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1年前から膿んできた歯

患者さんは50代女性

左上、左下の歯が腫れていると来院

  

左上の歯はレントゲンや検査の結果、高確率で折れている感じ、

歯根破折歯のフィステル(サイナストラクト)と診断法 - EE DENTAL_Blog

 

左下6にも根尖病変が見られ、患者さんには根管治療を行い、破折線があれば

トライセクションor 抜歯(入れ歯、ブリッジ、インプラント)の治療法を説明を

*同じ口腔内に1本に破折が見られると、複数本折れている場合があるので1本破折歯があると事前に抜歯になる可能性もお話します。    

 

 

レントゲン

2022 EEdental TS (1).jpg

綺麗な根管治療がしてありますが、歯茎からは膿が出て来ています。 

 

 

初診から10か月後

左上6は抜いてインプラントにしたとのと、左下6は残せるかトライしたいとのこと。

 

  

根管治療をスタートすると、近心根にうっすら破折線を認める。

ただ、残せそうな雰囲気もあった為、患者さんに現状と今後の方針を説明し

残す方向で治療を継続

 

2022 EEdental TS (2).jpg

病変のある近心根はレントゲン上では綺麗に見えていますが、

イスムス部がだいぶ汚れており、そこの部分を徹底的に超音波洗浄しました。

また、ある程度破折線を削りMTAで根管充填

  

 

術後6か月

2022 EEdental TS (3).jpg

症状はなく仮歯でも噛んでも痛みはない。

病変も縮小傾向が見られるため、もう半年経過をみて問題なければ被せましょうと説明

 

治療後1年

2022 EEdental TS (4).jpg

殆ど病変も無くなり綺麗にフルジルコニアクラウンが入りました。

このような弱った歯の噛み合わせは低目にします。 

 

今回のように破折線があっても極々稀にしばらく保存できるケースも極稀にあります。

 

根管治療後半年以内に再び腫れたり、膿が出た場合は速やかに抜歯した方がいいと思います。

 

以上、物凄くレアケースでした( ´ 3 ` )ノ 

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