかインプラントにするか考えておいてください」
と言われ保存できないか!?と来院された患者さんがおられました。
この患者さんの歯も根分岐部に大きなパフォレーションがあり、
既に残根状態で、かなり無理をしてまで残す私でも「残念ながらこの状態では保存不可能です」となってしまいました。。。
たらればになりますが、抜髄した後の再根管治療であれば慎重に削れば保存治療できるのに・・・
根管治療後わずか2年で抜歯に。。。
歯科治療、特に再根管治療は土台を除去する為に歯を大きく削るので、
特に再根管治療の歯は早目に専門の先生に診てもらった方が歯を残せる確率は高くなります。
治療の度に歯を保存させる条件は悪くなります。
今回の歯の患者さんも半年仮歯のブリッジで経過をみて予後良好であれば、
ブリッジを作って行きたいと思います!
- 購読
- Powerd By