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奥歯の長いメタルポスト除去動画
- 2022年1月11日 09:05
- 歯内療法日記
再根管治療を行う際に治療の難易度を上げている長いメタルポストの除去
最近は残った歯質が2壁以上あれば長いポストは入れなくていいという見解なのですが、
昔受けた治療だと、3壁残っていても深いメタルポストが入っていることがあります。
特に見えない上顎の大臼歯だと、裸眼での治療では非常にパーフォレーションのリスクが大きくなります。
*パーフォレーション:健康な歯に穴を開けてしまう医原性の問題
今回上げた動画は上顎第2大臼歯のメタルポスト除去
超音波で除去できれば、安全にメタルポストの除去ができます。
今回は超音波で接着層を破壊して一塊で長いポストを除去しました。
ポスト除去できるかどうかの指標は 『水が黒く変わる ⇒ コアの周りから発砲がある』
この2点を満たせば超音波での安全なコア除去は可能です。
注意点:
・超音波はブーストモードで(振幅をMaxに)
・熱が出るので必ずコア付近には水で満たす
・水は適時交換 ・超音波チップはなるべく体積の大き目のものを
・超音波は一定方向からではなく10~20秒毎にコアの違う面から当てる (慣れると外しやすい方向が分かります)
・上顎大臼歯のコアは頬側と口蓋側の2分割、下顎大臼歯のコアは近心と遠心の2分割に分けてから超音波を当ててください。
(今回の動画は頬側と口蓋側の2分割しています) 私はエナック(オサダ)を使用しています。
その他
・レジン系の接着剤は除去できない場合が多いです
・5分ルールを活用:5分経過しても発砲しない場合は切削による除去に変更
私は2~3分超音波当ててダメなら髄床底部のメタルコアを可能な限り切削、再び超音波を2~3分当てダメなら切削による除去に変更します。
・リン酸亜鉛セメント、グラスアイオノマーであればだいたいこの方法で除去できるので、セメントラインからどんな材料で合着しているかチェックすることも大切です。
土曜の診療後に動画作りYouTubeに上げて帰って、今確認したら11 likeがありました。
マニアな人が見ているんだろうなと思います(笑)
以前上げた前歯の長いメタルポスト除去はこちら
長いメタルポストって、レジン系の接着剤の発展であまり必要なくなっていると思います。
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