1年前から膿んできた歯
- Posted by: eedental
- 2022年1月 6日 09:15
- 歯内療法日記
患者さんは50代女性
左上、左下の歯が腫れていると来院
左上の歯はレントゲンや検査の結果、高確率で折れている感じ、
歯根破折歯のフィステル(サイナストラクト)と診断法 - EE DENTAL_Blog
左下6にも根尖病変が見られ、患者さんには根管治療を行い、破折線があれば
トライセクションor 抜歯(入れ歯、ブリッジ、インプラント)の治療法を説明を
*同じ口腔内に1本に破折が見られると、複数本折れている場合があるので1本破折歯があると事前に抜歯になる可能性もお話します。
レントゲン
綺麗な根管治療がしてありますが、歯茎からは膿が出て来ています。
初診から10か月後
左上6は抜いてインプラントにしたとのと、左下6は残せるかトライしたいとのこと。
根管治療をスタートすると、近心根にうっすら破折線を認める。
ただ、残せそうな雰囲気もあった為、患者さんに現状と今後の方針を説明し
残す方向で治療を継続
病変のある近心根はレントゲン上では綺麗に見えていますが、
イスムス部がだいぶ汚れており、そこの部分を徹底的に超音波洗浄しました。
また、ある程度破折線を削りMTAで根管充填
術後6か月
症状はなく仮歯でも噛んでも痛みはない。
病変も縮小傾向が見られるため、もう半年経過をみて問題なければ被せましょうと説明
治療後1年
殆ど病変も無くなり綺麗にフルジルコニアクラウンが入りました。
このような弱った歯の噛み合わせは低目にします。
今回のように破折線があっても極々稀にしばらく保存できるケースも極稀にあります。
根管治療後半年以内に再び腫れたり、膿が出た場合は速やかに抜歯した方がいいと思います。
以上、物凄くレアケースでした( ´ 3 ` )ノ
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