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飛行機に乗った際に痛みの出た歯
- 2022年8月12日 09:03
- 歯内療法日記
お知らせ
明日8月13日はお休みを頂きます。
患者さんは40代女性
20年前に神経を取り、数年前にメタルボンドにやり替えたが、飛行機に乗った際に痛みが出てきた。
2~3カ月前にも痛み抗生剤を処方された。
その際歯周病を疑われ、歯茎に薬を入れたとのこと
レントゲンを撮ると、
第2大臼歯に根尖病変が見られます。
またかなり長いメタルコア(金属の芯)もはいっています。
一般的に言えば、ここまで長いメタルポストだと外せる先生も限られてきてしまいます。
ただ、歯内療法専門医はメタルポストなら99%程度は取れます(程度って・・・)
今回のケースの動画
メタルコア除去後、虫歯を取り唾液・細菌が入らないようにレジンにて隔壁を作ります。
その後、ラバーダムをして歯の中を一度カラにして、徹底的に根管洗浄
1回目の治療後のレントゲン
近心側のメタルコアの横に虫歯で穴が開いており、そこから感染したように思えます。
だから根管治療後は精度の良い土台、かぶせ物を入れる必要があります。
*根管治療の短期予後は根管治療の質、長期予後は土台、かぶせ物の質だと思っています。
根管治療の失敗は歯の中に入った細菌感染によるものですから、まずは新たな菌が入らないような環境作りが成功への道のりです。
雨漏りする家のフローリングを綺麗にしても雨が降れば。。。 と同じです。
治療2回目(3週間後)
患者さんは腫れ痛みなどもないとのことで再度洗浄した後に根管充填
唾液が入ってきていた場所に一番近いMB根のガッタパーチャーは非常に汚れており、
その横にイスムスが見られ、イスムスを掃除しるとMB2が出てきました。
根管充填には4根MTAセメントを使用
根管充填後6か月
綺麗に病変は消えてくれました。
これであればクラウンを作っても大丈夫でしょう!
今回のケース、過去の治療で非常に再治療が難しいケースでしたが何とか歯の保存ができました。
悪くなった歯を治すには非常に手間がかかります( ̄~ ̄;)
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